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ドラマ【最高の離婚】名台詞集

2013年1月期 フジテレビ木曜ドラマ「最高の離婚」より、心に残った台詞をまとめました。

*鑑賞時に書き起こした台詞を記録しているため、表記や文言は脚本と異なる場合があります。恐れ入りますがご了承いただけますようお願いいたします。


●作品情報

公式サイト


●名台詞集

第1話

結婚って人が自らつくった最も辛い病気だと思いますね

「時々思うんです。誰もいない森の奥で猫と一緒に暮らしたいなあって。辛い。とにかく辛いっす。結婚って、人が自らつくった最も辛い病気だと思いますね。ていうかほら拷問ってあるじゃないですか。正座して足に石乗せたりとか水車みたいのに縛ってぐるぐる回すのとか。ああいうもんだと思います。結婚って、長い長い拷問ですよ。」

「最高の離婚」第1話 - 濱崎光生

第1話冒頭、歯医者で治療を受けながら光生が言った言葉です。


女は好きになると許す。男は好きになると許さなくなる。

-濱崎亜以子「よく好きになったわね。」
-濱崎結夏「不思議です。」
-濱崎亜以子「腹の立つことが山のようにあっても、女は好きになると、もう全部許しちゃうの。でも男は逆。好きになると、どんどん女の欠点を探し始めるの。女は好きになると許す。男は好きになると許さなくなる。」
-濱崎結夏「めっちゃ損じゃないですか我が軍。」

「最高の離婚」第1話 - 濱崎亜以子

亜以子と結夏が光生のことを話していた時の会話です。


それ、いい思い出です

-濱崎光生「だから、あの日あんなことが起こらなかったら他人のままだったんです。好きとかそういう気持ち、あったかなかったかわからないし。ただ何て呼べばいいかわからないから肩トンって叩いて、何を話せばいいかわからないから手握ったりして。そんな感じで、そのまま結婚したんです。なんで、恋愛とかのいい思い出とかないんです。」
-紺野灯里「濱崎さん、」
-濱崎光生「あ、すいません愚痴っぽくて。」
-紺野灯里「それ、いい思い出です。あんな日だったけど、それはそれでいい思い出だと思います。濱崎さんと奥さんの。」

「最高の離婚」第1話 - 紺野灯里

震災の日、交通機関がストップし、神保町から府中の自宅へとひたすら歩いたことがきっかけで、結婚へと至った光生と結夏。
その日の思い出を光生が灯里に話した時の、二人の会話です。


一人でする食事は餌だ

「二人でする食事はごはんだけど、一人でする食事は、餌だ。」

「最高の離婚」第1話 - 島村

光生の会社の下請け社員である、離婚経験者の島村。
独り身は気楽でいいじゃないですかと言った光生に、島村が言った言葉です。


結婚は3Dです

「結婚は3Dです。打算、妥協、惰性。そんなもんです。」

「最高の離婚」第1話 - 濱崎光生

光生が歯医者で治療を受けながら言った言葉です。

第2話

変わってほしいとも思わないし

-星野結夏「離婚届け出してすっきりしたの。」
-濱崎光生「うん。」
-星野結夏「簡単に決めたわけじゃないから。」
-濱崎光生「わかってる。」
-星野結夏「あなたは変わらないと思う。変わってほしいとも思わないし。これで良かったと思ってる。思わない?」
-濱崎光生「…。」
-星野結夏「ただひとつだけね、ひとつだけあるの。家族のこと。」
-濱崎光生「うん。」
-星野結夏「離婚は夫婦だけじゃなくて、二つの家族の離婚だし。」
-濱崎光生「うん。」
-星野結夏「亜以子さんに申し訳ない。」
-濱崎光生「いいよもうそれは。」
-星野結夏「お誕生日、会いに行っていいかな?」
-濱崎光生「喜ぶと思う。」
-星野結夏「うん。」
-濱崎光生「うん。」

「最高の離婚」第2話 - 星野結夏

離婚届けを提出し、実家に帰った結夏。
会いに来た光生と結夏の実家に一泊した時の二人の会話です。


そんなことどうでもいいくらい幸せだった

「私もよくわかんないんです。あんな風に思ったことなかったし。今まで、恋とかしたいなと思ってたし、しようと思ってした恋もあったけど、ああ違うな、恋ってするもんじゃなくて落ちるもんなんだなって。落ちたんだなって。今まで、性格的に冷静っていうか、サバサバしてる方だと思ってた自分の、すごくズルいとことか、身勝手なエゴとか、そういう嫌な自分、たくさん知りました。でも、そんなことどうでもいいくらい幸せだった。」

「最高の離婚」第2話 - 紺野灯里

諒との馴れ初めについて光生に話した時の灯里の言葉です。


そんな勝手に良い思い出にされても

-濱崎光生「ただなんか力になれないかなと思って。紺野さんのこと、僕で何か助けになれないかなって思って。今紺野さんきっと幸せじゃないと思う、そう思うんだよ。別に口説いてるとかじゃないんだよ。紺野…、灯里に、前みたいに戻ってほしいなって。あの頃はなんかもっと、生き生きしてたっていうか。二人で暮らしてた良い思い出のあの頃の感じに、」
-紺野灯里「十年経っても何にもわかってないんですね。私、濱崎さんとの間に良い思い出なんかひとつもありませんよ。あなたと別れる時に、思ってました。死ねばいいのにって。こんな男死ねばいいのにって、思ってました。そんな勝手に良い思い出にされても。私は諒さんが好きなんです。何があっても別れる気はないんです。」

「最高の離婚」第2話 - 紺野灯里

浮気をする諒に明かりが耐えて辛い思いをしているのではないかと声をかけた光生に、灯里が言った言葉です。


旦那の葬式の喪主になれればいい

「どんなに不安でも退屈な男と一緒にいるよりは全然良いと思うの。昨日だって十二時過ぎには帰ってきたし、雑炊もおかわりしてて、一生懸命食べてて。なんか見てたら、まいっかって。帰ってくるのはうちだし、夫婦ってだって、今だけじゃないでしょ?将来の約束してなるもんだし。極端な話だけど、最終的には旦那の葬式の喪主になれればいいんじゃないかな、妻って。」

