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ロゴデザインの思考メモ
最近ロゴのデザインをする機会が多く、結構思考や学びに変化があったので忘れないうちに整理も兼ねて書留めておきたいと思う。
ロゴデザインはデザイン業務の中でも難易度が高い
ロゴデザインは、たった一つのモチーフでその企業やサービスが一番大事に思っているメッセージを伝える必要のあるもの。しかもずっと企業やサービスの顔として残るという特徴がある。
使える情報量が少なく、使用用途なども想定して形としてもいいものに仕上げなければならないため難易度が他のデザイン業務と比較しても高く、それなりの規模の案件のロゴは超ベテランが任せられることが多い。
その中で、比較的キャリアの浅いデザイナーが同等のものを作れるようになろうとすると圧倒的なアウトプットをこなすしかない。
最初はスケッチベースでもいいので、100単位で出すくらいの気持ちで望まなければいけない気合のいる作業だったりする。
なぜなら、たくさんアウトプットをこなす中でデザインとしての表現の引き出しが増え、次第にいい案が早く出てきやすくなるから。
ロゴデザインの与える言語的な理解と感覚的な理解
ロゴデザインを行う際に大事になってくる観点が、特に「感覚的な理解」。
そもそも人間はロゴを見ていちいち「このロゴのこの形はアレで、右上の線が上に重ねてある」とか考えない。ざっくりと「やわらかい雰囲気だな」とか「なんとなくこんな形」としか理解しないし、たいてい受け流される程度。そういう印象ベースの理解は非常に感覚的。
逆にコンセプトに沿うようなモチーフを形を細かく再現して、「これは〇〇だ」というふうに物理的にどういう物を示してるのかわかるようなのは言語的理解。
ロゴデザインにおいては前者の方が重要となるので、言語的な理解は後回しで、感覚的な理解をベースに考えた方がいい。
つまりは、「何を使って表現するか」の細かい手法や手段や内容は重要ではなく、「どういう印象や伝わり方をするか」の結果が大事なので、固定概念を捨てた幅広い案を想像してパターンをつくることが大事。
ロゴの形状
デザインは、ロゴに限らず基本的に必要性のない要素は極力削ぎ落とした方がいい。全て理由をもってデザインする。
伝えたい内容を盛り込んで、そこからいかに不要な要素(色やでっぱりなど)を削ぎ落とすかが重要で、なぜなら最初に書いたように感覚的理解が大事になってくるから。情報量がない方が小さく使った時も要素が潰れないし、見る側の受ける思考的なストレスも少ない。
ただし色にしても形状にしても、必要以上に削ぎ落としてしまうとロゴで伝えたいメッセージとして成立しなくなってしまうので、そのギリギリのラインを攻めるような感覚で設計する。
こうしたことを理解したうえで、仮にとても具体的なモチーフの細かいロゴを作るなら、それに見合うだけの具体的で強い変わらないコンセプトが必要となってくる。
一般的な消費者とのコミュニケーションの中でロゴや企業のコンセプトは打ち立てられるべきなので、そのへんはマーケ的な視点も必要になってくる。
要約:
とにかく形や内容にしばられずに、伝えたいことが伝えられる表現方法をたくさんアウトプットし尽くす。
し尽くしてようやく、1案くらい「これしかない」というものが見つかる。
不必要な要素は極力削ぎ落とす。
以上!