1分短編 #24「飛翔」
#24 「飛翔」
天翔る神の使い。
地上の人間にそんな呼ばれ方をしている天使たちの日常は、神聖とは程遠い人間くさいものであった。
「ねぇルー。勝負しよ」
まだ半人前の見習い天使、ジーノは同じく見習い天使のルーに勝負を持ちかけた。ジーノとルーは、いつも一緒にいる仲良しコンビとして天使たちの中で有名な2人だ。尤も、2人は互いに反りの合わない相手だと思っているから、周りから仲良しなどと言われると即否定するのだった。
「いいよ。何で勝負する?」
「どっちが先にシキに会いに行けるか、かな」
勝負に応じたルーに、ジーノが勝負内容を提示する。シキ、というのはジーノとルーより少し年上の美しい天使で、多くが心を奪われていた。ジーノとルーも例外ではなく、シキを取り合うようによく勝負をしている。
「そんなの、シキに4回も会いに行ったことがある僕の方が有利に決まってるね」
「僕だって毎日話してるし、何ならシキは僕に会いに来てくれたことあるけど」
ルーが煽るとジーノがマウントを取り返す。マウントの取り合いもいつもの光景である。可愛い言い合いをしているもんだと、これこそが周りの天使たちに仲良しと言われる所以でもある。
「もう、始めるからね」
と一方的に言い放ったジーノは、大空へ飛び立った。そして後を追うようにルーも、大空に翔けていった。
ようやく勝負開始のゴングが鳴った。
100本ノック24本目。
話は思いつかないし眠いしなので、分かりづらいし読みにくい気がします。読んでくれた方ありがとうございます。
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