「最高の離婚」第2話 - 紺野灯里

サウナにて、常連相手に灯里が言った言葉です。


第3話

昔付き合ってた女が今でも自分のこと好きだと思い込んでる

「人生で一番大事なことって割り切るってことだと思うの。男って不思議だよ。なんで昔付き合ってた女が今でも自分のこと好きだと思い込んでるかな。」

「最高の離婚」第3話 - 紺野灯里

サウナにて、常連相手に灯里が言った言葉です。


何かが正しいとか悪いとかそういうの要らないんです

「割り切ってください。うち、最近引っ越してきたばかりだし、しばらくここに住むと思うんです。この街でこのまま今の仕事して、主婦してって思ってて。なんか、なんていうか、何かが正しいとか悪いとか、そういうの要らないんです。なんで、主人がどっかで誰かといるのとか見ても、見なかったことにしてください。それぐらい割り切ってください。私普通に今幸せなんで。」

「最高の離婚」第3話 - 紺野灯里

光生に灯里が言った言葉です。


誰かにとって生きる力みたいになってるものが、誰かにとっては便座カバーみたいなものかもしれない

-紺野灯里「私、青森の八戸漁港で生まれたんです。父は漁師をしてました。私すごいお父さんっ子で、父が漁から帰ってくる前の日は全然眠れなくて、誰よりも早く港へ行って父の帰りを待ちました。大漁旗を掲げて船から降りてくる父に飛びついて、大きな腕にしがみついてました。海の匂いのする父が大好きだったんです。父が死んだのは私が十四歳の時でした。サメに襲われたんです。船から落ちて行方不明って聞いて、でも八時間後に遺体が発見されて。私、なんかそれ以来いつもぼんやりするようになっちゃって。学校行ってもつまんないし、家帰ってもお母さんイライラしてばかりだし。で、ある時、学校さぼって地元のショッピングセンターふらふらしてたら、またお父さんのこと思い出して、涙が止まらなくなって、トイレに入ってずっと泣いてて。そしたらその時館内放送で歌が流れてきて。その頃流行ってたJUDY AND MARYのクラシックって曲で。私そのまますぐCDショップ行って、買って、もうそれから何千回聞いたかわからない。私、ボーカルのYUKIちゃんに憧れてて、いつか、わからないけどいつか、YUKIちゃんみたいになりたいなってすごく思って。で、東京出て来て、大学行って、こそっと楽器の練習したり自分なりに歌作ったり。でもね、本当は気付いてた。自分には才能なんか全然ないってこと。無理だよね。でもな。無理だよね。でもな。その繰り返しな感じで。で、結局なんか恋愛に逃げたりして、男の人と付き合って。自分の夢とかは恥ずかしくて言えなくて隠してたんだけど、何か月か経った頃、思い切って打ち明けて見ようって思って。CDリピートにしてかけといたんです。私の夢っていうか、お父さんのこととかそういうの全部、話してみようと思って。で、その人部屋に帰ってきて、流れてるユYUKIちゃんの曲聞いて言ったんです。"何このくだらない歌。安っぽい花柄の便座カバーみたいな音楽だ"って。私、何も言い返さないで、コンビニ行ってくるって言って外に出ました。本当にコンビニ行って、立ち読みして、帰り道思ったんです。もう夢とか見るのやめよう。私はYUKIちゃんにはなれない。すごく平凡で退屈な人間なんだ。大きな憧れとかそういうの、持っちゃいけないんだって。部屋に帰ったらその人テレビで映画見てて。ジョーズっていう映画で。笑いながら言いました。"サメに食われて死ぬのだけはやだよね"って。次の日、私何も言わないで引っ越しました。」
-星野結夏「…最低だね。」
-紺野灯里「違うの。別に誰かが悪いとかじゃないの。ただ、誰かにとって生きる力みたいになってるものが、誰かにとっては便座カバーみたいなものかもしれない。」
-星野結夏「みんな、他人だから。」
-紺野灯里「はい。別の場所で生まれて、別の道を歩いて育った他人だから。」

「最高の離婚」第3話 - 紺野灯里

光生、結夏、灯里、諒の四人が集まった際、過去の恋人(光生)とのことについて聞かれた灯里が言った言葉です。


大縄跳びみたいな。ぐるぐる回ってる。

「大縄跳びみたいな。ぐるぐる回ってる。みんなはその中で跳んでて、入れって言う。入ってみると、縄が僕の足に引っかかって止まってしまうんです。何をどうしたらいいのかわからない。何をどう言えばいいのかわからない。ちゃんと出来ないんです。いろんなことが。ちゃんと出来ないんです。」

「最高の離婚」第3話 - 濱崎光生

結夏との結婚生活はうまく行かず離婚をすることになり、灯里には過去に付き合っていた頃の話を聞いた。
自分に絶望した光生が言った言葉です。


何をしてるのかわからない。目的もない。終わりもない。

「テトリスってあるでしょ。あれになんか似てる。ほら、ゲームってたいてい宇宙船撃ったりゾンビ倒したりするんだよ。でもテトリスは、なんかよくわからないんだ。次から次へただブロックが降ってくるのを、なんか合わせて、合わせたら消える。なんか、今のこの感じに似てるんだ。何をしてるのかわからない。目的もない。終わりもない。ただ、なんか追い立てられるみたいに、急き立てられるみたいに、続いてくんだ。」

「最高の離婚」第3話 - 上原諒

諒が自分のことについて話した時の言葉です。


第4話

ただ普通に辛いだけです

-紺野灯里「何かあったんですか?」
-濱崎光生「何もありません。ただ普通に辛いだけです。」

「最高の離婚」第4話 - 濱崎光生

大縄跳びの話をこぼした光生を気に掛けた灯里に、光生が言った言葉です。


あんたが泣いてもおんぶ出来ないもんね

「結夏さんがいてくれて本当によかったわ。もうおばあちゃん、あんたが泣いてもおんぶ出来ないもんね。」

「最高の離婚」第4話 - 濱崎亜以子

光生が幼い頃、泣いてやってくる度におんぶして家まで送ってやった亜以子。
結夏との離婚を切り出そうとする光生を制するように、亜以子が言った言葉です。


ありがとうって言えばいいの

-濱崎光生「なんでこんな優しいことされんのかなと思って。」
-星野結夏「別に。花屋の前通ったからついでに。」
-濱崎光生「困ったな。」
-星野結夏「何が困んのよ。」
-濱崎光生「お返しとか、何をどうすればいいのか。」
-星野結夏「ありがとうって言えばいいの。普通そうでしょ?」

