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ちょっと日本の鉄道について考えてみよう

 …初鉄道記事です。余りネットに写真をあげないのでそういう気配は無いかもしれませんが…どうしても鉄ヲタ=撮り鉄なんですが私は写真のシャッターを押すより全身で感じとりたい派なので滅多に取らないんですよね~

    実は鉄ヲタ界隈内でも色んな種類がありまして…私のメインは「会社鉄」なんですよね。まぁマイナーな方なんですが。会社鉄とはその鉄道会社の経営収支やダイヤグラム、広告や駅、車両などを通してこの鉄道会社はこういうことを目指してこういう理想を持ってるんだ~というのを追う、それが楽しいっていう分野なんです。「何がおもろいんや?」と思うでしょ?面白いんだなこれが…沼ですよ。

   とまぁ前置きが長くなりましたがヲタ目線で日本の鉄道の未来、理想を考えてみましょう!

  余多ある路線の存続危機、どうする?

   現在地方では大変な数の路線が存続か、廃止かで揺れています。例をあげると具体的な話がよく出ているものだと北から宗谷本線、大糸線(一部)、神戸電鉄粟生線(一部)、木次線、芸備線(一部)…などなど他にもたくさんあります。原因は様々で沿線人口の減少は勿論のこと、バスに負けていたり、新幹線に人を吸い取られたり…またコロナ禍により観光需要の減少が拍車をかけるケースもあります。

   一概にこうだ、と言えないのが路線の存廃問題ですが私としては幾つか皆様が見落としがちなケースがあると思っております。そこを一つ一つ追ってみましょう。

   Ⅰ 旅客だけじゃない?
   JR、とりわけJR北海道の路線についてはこの視点が見落とされているケースが散見されます。そう、貨物についてですね。皆さんの手元にある食べ物…分かりやすいのだとジャガイモなどはかなりの数が貨物列車による運搬がなされています。路線廃止によりこれらをトラック輸送に転換した場合、深刻なトラックドライバー不足に陥ると考えられます。私はこういった路線には税金を投入してでも存続を支援すべきであると考えています。

   確かにJR貨物だけで路線を維持することは出来なくはないと思います。しかしそれは線路補修を全てJR貨物が担うということになり、負担が大きいと思われます。そういったことを総合的に判断する能力が我々には求められています。

   Ⅱ 廃止やむ無しのケースも
   ここまでだと「なんだやっぱ鉄ヲタは鉄路に拘ってなんだかんだ擁護だけして終わりか…」みたいに思われるかもしれません。が、私ははっきりと申し上げておきます。バス転換や第3セクター化を進めるべき路線は多いです。

   というのは特にJR西日本においてです。私もよくお世話になってます。先程例として上げた路線だと木次線、大糸線、芸備線なんかはこれに当たるのですが、これらの路線は私鉄だと即切られる可能性も大いにあるほど収支のバランスがとれていません。大糸線は景色が綺麗なことで有名であり、観光路線としての生き残りを図るのは険しいながらも不可能ではありません。しかし、木次線、芸備線(山陰~山陽間の路線、陰陽連絡線)においては観光客も呼び込むことが難しいケースも非常に多いです。

   また、これらの路線はモータリゼーションの進行が大きく進み、バスとの競合において、本数、時間、料金などほぼ全ての分野において敗北しており、最早鉄道の強み定時運行すら線路の状態が芳しくないことから怪しい部分もある状況です。はっきり言って、沿線住民からも見捨てられている部分も大きくあると思います。

   こういった路線の維持のため、JR西日本はそれら大赤字路線における運行本数減少、設備投資の簡略化は勿論行っています。ですが私が問題だと思うのはここではありません。こういった路線のために運行を減らされた軽微な赤字路線や利益率が低い路線の運行本数の削減です。一概にこれだけが原因だとは申し上げませんが、(コロナも悪いですよ)JR西日本は前回と今回のダイヤ改正により、姫路近郊の山陽本線、姫新線、赤穂線、加古川線、京都近郊のJR京都線(土日のみ)、神戸近郊のJR神戸線(土日のみ)など割と利用者が多い路線にまで影響が波及しており、もし赤字路線の削減が進んでいればここまで阿鼻叫喚(特に姫路近郊)にはならなかったのでは?と考えております。一部のために全体への影響を及ぼすのであれば、私はいっそ廃止すべき(代替交通もあるので)だと考えます。

   Ⅲ バスとの共存
   バスとの共存が必要なケースもあります。
京都市電なんかは分かりやすいケースで、市電廃止後、地下鉄建設がありましたがそれで賄えたエリアは僅かに留まり、今の慢性的なバス渋滞を引き起こしています。また、神戸電鉄粟生線では、とある試算ではバス代替となった際、神姫バスが朝1-2分間隔での運行をしないと捌けないといった試算もあり、廃止は現実的な手段でない、と考える方もいます。私も概ね賛成です。鉄道とバスの両立のバランスが崩れることのないように期待したいものです。

   あとがき
   
   こんなことを言ってしまえば身も蓋もないんですが、ケースバイケースです。ただ今回私が伝えたいのは一つだけで、「存続も廃止も客観的にみて欲しい」ということです。地元の路線、祖父母の家の近くの路線、旅したことのある路線…皆夢があり、希望があり、思い出があります。私も色々な思いと共に鉄道に乗車します。でも廃止は避けられないほど利用者が低迷し、他の路線客に大きな負担がいくのは正しい姿だとは思えません。
   また、廃止前提で話を進めすぎるのも考えもので、観光や独自路線を歩むことで助かるケースもきっとあるはずです。何事にも「こうじゃないとダメ」ということはなく、これは人生においても同じことです。どうか皆様に少しでも日本の鉄路の未来を一考する機会になればと思っております。

   読んでいただきありがとうございました。よろしければスキや拡散の方をお願いいたします。リクエストがありましたらコメント欄の方までお願いいたします。出来る限り採用したいと思っております。
   

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