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子どもの話を聴いてあげられるようになりたい

12年くらい前、子育てにコツのいる子ママで集まる会なるものを主催していた。2年ほど続けたあと、なんだか疲れてしまってクローズ。

子育てに奮闘しているママたちが、ちょっとでも本当の気持ちを吐き出せる場所があるといいなという思いからスタートさせた会だった。ママたちが、言葉にならない思いを言葉にすることを、私なりに意図していたと思う。

今思うと、私自身がまだまだ「誰かに話を聞いてもらう」ことを必要としていた時期だったのかもしれない。参加してくれるママたちの話に耳を傾けるだけじゃなくて、私ももっとみんなに話を聞いてもらえばよかった。


「子どもの話を聞いてあげてください」そんなアドバイスをよく目にする。私も書き手として、そう書いてしまいそうになるときがよくある。「子どもの話を聞いてあげることは大切」という暗黙の了解のようなもの。たしかに大切なことだよね。

だけど「話を聞いてあげる」という行為が、誰にでも簡単にできるかというと、そうではない。子どもに寄り添い話を聞くことがサラッとできる人もいれば、すごく頑張らないと難しい人もいる。

それに子どもの話を聞いてあげることが大切なら、親が自分の気持ちを誰かに聞いてもらう時間も、同様に大切なこと。だって私たちは結局のところ、自分がやってもらったようにしか子どもにはしてあげられないし、自分がもらったものしか子どもには与えられないのだから。

同時に、自分がもらうことができなかったからこそ、なんとかして子どもにはあげたいと思ってしまうのも、親というものだよね。

私たちは話を聴いてもらえた経験ばかりじゃない。だからこそ子どもの話を聴いてあげられるようになりたいという願いがあるならば、まずは親である私たちのほうが先に、誰かに気持ちを聞いてもらうことが大切なのだ。



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