「最高の離婚」第4話 - 星野結夏

ストレスで十円ハゲが出来てしまった光生に、アロエを買ってやった結夏。
アロエを受け取った光生が困ると言った時に、結夏が言った言葉です。


幸せになるためにすることじゃないですか

-初島淳之介「結夏さんはこれから幸せになる途中にいるんですね。」
-星野結夏「は?」
-初島淳之介「だってそうでしょ?結婚だって離婚だって、どちらも目的は幸せになるためにすることじゃないですか。」

「最高の離婚」第4話 - 初島淳之介

結夏が自分の離婚歴を打ち明けた際に、淳之介が言った言葉です。


一番最初に思い出す人たちが集まってるのが家族だよ

-星野結夏「何よ。せっかく持って帰ってきたのに。汁とか溢れないように一個一個ラップで巻いてきたのに。」
-濱崎光生「たまにやるとそういう恩着せがましいこと言うんだよ。」
-星野結夏「言わないと当たり前みたいな顔するからね。どんなに頑張って料理作ってもへえこんなもんかみたいな顔して食べるし。全然褒めないし。」
-濱崎光生「いちいち褒めなきゃしないっておかしいでしょ。」
-星野結夏「外で食べたら、レジでお金払うでしょ?家で食べたら、美味しかったって言うのがお金なの。言わなかったら食い逃げなの。私は家政婦じゃないんだから。仕事じゃないんだから。旦那さんが喜ぶと思うからやるんだから。やってたんだから。」
-濱崎光生「食べればいいわけ?」
-星野結夏「何その言い方。なんでそんなこと言われなきゃいけないの?なんなの?せっかく機嫌よく帰ってきたのに。超楽しい気分で帰ってきたのに。」
-濱崎光生「それはそっちの」
-星野結夏「勝手だよ!勝手です。でもああこういう楽しい感じ久しぶりだな、こういうのあったかいな、こういうのあの人にもわかったらいいのにな、こういうのあの人にも分けてあげたかったなって思ったの。勝手に思っちゃったの。私はもっと、もっとっていうか、あなたは馬鹿にするけど、私はただ、私はただ、別に普通の家族になりたかっただけで、」
-濱崎光生「普通の家族ってなんだよ。」
-星野結夏「一番最初に思い出す人だよ。一番最初に思い出す人たちが集まってるのが家族だよ。一応さ、わかんないけど、わかんないけどさ、この人のこと好きだなと思って結婚したんだし。あんまり言ったことなかったけどさ、私あんまり人のこと好きにならないし。大体あの頃はそういう感じずっとだったし。仲の良い派遣の子と、安くて美味しいランチ見つけることとか、年一で海外行くこととか、そんなことばっかり考えてたし。だから濱崎さん、あなたのことだけど、濱崎光生さんと地震の時知り合って、そういう感じのことになって、はじめ、最初のうちは勘違いなのかなって。不安だから一緒にいるだけなのかなって思ってたけど、あれ、あれあれって。最近なんか、濱崎光生さんのこと思い出しちゃうなって思って。一番仲の良い子と飲んでる時も、なんか何もないのに、落ち着かなくなったり。料理作って上手く出来て、一人で食べるのもったいなくなったり。夜中にテレビ見て笑った時とか、そういうの全部セットでくっついてきちゃって。濱崎光生さんの顔思い出しちゃって。一緒だったらもっと良かったのになって。で、会ったら会ったで会わなかった時間のそういうの全部くっついてくるから。ああ私今テンション高すぎ気持ち悪いって思って。ああ間違いないわ、思い出す量半端ないわって。私好きになちゃったんじゃん、好きになるってこういう感じだったんじゃんって。でも、恋とか愛とかとは違うから、勘違いしちゃいけないよって、自分に言い聞かせて。恋とかなんて、人生の脇道だし、あまり外れちゃいけないよって言い聞かせて。大体もって性格全然合わないのわかってたし。いちいち腹立つことあったし。ないないないないないわって思ってたけど。あれ、この人面白い人だな、ただ真面目なんだな、嘘が無い人だなって、だんだんなんか、人生とセットで考えるようになっちゃって。いつかそのうち、夫婦っぽくなれるもんだと思ってた。ま、なれなかったじゃん。」
-濱崎光生「それはまだ、」
-星野結夏「子どもが出来たら変わるのかなと思って。で、あなたに言ったら、子どもなんかいらないって。わかってた。わかってたよ。ああこの人は一人が好きなんだ、自分の自由を邪魔されたくないんだ。ああそう。だったらいつだろう。いつになったらこの人家族つくる気になるんだろ。いつになったらこの人、家族思いやれる人になるんだろって。結婚して二年足らず、やっぱりずっと思い浮かべてた。山手線で事故があったって聞いたらうちの人大丈夫かなって。店のお客さんが病気で入院したって聞いたら人間ドック連れて行かなきゃって。こたつがあったら一緒に入るとこ想像したし、小さな子ども見たら、うちにも子どもがいたらどんなだったかなって想像したし、それは今でも変わんないんだよね。なんか、なんか楽しいことあると、濱崎光生さんのこと思い浮かべちゃうんだよね。だから、だからさっきよそのうち行った時はさ、」
-濱崎光生「わかった。わかったよ。」
-星野結夏「何が!」
-濱崎光生「子どもつくろ。どうしても嫌だったわけじゃないんだよ。タイミング的なこととかあったし、ついそういうこと言ったけど、今からでも遅くないし、」
-星野結夏「私たち離婚したんだよ。」
-濱崎光生「もう一回結婚すればいいよ。ばあちゃんも喜ぶし。…もう一回結婚し直して、なんだったら結婚式もしてさ、子どもつくって、で、家族になろうよ。あったかい家族を。」
-星野結夏「馬鹿じゃないの?何それ。どういうつもりで言ってんの?」
-濱崎光生「どうって、」
-星野結夏「ああ、あれか。営業の時の感じ?あったかいコーヒー淹れましょうか的な?家族つくりましょうって?」
-濱崎光生「何言ってんだよ。俺は。」
-星野結夏「俺は何よ?俺は何を考えてそういうこと言ってんの?自分の都合でしょ?」
-濱崎光生「違うよ。結夏が言うから、」
-星野結夏「結夏が言うからって言うのも自分の都合なの!いい加減認めたら?私はずっと前から気付いてるよ。あなたは、私のことなんか好きじゃないの。あなたが好きなのは、自分だけなの。」

「最高の離婚」第4話 - 星野結夏

口論になった際、結夏が怒り、泣きじゃくりながら光生にぶつけた言葉です。
すれ違い続けた夫婦。
結夏が溜まっていた本音を始めて光生にぶつけた場面でした。


第5話

何それ、女だけの言語?

