【宮古島市長選挙勝利から、2月7日の浦添市長選挙へ。キーワードは「市民本意の市政刷新!」】
日曜日は、束の間の安堵の一日。間違いだらけの辺野古新基地建設ゴリ押し工事関連の船の動きも、基本的にはないからだ。とは言え、東京に滞在中の今もわたしは船舶位置情報アプリを毎日(当然日曜日も)チェックし、罪深き土砂運搬船団(ガット船団)の動きに異変がないか、念のため確認してはいる。
異変がないので気が緩んだか、年明け早々の怒涛のような時間の流れが落ち着いたからか、この日曜日(1月17日)は、夜早い時間(たぶん8時頃)に寝落ちして、午前2時すぎまで爆睡してしまった。本音はもっと眠っていたかったが、携帯電話の鳴動で叩き起こされた。それは、わたしが外出したまま帰って来ないと心配した(もちろん完全なる勘違い)90歳女子からの電話だった(苦笑)。
二度寝はできず、そのままスマホを覗き込んでニュース速報を見ると、宮古島市長選挙の結果は、自公推薦で自衛隊基地建設誘致に血道をあげてきた現職・下地敏彦市長の落選が確定していた。勝ったのは、いわゆる「オール沖縄」勢力が自民支持層の一部とともに担いだ格好の、少し前まで自民党県議会議員だった座喜味一幸氏だった。
様々な意見があろうことは察している。わたしにもいろんな思いがある。
4年前は、わずかな日数ながら宮古島で取材をさせていただいたので、怒りを通り越してあきれ、悲しみに包まれた記憶がいまも鮮明にある。2017年、絶対に勝てたし勝たなければいけなかった(奥平一夫氏を当選させ、下地市長を落選させなければいけなかった)選挙を、自公と通じている下地幹郎氏一派による「分断工作」にまんまと引っ掛かって「オール沖縄」を分裂させ、選挙自体を台無しにし負け戦にしておいて、まるで反省のない自称「オール沖縄」の人びとがいた。オブラートにくるむ気はさらさらない。沖縄の社民党、そして沖縄社会大衆党の人たちの「2017年の罪」は大きかった。
その結果、下地敏彦氏をいい気にさせて、彼が官邸や自民本部の手先・傀儡として引き続き働くことを可能にした。
2019年のあの出来事は、象徴的だった。
「辺野古」県民投票ボイコット表明の5市長(宮古島・下地敏彦氏、石垣・中山義隆氏、うるま・島袋俊夫氏、沖縄・桑江朝千夫氏、宜野湾・松川正則氏)の先頭を切ったのが、下地敏彦・宮古島市長なのだから。その陰で、自民本部の手先として暗躍した輩に、衆議院議員・宮﨑政久氏(沖縄2区で惨敗を繰り返し、常に比例九州ブロックで復活)がいたこともわたしたちは忘れてはいけない。
しかし、周知の通り、当時「辺野古」県民投票の会代表の元山仁士郎氏の宜野湾市役所前での抗議のハンストが波紋を広げ、最終的に県民投票は県内全市町村で実施できた。
けれど、だから万歳、のはずはない。細かい話は水に長そう、ではない。
ともかく、下地敏彦現職市長の3期にもわたる腐敗政治に、この度、終止符を打つことができた。
前置きが長くなったが、座喜味一幸氏の勝利を、歓迎すべき結果として受け止めたい。
官邸や自民本部の意のままに操られる傀儡首長は、他にもいる。
一つひとつの選挙を大切に戦い、中央権力に媚びへつらう悪政から、市民本意の市政へと、変えていきたい。
また今回は、市長選挙と同時に宮古島市議会議員補欠選挙が行われた。
2議席の枠に5人が出馬し、わたしもFacebookで友達になってもらっている下地茜氏が、1万票を超える堂々たるダントツの票数を得て当選した。
茜さんは、自衛隊弾薬庫建設強行現場の地元から立ち上がった人だ。
自衛隊誘致などに頼らない、産業、福祉等様々の面で島の自立を目指して議員活動を始めようとしている人。
女性議員がようやく3人に増えた。
心から喜びたい。
次は浦添市長選挙。
浦添西海岸の貴重なサンゴの海を守り、那覇軍港返還に名を借りた新軍港建設など許さず、市政を市民本意のものにしていくために、なんとしても立候補予定者の伊礼ゆうきさんに頑張ってもらいたい。市長になってほしい。
(※追記※ ⬆️多くの人が楽しみにしていた1月17日の街頭演説会は、コロナ感染急拡大のため、中止となってしまったそうです。皆さん、今後の情報にご注目の上、SNSでの拡散などで応援を!)
念のために申し添えておくが、わたしの政治的立場は、無党派八方美人全方位外交である。友人知人の中には、自民・公明関係者も結構いたりする。政治イデオロギーだけで人を全否定するようなことはしない。
しかし、本人に理念が欠如しているために、軍港問題での方針がフラツキ通しで、絶えず長いものに巻かれ、時の権力に寄り添おうとする浦添市長・松本哲治氏を見ていると、怒りを通り越しての悲しみを禁じ得ない。
この人の政治姿勢は「保身」そのものだな、と思う。
浦添でも、市民本意の「市政刷新」が必要なのだ。
このことは、もちろん、玉城デニー県政、城間幹子那覇市政への建設的批判へとつながっていく。
「オール沖縄」を自負する皆さんは、あらゆる政治課題にタブーをつくってはいけません。
新軍港建設を前提とした浦添西海岸埋め立て開発そのものに異議を唱え、市民・県民の議論を喚起しようとする市長候補がようやく現れてくれたことを歓迎し、みんなで全力で、伊礼ゆうきさんを浦添市長にしましょう。