大学生になった夫のはなし
アラフォー夫婦、2人揃って大学進学を決めたわけ。2歳の娘を育てつつ、仕事も続けつつ、勉学の道を歩み始めたわたしたち夫婦。
今回は「なぜ夫が大学進学を決めたのか」についてインタビュー形式でお届けします。
夫→なつめあひる、芸術大学のイラストレーションコースに入学
↑わたしが大学進学を決めた理由はこちら
なぜ夫が大学進学を決めたのか(インタビュー)
大学へ行こうと思ったきっかけはなんですか?
もん(妻、わたしのこと)が、すげぇいきおいで「行こうよ」っていうから「よし、行くか!」って思った。
あと、イラストレーションの勉強もしたかったしね。
今まで、芸術大学や美術大学へ行きたいと思ったことはありますか?
大人になってから、行きたいと思ったことがあるけど……、でも「自分が絵の勉強をしてどうすんだ」っていう感じだった。
「自分が絵の勉強をしたところで何につながるんだ」ということですか?
そう。
「学んだところで、何にもつながらないだろうな」と思ってた。
あとは、現役(18歳で進路を選択するころ)のときは、芸大や美大は選択肢になかったな。
でも、絵を描くのずっとすきだった。
再進学にあたり、かかる学費についてどう思いましたか?
自分はお金の管理をしてないから(あんまり費用については考えてない)。
もん(お金の管理をしている妻)が「行こう」っていうから「行っても大丈夫だな」と思った。
まぁ、独身の一人暮らしだったとしても払える金額の学費だから。今は二人で働いているし「大丈夫だろう」と。
進学にあたり、こども(2歳の娘)のことは考えましたか?
こども?
「小さいこどもを育てるなかで進学すること」についてどう思いましたか?
自分が入学するコースはすべてWeb上で完結するからなぁ(注)。どっちみちこどもが寝てから、夜に勉強することになるから、こどもの存在は深く考えていない。
注)夫が進学したコースはスクーリング(登校)なく、オンラインの講義のみで卒業ができる仕組みである
卒業したら、どうなりたいですか?
イラストレーターになりたい。
なれます?
そうだね。
家族の協力があってこそ
夫に話を聞いてみて思ったのはやはり「大人の学び直し」には家族の理解が重要であること。
「絵を描くのが好き。学校で学んでみたい。」と思いつつも、気持ちにブレーキがかかっていた夫。けれど、わたしの「行こうよ」の言葉で動き出した。
大人になると、行動の前に考えてしまうのは「自分のことだけ」ではない。親、配偶者、子ども、それから仕事。
自分自身以外のことが懸念され「勉学の道(自分を優先する)」を選びにくいものではないだろうか。
そこで、家族からの「やってみたら」「一緒にやろう」「応援してる」などの理解を得られる言葉があると、行動へのハードルがぐっと下がる。
やりたいことが明確で、時間やお金、体調に無理のないことであれば、ぜひ理解を得られるように家族に相談してほしい。
もし、あなたが相談される側の家族であれば、学びに対して意欲を持った家族の気持ちを尊重してあげてほしいと思う。
夫の方が、熱心
夫のインタビューを読んで「妻の勢いに押されてなんとなく進学した人」という印象を受けた方もいるかもしれない。
けれど、入学後、勉強への意欲は夫の方が強い。わたしがぼやぼやしている横で夫はせっせと課題に取り組む。
のんきにしているわたしを見て、夫は「ねえ、そのペースで大丈夫?」と葉っぱをかけてくる。
子どもを寝かしつけたあとにサッとパソコンを開いて黙々と課題に取り組む夫。その姿を見てわたしは「……わたしも、課題やろ…」と思うのである。
夫はわたしからの「行こうよ」の言葉で受動的に動いたけれど、こころの中ではずっと「イラストの勉強」がやりたかったのだ。
「この人は、きっとやる」わたしもそう確信していたからこそ「行こうよ」と声をかけた。
きっかけがあるかないか。きっかけがあれば、やりたいことにグン!と動き出せる。なんならわたしと夫のように、誘った人(わたし)よりも誘われた人(夫)の方が意欲的になることもある。
夫のこれから。イラストと。
ちなみにわたしは、初めて見たときから、夫の描く絵はすごくいいと思っている。
夫は、その控え目でおとなしい性格からか、とても小さい絵を描く人だった。
数年前のこと。夫の描く小指の爪ほどの小さい絵を見たわたしは「すごくいい絵だから、もっと自信を持って大きく描いてほしい」と思った。
最近の夫は、パソコンの画面いっぱいの絵を描くようになり、わたしは密かにそれをとてもうれしく思っている。
プロからイラストのノウハウを学び、自信をつけた夫がどのようなイラストを発表していくのか。よければ彼のTwitterを追って、見守っていただけるとうれしいです。
(2022年5月現在「イラストの100日チャレンジ」やってるそうですよ)
2歳の娘を育てつつ、進学の道を選んだわたしたち。夫は進学するときに「こどもの存在はあまり考えていなかった」とのこと。
わたしはというと、やはり娘への意識はありました。
子育てをしながら(それも手のかかる2歳児を)、進学を決めた背景に母親としてどのような気持ちがあったのか。
次回は「子育て中の進学」についてお届けします。また、読んでいただけるとうれしいです。
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