-濱崎光生「温泉なんか行かなくていいんじゃないの?奥さんだって行きたくないって言ってるんだから。」
-星野結夏「わかってないねえ。行きたくないわけで行きたくないって言ってるんじゃないよ。」
-濱崎光生「え、何それ?」
-星野結夏「行きたくないってことは、行きたいってことなの。」
-濱崎光生「え、何それ、女だけの言語?」

「最高の離婚」第5話 - 濱崎光生

上原夫妻のことを話していた時の二人の会話です。


肋骨折れっぱなしだったら結婚生活上手くいったかもね

-濱崎光生「ありがと。」
-星野結夏「うわ~素直だねえ。はじめっからずっと肋骨折れっぱなしだったら結婚生活上手くいったかもね。」

「最高の離婚」第5話 - 星野結夏

転倒して肋骨を折る怪我をした光生。
結夏が包帯を巻いてやった際、珍しく素直に礼を言った光生に、結夏が嫌味っぽく言った言葉です。


離婚生活の泥沼は先が見えません

「離婚したら自由になると思ったら大間違いですよ。結婚生活の泥沼は大体見える範囲ですけど、離婚生活の泥沼は先が見えません。どこまで深いかわかりません。」

「最高の離婚」第5話 - 濱崎光生

上原夫妻と温泉旅行にやってきた光生と結夏。
光生が諒と温泉に入りながら言った言葉です。


そばにいながら恨んで、同じ家さ住んで、憎んで、生きてく

「私、小学校三年生の時、お母さん私ば連れて、嫌がる私の手引いてお父さんさ会いに行ったの。お父さん知らねえ女の人の膝の上で寝てた。帰り道、お母さんば私抱きしめて、涙ば流して、裏切られたとか騙されたとか言って泣いた。あの男はこの頃私に触りもしねえとか、私の結婚は失敗だとか不遇だとか、そう言って泣いた。私それば聞きながら、気持ち悪いって思ってた。泣くお母さんのことば惨めな人だと思った。嫌だった。お父さんのことは少しも嫌いになんなかった。泣くお母さんのことば嫌いになった。だから私も、あんたのこと嫌いになる代わりに、自分のことば嫌いになるんだと思う。本当の私は、お母さんと同じ人間だから。嫉妬深くて感情的で、夫ば憎みながら、詰りながら、醜く泣くんだべな。この男は他の女ば抱いた、あんたの顔見る度にそう思ってあんたを許さねえ。そばにいながら恨んで、同じ家さ住んで、憎んで、生きてく。私あの女と同じ女さなるべ。なるべ。なるの。」

「最高の離婚」第5話 - 紺野灯里

改めて婚姻届けを提出しようと決めた上原夫妻。
浮気相手の女に別れを告げて回った諒がそのことを打ち明けた時に、溜め込んでいた想いが爆発した灯里が吐き出した言葉です。


第6話

諦めて諦め尽くしても何も終わらない

-初島淳之介「漫画も読みます。古い漫画も読みますし。小学校の時バスケやってたんで、スラムダンクとか。名台詞とかいっぱいあるんですよ。」
-星野結夏「諦めたらそこで試合終了ですよ。」
-初島淳之介「ですです。」
-濱崎光生「そうかな。君それよく言うけど別に試合終了ならないからね、時間来るまで。」
-星野結夏「そんなこと言ったら、」
-濱崎光生「むしろ諦めても諦めても終わらない。諦めて諦め尽くしても何も終わらない。」

「最高の離婚」第6話 - 濱崎光生

家にやってきた淳之介と三人で食卓を囲んだ際、光生が言った言葉です。


ちょうどよく元気なく生きてるのに

-紺野灯里「濱崎さん昔言ってましたよね。人がいちいち元気かどうか聞いてくる人が鬱陶しい。元気がないのが普通の状態の人間もいるんだ。ちょうどよく元気なく生きてるのに元気なことが当たり前みたいに聞いてくるなって。昔言ってましたよね。」
-濱崎光生「覚えてないけど、言いそうです。」

「最高の離婚」第6話 - 紺野灯里

灯里のことを心配して声をかけた光生に、灯里が言った言葉です。


幸せになるのが苦手なんです

-日野明希「人参が苦手とかお酒が苦手とか犬が苦手とかあるじゃないですか。彼は、幸せになるのが苦手なんです。幸せを望むのが怖いんです。将来のことを考えたり、そこに何かあったかいものがあると想像すると、それと同じだけ壊れた時のことを思ってしまう。不安になる。」
-濱崎光生「この人がそう言ったんですか?」
-日野明希「私の想像です。」
-濱崎光生「だから浮気するんですか?だからそばにいる女性傷つけてもいいんですか?」
-日野明希「それがだめだってことくらい彼だってわかってます。頭ではわかってるけど出来ない。人と繋がりたい。それが人間なんじゃない?ま、お前が言うなって話でしょうけど。」

「最高の離婚」第6話 - 日野明希

諒と、諒の浮気相手の日野と、ひょうんなことから三人でファミレスで同席することになった光生。
諒が眠ってしまった間の日野と光生の会話です。


あの頃の未来に僕らは立ってるのかな系の

-濱崎光生「男には男なりの想いがあるっていうか。」
-星野結夏「なんでいきなりそこで分ける?そっちの味方?」
-濱崎光生「男にはそういうのあるんじゃないの?結婚は墓場的な。ちょっとこうビビるっていうか。あの頃の未来に僕らは立ってるのかな系の。」
-紺野灯里「死ねばいいんじゃない?」
-星野結夏「別れてよかった。」

「最高の離婚」第6話 - 濱崎光生

改めて婚姻届けを出そうとした直前で口論になり関係に亀裂の入った上原夫妻。
仲介しようとした光生が結夏も含め四人で場を設けた際に、諒をフォローしようとして光生が言った言葉です。


ファンキーでモンキーなファミリーズになれないよ!

