大人の階段①
初めて母を妄想してしまってから約3年。
私は高校2年生になっていた。
部活動は特に入っていなかったのだが、母譲りの細身の体と見た目のおかげで、自分で言うのも何なのだが結構モテた。
小さい頃から性別関係なく色んな人に話に行く性格が功を奏し、仲良くなった女子と恋人関係になり、無事に大人の男として卒業も終えていた。
ただそんな恋人とも長続きはしなかった。理由は簡単。いつも決まったタイミングで母を思い出してしまうのだ。
元カノは1つ上の先輩だった。
高校1年生のときに学園祭の委員をすることになり、そこで知り合った。一緒に委員の仕事をやりながら仲良くなり、向こうから告白されて付き合った。
彼女の家で初めてを経験することになるのだが、行為の途中から無意識のうちに自分の母親を妄想してしまっていたのだ。
行為をしているのは間違いなく彼女なのに、頭の中では母を妄想してしまう。自分自身でやっているときの習慣のせいなのかもしれないが、驚きと頭の中を彼女に悟られないように必死だった。。。
その後も何度か彼女と肉体を重ねるも、そのたびに母を妄想してしまい、彼女に対して申し訳ない気持ちが抑えられず結局すぐに別れてしまった。
それ以降、私は彼女を作ることにビビっていた。