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ドラマ【宙わたる教室】名台詞集
2024年10月期 NHK火曜ドラマ「宙わたる教室」より、心に残った台詞をまとめました。
*鑑賞時に書き起こした台詞を記録しているため、表記や文言は脚本と異なる場合があります。恐れ入りますがご了承いただけますようお願いいたします。
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●名台詞集
背を向けていても目に飛び込んでくる
「つまり、太陽光で波長の短い青い光が、最も強く分散されて空全体に広がります。たとえ私たちが太陽に背を向けていても、目に飛び込んでくる。それが、空が青い理由です。」
なぜ空は青いのか。
生徒の柳田にそれを教えた時の藤竹の言葉です。
少しでも前に進もうって懸命に生きた証
-名取佳純「あそこに今も壊れたままのオポチュニティがいるんですね。寂しいだろうな。」
-藤竹叶「そうですか?僕はそうは思わないです。オポチュニティの活動限界は三ヶ月って言われてました。十五年ももったのは想定外の幸運が重なったこともあるけど、それだけじゃない。オポチュニティが出来るだけ長く旅を続けられるように、スタッフたちはあらゆる努力をした。彼らも一緒に、長い旅を続けていたんですよ。八ヶ月通信が途絶えたオポチュニティに最後のコンタクトを取った日、大勢のチームメンバーが集まった。短い信号を四回発信して、やっぱり反応無し。マネージャーが、十五年の任務ご苦労様、そう言ってミッションの終了を宣言した時、みんなで泣いたそうです。火星の荒野でたった一人ぼっち。オポチュニティの轍を孤独の象徴と捉える人もいるかもしれない。でも僕には、少しでも前に進もうって、懸命に生きた証に思えるんですよ。」
火星探査機オポチュニティについて寂しいと言った名取に、藤竹が言った言葉です。
文句言うそいつらは誰も助けてくれるわけじゃない
「でも文句言うそいつらは誰も助けてくれるわけじゃない。そんなやつの言うことで腐ってる暇なんてないんだよ。私たちみたいな人間はとか、どうせ俺なんかとかさ、結局そういう風に決めつけてるのは自分なんじゃない?ねえ、大事なのは、自分たちが何をしたいかでしょ?ここで出来ないなら出来るとこ探してやればいい。やっちゃうんだよ。やったもん勝ち。」
コンクールに応募したものの、定時制高校の参加は前例がないからという理由で受理さえもされず、諦めかけていた科学部のメンバーに、庄司が言った言葉です。
失敗なんて有り得ないです
-藤竹叶「失敗なんて有り得ないです。」
-長嶺省造「どうしてだ?」
-藤竹叶「まだ誰もやったことがないからです。」
科学部で火星の環境を再現する研究をすることになり、うまく結果が出るかと不安がる生徒たちへ向けて、藤竹が言った言葉です。
自分のいた場所に失望したんです
-木内泉水「藤竹先生はうちに来る前は研究者として働いてたんですよね?」
-藤竹叶「ええ。期限付きでアリゾナに。」
-木内泉水「アリゾナですか。じゃあずっとアメリカに?」
-藤竹叶「いや、その前はこっちで助教してました。」
-木内泉水「助教?」
-藤竹叶「一番下っ端の大学教員です。そこを辞めることになって、アメリカに。」
-木内泉水「より高みを目指したわけですか。」
-藤竹叶「いや。そうじゃないです。自分のいた場所に失望したんです。」
木内と飲みに行った藤竹が、過去について話し始めた時の言葉です。
残るのは彼らの考えを肯定してることになるって思ったから
「僕は論文から自分の名前を外してもらって辞めました。教授にはそんなことで研究者としてのキャリア捨てるなんて馬鹿げてるって言われたんですけどね。僕はどうしても許せませんでした。そこに残るのは、彼らの考えを肯定してることになるって思ったから。」
論文に貢献した学生の名が、意図的に外され、論文に掲載されなかった。
そのことで大学を辞めたことについて木内に語った時の藤竹の言葉です。
世界は未だに驚きと発見に満ちてる
「君と初めて会った時のことは覚えてるよ。一見飄々としてるがいざ実験や研究となると目をキラキラさせて、科学への情熱を変わらず持ってる少年のような男だと思ったよ。孫や子どもたちを見ていて思うんだ。あの子たちは空や木や土や虫を見て毎日いろんなものを発見してる。そんな彼らに、世界は未だに驚きと発見に満ちてるということを教えられるよ、こちらが。」
教師を辞めようと決めた藤竹が恩師の伊之瀬を訪ねた際、話を聞いた伊之瀬が藤竹の前で話した言葉です。