-紺野灯里「別に悲しくなんかない。悲しいとかじゃないの。苦しいとかじゃないの。だって負けてるんだもん。浮気はやめてとか嘘はやめてとか、負けてる方は正しいことばっかり言って責めちゃうんだよ。正しいことしか言えなくなるんだよ。正しいことしか言えなくなると、自分が馬鹿みたいに思えるんだよ。」
-星野結夏「…わかる。」
-濱崎光生「何言ってんの?」
-星野結夏「馬鹿みたいで恥ずかしくて、当たり前のこと言ってる自分が馬鹿馬鹿しくなるんだよ。」
-紺野灯里「うん。」
-星野結夏「男が、あんたたちが子どもだからだよ。」
-紺野灯里「うん。」
-星野結夏「男が子どもだから、女はこうなるの。妻って結局、鬼嫁になるか泣く嫁になるかの二択しかないんだよ。」
-紺野灯里「うん。」
-星野結夏「馬鹿馬鹿しい。夫婦なんて茶番だよ。」
-紺野灯里「うん。結婚なんかするからこんなことになるのよ。一人で生きて、一人で暮らせばいいの。」
-星野結夏「みんな一人なんだよ。」
-全員「…」
-濱崎光生「だめだよ。だめでしょ?そういうこと言ってたら、だめでしょ!」
-星野結夏「何言ってんの?自分だって前から、」
-濱崎光生「そういうこと言ったら、そういうこと言ってたら、大概ここにいる全員誰も幸せになれないでしょ!そんなんじゃ…そんなんじゃ…ファンキーでモンキーなファミリーズになれないよ!」

「最高の離婚」第6話 - 濱崎光生

上原夫妻の仲介をするはずが全員で口論となった末の会話です。


第7話

判断力が足りないから結婚する。忍耐力が足りないから離婚する。

-瀬田智世「よく言うのよ。判断力が足りないから結婚する。忍耐力が足りないから離婚する。要するにさ、光生の性格に我慢出来なくなったからでしょ?」
-星野結夏「いや、そういう…」
-瀬田継男「ついでに言うと、再婚するのは記憶力が足りないから。」

「最高の離婚」第7話 - 瀬田智世

光生と結夏が離婚したと知った智世と継男の言葉です。


大事な物が後から遅れてくることもあるのよ

-濱崎亜以子「結夏さん。私に遠慮して言えなかったんでしょう?別れた人と暮らすなんて、辛かったでしょうね。ごめんね。もっと早く気付いてあげればよかった。光生は、」
-星野結夏「私が言い出したんです。私が良くなかったから。私がちゃんと出来なかったから。」
-濱崎亜以子「そんなこと…」
-星野結夏「あるんです。わかってます。わかってるんです。ごめんなさい。ごめんなさい…」
-濱崎亜以子「缶詰。」
-星野結夏「え?」
-濱崎亜以子「缶詰が発明されたのは1810年なんですってよ。」
-星野結夏「へえ…」
-濱崎亜以子「で、缶切りが発明されたのが1858年。」
-星野結夏「え?」
-濱崎亜以子「おかしいでしょう?」
-星野結夏「おかしいです。」
-濱崎亜以子「でも、そういうこともあるのよ。大事な物が後から遅れてくることもあるのよ。愛情だって、生活だって。もう一度だけ、考え直せない?」

「最高の離婚」第7話 - 濱崎亜以子

光生と結夏が離婚したことを知った亜以子。
結夏を呼び出し、髪を切ってもらいながら、亜以子が結夏にかけた言葉です。


幸せになるために好きになるわけじゃないから

-初島淳之介「俺、幸せにしますよ。」
-星野結夏「ごめん無理。あんたじゃない。いいやつだと思うよ。思うけど、幸せになるために好きになるわけじゃないから。」

「最高の離婚」第7話 - 星野結夏

婚姻届けを書いて結夏にプロポーズをした淳之介に、結夏が別れを告げた時の言葉です。
この後、淳之介はくしゃくしゃに丸めた婚姻届けを結夏に投げつけて「クソババア!」と叫び、結夏は「クソガキ!」と叫び、二人は笑って、別れました。


頑張ってください。元気になってください。

-濱崎光生「すごく嫌いな言葉があります。すごく嫌いな言葉があるんです。で、人生で一回、人を殴ったことがあります。紺野さんご存知だと思いますけど、僕小学校の時から動物園の飼育係になりたくて、なりたくてというか一回動物園に就職してるんです。」
-紺野灯里「そうだったんですか。」
-濱崎光生「はい。大学出て動物園の運営法人に就職したんです。して、辞めたんです。どうしてかと言うと、あ、今時間大丈夫ですか?」
-紺野灯里「大丈夫です。」
-濱崎光生「就職して、団体にチケット売る営業とかしばらくしてて、まあ何年後かに現場出来ればいいなと思ってたんですけど、同じ部署に玉木さんっていう三十歳くらいの女性がいたんです。その人ある時、息子さんを事故で亡くされたんです。で、一か月くらいかな、休まれてて、なんかで出社することになって。で、僕の席から少し離れてたんですけど、すごい痩せてて。でも仕事はちゃんと一生懸命やってらして。で、その部長さん、あ、部長さんがいたんですけど、その人が来て、玉木さん立たして腕掴んで、玉木さんに言ったんです。"負けるな!絶対負けるな!頑張れ!頑張るんだ!"って。で、僕の席から玉木さんの肩が震えてんのが見えて。で、僕、気が付いたらその部長さん殴ってました。こういうこと本当に言うことじゃないっていうか、心の中で想っとけばいいことなんですけど、なんか紺野さん、」
-紺野灯里「はい。」
-濱崎光生「頑張ってください。元気になってください。…すいません、余計なこと言いました。失礼します。」
-紺野灯里「濱崎さん、」
-濱崎光生「すみません。」
-紺野灯里「濱崎さん、」
-濱崎光生「ごめんなさい。」
-紺野灯里「ありがとう!ありがとう。嬉しいです。よかったら、一緒にどうですか?一杯だけ。」

「最高の離婚」第7話 - 濱崎光生

諒が家を出て行ったことを知り灯里を心配した光生の言葉です。


第8話

離婚には人生のすべてがありますね

「結婚は人生の一部にしか過ぎないけど、離婚には人生のすべてがありますね。未来永劫春なんか来ないんじゃないかと思いますよ。氷河期ですよ。レミゼラブルですよ。」

「最高の離婚」第8話 - 濱崎光生

光生がいつもの歯医者で治療中にボヤいた言葉です。


離婚届は離婚の始まりなの

「夫婦は別れたら終わりと思ったら大間違いよ。婚姻届が結婚の始まりのように、離婚届は離婚の始まりなの。立ち直るには、時間かかるわ。」

「最高の離婚」第8話 - 濱崎亜以子

「幸せになってください」と光生に言われ、本当の別れを実感した結夏に、亜以子が言った言葉です。


第9話

想いがあるのに何もしてないのは何かする以上でしょ?

