2/29 バー店長のおしごと~近隣のバー「EST!」さん訪問編~
私は嗜好品天国というバーの店長を務めているものの、今はもうあまり自分が店に立つことはない。特に他の仕事をしているわけでもないため、「店にいない間何をしているのか」とよく聞かれる。まあそりゃあ気になるだろうなあと思うのだが、実際のところほぼ何にもしていない(ごめんなさい)。
あえて言うなら、元気な時は四方八方を練り歩いて知人をとにかく増やし、元気でないときはひたすら寝るよう心掛けている。躁うつ病の私にとって、こういった生活スタイルが取れることは本当にありがたい。それもこれも店に実際に立って支えてくれている可愛いスタッフたちのおかげである。
この「知人をとにかく増やす」という活動の重さは馬鹿にならない。ポーカーにはまった時期には嗜好品天国から程近いアミューズメントカジノに足繫く通ったり、家無し生活をしている今はシェアハウス界隈の人と積極的に交流し泊まれる先を増やしたりしている。現代においてSNS集客というのもかなり強いが、生で出会った人というのはさらに強固なもので、ポーカー関連の知り合いもシェアハウス関連の知り合いも、出会ってすぐに店を訪れてくれた。
もちろん店に来てほしいから、自分の利益となるからといった打算だけで人づきあいが続くはずはなく、私は様々な生活スタイルの人と知り合い、話を聞くのが心から楽しいと思ってやっている。
嗜好品天国近隣の店舗に飲みに行くというのもまた大切なお仕事の一つである。今日も例にもれず幼馴染で私の酒の師匠でもあるさえちゃんと「EST!」さんに飲みに行った。EST!さんは湯島でも屈指のオーセンティックバーとして有名な、本当に素敵なお店である。素敵さゆえにちょっとお値段は張るものの、とにかく美味しいお酒をたくさん教えてくれる。ウイスキーからカクテルまでお手の物だ。
近隣の有名店に嗜好品天国店長である自分の存在を知ってもらうことに加え、老舗のバーに置いてあるお酒のラインナップを知ることもかなり勉強になる。嗜好品天国のお酒は、あまりお酒の知識や技術がないスタッフでも提供できることに重きを置いて、注ぐだけで完結するウイスキーを主にしているが、同じように注ぐだけで美味しいお酒はまだまだある。最近ではウイスキーがあまりにも人気になってしまい値段が高騰していることから、酒好きの間ではブランデーが実は熱いのではないかみたいな説が流れている。同程度の熟成年数でも、ブランデーのほうがちょっと安くなりつつあるためだ。
そのため、嗜好品天国に並べるブランデーを探すべくEST!さんで色々教えてもらってきたのである。身分を隠してコソコソと情報を盗むのは趣味でないため、バーテンダーさんと色々話していく流れで近隣のカジュアルなバーを経営する身であることを明かし、そういう店にふさわしいブランデーが知りたいと正直に聞いてみる。教えていただいた内容はいずれ嗜好品天国のメニューに反映されるであろうから期待していてほしい。
私のお金が尽きて家無し生活をしていることは私の活動を追ってくださっている方ならご存じかと思うが、お金が尽きた理由の一つに「飲みすぎ」が堂々と君臨している。具体的に言うと、2023年は毎月20万くらい他店でお酒を飲んでいた。おしまいである。今年はもうちょっと節制しつつ、とはいえ勉強代や感謝代は惜しむことなく、そしていつかは月に20万飲むことが痛くもかゆくもなくなるよう頑張っていきたいところである。