どんな人間でもその気にさえなれば必ず何かを生み出せる
「そんな時に出会ったのがロビンって少年でした。彼はナパホ族っていうアメリカの先住民の居住地に家族と暮らしてたんです。彼らの住むトレーラーハウスは隙間だらけで、ロビンは寒さをしのぐために、廃車やゴミ捨て場から集めた廃品で暖房装置を作ったんです。造りはシンプルなものだったんですけど、太陽エネルギーとラジエーターを使ったアイディアは思わず唸ってしまうほど素晴らしいものでした。それで、小さな科学コンテストでその技術を知った僕の友人は、それを月面に建設する有人基地の蓄熱技術に応用出来ないかって考えたんです。彼はこう紹介してくれました。"この子はロビン。僕たちの同僚だ。” ロビンは決して恵まれた環境で教育を受けてきたわけじゃない。勉強が好きでも科学に興味があったわけでもないんです。その時に思いました。どんな人間でも、その気にさえなれば、必ず何かを生み出せる。その仮説を証明したくて作ったのが、この科学部です。」
科学部の部員を集め、自分がここにやってきた経緯について話をした時の藤竹の言葉です。
挫けそうになる度に励ましてもっともっとってその気にさせた
「科学とは無縁の皆さんに科学に触れるチャンスを与えて、どんな結果が出るのか観察していました。でも皆さんは、僕なんかの予想を大きく飛び越えてきました。僕は、いつの間にか君たちに夢中になってた。君たちが挫けそうになる度に励まして、もっともっとってその気にさせた。そのせいで柳田くんを傷つけて、結果的に科学部も壊れて、皆さんに大きな失望を与えてしまいました。僕の実験は、失敗です。全て皆さんを利用した僕の責任です。本当に申し訳ありません。すみませんでした。」
科学部をつくった理由とこれまでについて、科学部員の前で打ち明け、謝罪した時の藤竹の言葉です。
楽しかった。君たちといるのが。
「諦めたくない。楽しかった。君たちといるのが。科学はこんなにも楽しいものなんだって、もう一度感じさせてもらいました。君たちと、もっともっと、新しい景色が見たい。」
実験を続けると決めた科学部員たちに本音はどうなのかと問われた藤竹が、涙を流しながら、声を震わせて話した本音です。
それがこんな場所に繋がってるなんて思ってもみなかった
「教室に火星を作ってみたい、そう思ったんです。それがどういうことなのかは、しかもどうやって作ればいいのかなんて、最初は見当もつかなかった。やっぱり俺たちには無理なんじゃねえかって何度も諦めそうになった。でも、あれこれ手を動かして悩むうちに、俺たちはいつの間にかその気にさせられてました。科学の世界と無縁だった俺を、物理準備室の扉の前に連れてきたのは顧問の先生です。俺は先生に誘われてそのドアを開けた。それがこんな場所に繋がってるなんて思ってもみなかった。俺は先生に会ってなかったらここには来てないし、あなたにも会ってません。」
コンテストで登壇者としてスピーチをした柳田が、質疑応答でなぜこの研究をしようと思ったのかと問われ、答えた際の言葉です。
だから今すごく皆さんと話したいです
「俺はまだこの実験を終わらせたくない。この重力可変装置を使って太陽系の他の天体の重力も作りたいし、いろんな衝突実験をやってみたい。だから今すごく皆さんと話したいです。俺たちの実験を見てどう思ったのか、どうやったらもっとよくなるのか、一緒に考えてください。お願いします。」
登壇者としての発表を終えた柳田が、壇上から客席に向かって言った最後の言葉です。
終わりたくねえって思ったんだよ
「あれは言うことが飛んじまったわけじゃねえよ。目の前にいる大人も学生も俺たちの話を本気で聞いてくれてる。肩書きも見た目も関係ねえ、俺たちを認めてくれたんだって。そしたら急に終わりたくねえって思ったんだよ。」
壇上でのスピーチの最後、客席を見渡しふと黙ってしまった柳田。
その時のことを藤竹に話した時の柳田の言葉です。
どんな人間にも必ず可能性はあります
-石神怜生「理想論だけでやっていけるほど世の中は甘くない。綺麗事だけじゃ何も実現出来ない。でも必要なんでしょうね、あなたたちのような存在が。」
-藤竹叶「どんな人間にも必ず可能性はあります。僕はそう信じてます。」
藤竹の生徒たちの研究発表を客席から見ていた石神が、発表後、藤竹とした会話の中での言葉です。
あんたに会う前の世界より今の世界の方が好きだよ
-柳田岳人「俺は、あんたに会う前の世界より、今の世界の方が好きだよ。」
-藤竹叶「そっくりそのままお返しします。」
柳田と藤竹、コンテスト帰りの歩道橋、二人の会話です。
以上、ドラマ「宙わたる教室」の名台詞集でした。