「それって、以下じゃなくて以上ってことでしょ?想いがあるのに何もしてないのは何かする以上でしょ?」

「最高の離婚」第9話 - 星野結夏

灯里から光生への想いを打ち明けられそうになった時、結夏が言った言葉です。


思いやりが無いのはあなたも同じじゃないのかな?

-紺野灯里「なんで?じゃあなんで離婚したの?今頃そんなこと言い出すんなら、どうして別れたりしたんですか?あなたが離婚届出したりしなかったらこんなことにならなかったのに。今さら何言ってるんですか?」
-濱崎光生「違う。違うんだよ。原因は僕で、」
-紺野灯里「何が?何をしたの?浮気したの?婚姻届出してなかったの?」
-濱崎光生「地震。地震がさ、あった時に、俺、彼女より盆栽のこと心配するようなメール書いたり、」
-紺野灯里「彼の性格でしょ?上手く言葉に出来ない旦那さんなんて世の中にたくさんいるよ。そういう人なんだよ。照れあるし、分かってても出来ないんだよ。それぐらい奥さんだったら分かってあげてもいいんじゃないのかな。」
-濱崎光生「それだけじゃないんだよ。ごはんつくっても美味しいって言わなかったり。」
-紺野灯里「あなたは、濱崎さんが仕事から疲れて帰ってきた時に、おつかれさまって言ってたの?ずるくない?不器用で、人付き合いが苦手で、それでも外で頑張ってる人だよ。お酒も飲まずに帰ってきて、掃除して洗濯して、自分のお弁当まで作ってる人だよ。なんで責められるんだろう。自分ばっかり正しくて、自分の悪いところは棚に上げてさ。思いやりが無いのはあなたも同じじゃないのかな?」

「最高の離婚」第9話 - 紺野灯里

四人の関係がこじれ、集まったものの微妙な空気になり、しまいには泣き出してしまった結夏。
結夏の背中に向かって灯里が投げた言葉です。


離婚のボタンは一人に一個ずつ持たされてますからね

「こないだまで続いてくもんだと思ってましたからね。離婚なんて僕が言わなければ一生ないもんだと思い込んでましたからね。でも当たり前ですけど、離婚のボタンは一人に一個ずつ持たされてますからね。結果こんなことになって。」

「最高の離婚」第9話 - 濱崎光生

四人の関係がこじれ、ぐちゃぐちゃになってしまった時、光生が離婚しない未来のことを話した流れで言った言葉です。


離婚万歳ですよ。離婚最高ですよ。

-上原諒「離婚は最悪な結果じゃないと思います。」
-濱崎光生「最悪でしょ…」
-上原諒「最悪なのは離婚じゃなくて、仮面夫婦ですよね。相手に愛情もないのに期待もしてないのに一緒にいるのが一番不幸ですよね。そうならなかったし、そう思えば、離婚なんて悪くないじゃないですか。離婚万歳ですよ。離婚最高ですよ。」

「最高の離婚」第9話 - 上原諒

ぎくしゃくしてしまった空気の中、鍋をしようと言い出した諒の言葉です。
この後諒は灯里に最高の結婚をしようとプロポーズをし、灯里は頷きました。



第10話

嘘つかないってことが生活するってことだよ

-紺野灯里「結夏さんだってわかってたと思うよ。真面目で嘘がない人と一緒にいると、自分も素のまんまでいれるんだよ。安心出来る。」
-濱崎光生「安心するなんて言われたことないよ。」
-紺野灯里「だってそれが生活だもん。嘘つかないってことが生活するってことだよ。」

「最高の離婚」第10話 - 紺野灯里

諒の子を妊娠し、出産する決意をし、光生に別れを告げにやってきた灯里が、光生に言った言葉です。


ありがちであるあるな悩みが一番辛いんだよ

-星野結夏「めちゃめちゃうさんくさいやつに褒められて、なんか喜んでる自分がいて。この人騙そうとしてるな、でも騙されてもいいのかな、利害関係ある人の方が優しいなって。」
-佐藤美紀「あるある。それで私もホストにハマった。」
-星野結夏「結局私も誰かに褒められたかったんだ、認められたかったんだって。ありがちでしょ?」
-佐藤美紀「ありがちであるあるな悩みが一番辛いんだよ。」

「最高の離婚」第10話 - 佐藤美紀

街で怪しげな仕事の勧誘を受けた結夏がそのことについて居候させてもらっている友人の美紀に話した時の会話です。


愛情は無いけど結婚はするんです

-紺野灯里「私、愛情無いですよ。今は彼のこと愛してないです。愛情は無いけど結婚はするんです。信じてないけど結婚するんです。子どもがいるじゃないですか、彼と私の。現実的な選択をしたってことです。でもまたいつか、浮気するかもなって思います。」
-濱崎光生「そんなことないでしょ。上原さん変わるって言ってたし。」
-紺野灯里「人は変わらないですよ。十代じゃないんですよ私たち。今いる自分が自分なんです。人が変われるとか思うのは借金と同じでしょ。お給料の中でやりくりしなきゃ。大丈夫。私、うまく出来ます。」

「最高の離婚」第10話 - 紺野灯里

あらためて諒との結婚をした灯里。
二人の関係修復を祝おうとした光生に、灯里が言った言葉です。


大事なものから先になくなるの

-濱崎亜以子「おばあちゃんがいつまでもいると思ったら大間違いよ。」
-濱崎光生「え?何言ってんの?いるでしょ。」
-濱崎亜以子「色鉛筆と同じ。大事なものから先になくなるの。」

「最高の離婚」第10話 - 濱崎亜以子

愛情は無いけれど諒と結婚する。
灯里からそう聞いた日、亜以子のところに立ち寄った光生に向かって、亜以子が言った言葉です。


第11話(最終話)

いつお別れが来たっておかしくないのに好きだってことを忘れて生きてる

「大体誰か好きになる時って理由とか探そうとするけど、でも本当はそうじゃなくて、理由とか原因とか無くて、当たり前みたいにそうなって、当たり前みたいになると甘えてしまって、どうして好きだったかまたわからなくなって、で、なんて言うか、いや、考えまとまってないんだけど…。結夏がいるのは当たり前だと思ってたから、普通なんだと思ってたから、全然大丈夫なんだと思ってたから、安心してたから、当たり前で、だけど、つくるのは難しいけど壊れるのは簡単で、いつ居なくなってもおかしくない人と一緒に暮らしてる。いつ無くなってもおかしくない時間過ごしてる。いつお別れが来たっておかしくないのに、好きだってことを忘れて生きてる。そういう、そういう風に生活してる。まあ、短くまとめると、大切な人だと思ってます。」

「最高の離婚」第11話(最終話) - 濱崎光生

飼い猫がいなくなってしまったことをきっかけに二人で話をすることになった光生と結夏。
向き合い話す中で、光生が結夏に言った言葉です。


だったらそうなれるような道まで連れてってあげなさい

「結夏さんに幸せになってくださいって言ったんでしょう?だったらそうなれるような道まで連れてってあげなさい。その先が、あなたでも、あなたでなくても。」

「最高の離婚」第11話(最終話) - 濱崎亜以子

離婚について星野家と濱崎家で会議をすることになり、怖気づく光生に亜以子が言った言葉です。


思い出が増えていくのが家族なんだと思う

-上原灯里「思い出なんだと思う。なんていうか、家族を支えるっていうか。」
-上原諒「糧みたいな?」
-上原灯里「うん。思い出が増えていくのが、家族なんだと思う。」

「最高の離婚」第11話(最終話) - 上原灯里

婚姻届を提出した二人。
灯里が家族について話した時の言葉です。


人好きになれば自分も好きになれるんだなって

「今までずっと自分探してるみたいなとこあったけど、そういうのいいかなって。そんなことより、誰かのために生きるとか、素直に思ったりして。主人と子どものこと思いながらずっと納豆食べてて。ま、結局自分好きになるより人好きになる方が簡単だし、人好きになれば自分も好きになれるんだなって。納豆こねながらね、思ったの。」

「最高の離婚」第11話(最終話) - 上原灯里

ヨガをしながら友人に灯里が言った言葉です。


教室で料理は上手になるかもしれないけど作る気持ちは育たないですね

「旦那には内緒ですけど、今料理教室通ってるんです。結構楽しいんですけど、ひとつわかったのは、教室で料理は上手になるかもしれないけど、作る気持ちは育たないですね。」

「最高の離婚」第11話(最終話) - 濱崎結夏

いつもの立ち食い蕎麦屋で結夏が喋っていた言葉です。


結婚は食物連鎖です

「家内のガサツさは二倍になったし、僕の我慢も二倍になって、四倍辛いです。結婚って拷問だと思ってたけど違いました。結婚は食物連鎖です。妻が虎なら僕は鹿。妻がアリクイなら僕は蟻。妻が蜂で僕ハチミツ。最終的には草ですね。黙って食べられるのを待つだけ。ああ~、辛い。四倍辛い。」

「最高の離婚」第11話(最終話) - 濱崎光生

光生がいつもの歯医者で治療中に愚痴った時の言葉です。


だから面白いのよ人生って

「ああだこうだとうるさいけど、誰だって人のことをとやかく言えっこないのよ。そりゃあいろんな人いるわ。いろんな人がいて、だから、面白いのよ、人生って。」

「最高の離婚」第11話(最終話) - 濱崎亜以子

亜以子がバーのカウンターでバーテンダー相手に言った言葉です。


スペシャル

離婚の原因第一位が何かわかりますか?

「離婚の原因第一位が何かわかりますか?結婚です。結婚するから離婚するんです。」

「最高の離婚」スペシャル - 濱崎光生

スペシャルの冒頭シーン、光生がいつもの歯医者で治療を受けながら言った言葉です。


メキシコの地名かなんかかと思いましたね

「トイストーリー3は泣きました。最初の10分間見てませんけどね、妻が遅刻したから。なんで遅刻したと思います?三度寝しちゃったから。サンドネ?メキシコの地名かなんかかと思いましたね。」

「最高の離婚」スペシャル - 濱崎光生

歯医者で愚痴る光生の言葉です。


結婚の原因が離婚、そんな夫婦があっても

「ぐるっと一周まわって、結婚の原因が離婚、そんな夫婦があってもいいじゃないですか。」

「最高の離婚」スペシャル - 濱崎光生

離婚したまま再び同居し、約一年ほど経った光生と結夏。
再婚を意識するようになった光生が、歯医者で言った言葉です。


なんであなたには人の意見を聞く余白がないの?

「なんで全部言い返すの?なんであなたには人の意見を聞く余白がないの?あなたは自分にとってどうでもいい部分でしか人の意見を聞かないの。なんでもいいか自分の意見が正しいかのどっちかしかないの。」

「最高の離婚」スペシャル - 星野結夏

再婚に向けて動き出したものの、再びすれ違い、口論になってしまった光生と結夏。
結夏が泣きながら光生にぶつけた言葉です。


結局男はプラモデルが好きでさ、女はお人形が好きなんだよね

「結局男はプラモデルが好きでさ、女はお人形が好きなんだよね。女は男に完成品を求めるけど、男は女に未完成を求める。で、女は男が完成するとずっと抱きしめてたくなるけど、男は女が完成すると退屈になる。なんか男のそういうとこ、悩んでもしょうがないっていうか、どうでもいいっていうか。だって負けたのは私だし、やっぱり人を変えるのは難しいよ。人は変わってしまうものだから。でもいいの。今は私のことだけを好きになってくれる子がいるし。」

「最高の離婚」スペシャル - 上原灯里

ベビーケアをしながら友人に灯里が愚痴った時の言葉です。


許した分だけ女じゃなくなる

-潮見薫「決まってるじゃないですか。あなたがお母さんになったからですよね。」
-星野結夏「それはだめでしょ、子供のせいにするのは
-潮見薫「違います。あなたが子どもの母親だけじゃなくて、彼の母親になったからですよ。男の浮気一回許したら、男は女のこと母親だと思うようになるんです。許しちゃだめだよ。一回でもなじられたら捨てなきゃだめなんだよ。じゃないとずっと甘えてくるんだもん。男を励まして、優しくして、我慢して、許した分だけ女じゃなくなる。母親にされちゃうんだよ。」
-上原灯里「…やっぱり?」
-潮見薫「うん。」
-上原灯里「だよね。」
-潮見薫「馬鹿な男選んだ自分が一番馬鹿。」
-上原諒「いや僕はそんな風には思ってない、」
-上原灯里「思ってるの!何しても許されると思ってるの!」
-上原諒「思ってないよ!」
-潮見薫「思ってるの!」
-上原諒「思ってないです。」
-星野結夏「絶対思ってるよ。」
-上原諒「ええ?」
-星野結夏「僕は舟、君は港と思ってるんだよ。」

「最高の離婚」スペシャル - -潮見薫

諒が高校の同級生の潮見と再会し、二人で札幌行きの電車に乗って行ってしまうと思い追いかけて来た灯里と、偶然の重ね合わせで列車で大集合することになってしまった結夏、光生。
札幌に向かう列車内での会話です。


よそに行くなら嫌われてからにしてよ

「私が思ってたの。傷つかないって思ってた。何されても平気だと思ってた。もう追いかけない。嫉妬なんかしない。よかった、もう楽になれる。そう思ってた。まさかこんなとこに来るつもりなかった。馬鹿だよね。…最低だよ。ずるいよ諒さん。私があなたのこと、嫌いにならないって知ってるんだもん。何されても、結局許しちゃうってこと知ってるんだもん。離れられないこと知ってるんだもん。よそに行くなら、嫌われてからにしてよ。」

「最高の離婚」スペシャル - 上原灯里

灯里が諒にぶつけた言葉です。


僕に足りないのはちゃんと選ぶことなのかなって

「僕、この十年ずっと思ってたことあって。あの時、潮見さんに言われたこと、上原くんじゃ足りないのって、それ、僕に何が足りないのかずっと考えてました。で、さっき、今日甘栗食べてる時に思いました。僕に足りないのは、ちゃんと選ぶことなのかなって。自分の人生選んで自分で道を決めることなのかなって。で、選んだら後は、全部捨てるんだって。僕が今大事なのは、家に帰ることです。帰って妻と娘と一緒にごはんを食べることです。潮見さん、もうひとつの人生は今日で捨てます。僕行けません。」

「最高の離婚」スペシャル - 上原諒

諒が潮見宛てに留守電で残したメッセージです。


無理して合わせたらだめなんだよ。合わせたら死んでいくもん。

-星野結夏「本当はわかってたんだよ。わかってたの。わかってたけど、私もあなたも気付かないふりしてたの。私が思う幸せは、あなたの幸せじゃなかったの。あなたが思う幸せは、私の幸せじゃなかったの。私って、ずっとこんなんでさ。子どもの頃は走るのがまあ早かったり、まあまあ木登りが上手でよく褒められたりしてて。でも中学生ぐらいの頃からあんまり褒められなくなったんだよね。得意だったことが、大人になったらあんまり関係なくて、特技も無い、取り柄も無い。人から褒められることっていったら、結夏ちゃんはいつも気楽そうでいいねとか。ま、気楽なんだけど。そんなんばっかりで。こう見えて、コンプレックスとか結構あるの。派遣やってた頃も主婦になってからもずっと。他の女の子のこといいなって思ったり、他の奥さん見てあんな風に出来たらいいなって思ったり。自分で自信持てたことなんて今まで一回もなかった。だけどね、子どもだけは、絶対好きになるだろうなって思ってた。私、お母さんに向いてるって思ってた。絶対お母さんが得意だって、取り柄だって思ってたの。だから、子どもだけは本当に産みたかった。光生さんと結婚して、光生さんとの子ども欲しいな、二人、三人、一人でもいい。何人でもいい。木登り教えられるかな、ごはんいっぱい食べさせよ、料理上手じゃないけど、子どもはお腹空いてるからなんでも食べるし、早く食べなさい、いただきます言いなさい、人参残したら大きくなれないよ、お前たち大きくするのがお母さんの仕事よ、それがお母さんの特技よ、そういうことをね、思ってたの。光生さんは違ってた。待って。聞いて。光生さんは違ったけど、光生さんには光生さんの考えがあるのもよくわかるの。世の中には、結婚とか家族とか当たり前みたいにあるけど、そりゃ家族でいるのが好きな人もいれば、一人が好きな人もいて、いろんな人がいると思う。夫婦だったら子どもつくって当たり前とか、愛情無くなった夫婦繋げるために子どもつくるとか、それは違うと思う。夫婦は夫婦だし、子どもは子どもだし、人は人だし、全部別々のことだと思う。光生さんは一人が向いてる。ほら、逆うさぎだよ。寂しくないと死んじゃうの。馬鹿にしてんじゃないよ。光生さんの、そういう光生さんのところ好きだし、面白いと思うし、そのままでいいの。無理して合わせたらだめなんだよ。合わせたら死んでいくもん。私が、あなたの中の好きだったところが、だんだん死んでいくもん。そしたらきっと、いつか私たちダメになる。お互い嫌いになって、傷付け合うことばっかり上手になって、で、いつか思うの、結婚なんかしなければよかったって。出会わなければよかったって。それだけは絶対嫌だよ。この、この光生さんのこと好きなんだもん。私も、この結夏が、この光生さんのこと好きになったの。だからね、気付くのちょっと遅かったけど、別れよう。」
-濱崎光生「結夏のこと好きだよ。すごく好きだよ。」
-星野結夏「ありがとう。」

「最高の離婚」スペシャル - 星野結夏

あらためて婚姻届けを書こうとした光生。
結夏はそれにサインを出来ず、家で机を挟んで向かい合いながら、静かに泣きながらした、二人の会話です。
光生はペンを置き、結夏は光生だけが記入した婚姻届けを、ラブレターだと思って受け取っておくねと言い、丁寧に畳みました。


過去から訪れる君の愛情を受け取っています

「昨日、君の夢を見ました。君がたくさんの風船を抱えてくる夢でした。君は無数の風船を僕と自分の身体に結び付けました。僕と君は風船に軽く身体を持ち上げられて空を飛びました。目黒川を見下ろすと、マチルダと八朔が見上げてるのが見えました。上原さんたちが赤ん坊を抱いて手を振っていました。僕は、風に流されて飛んでいくしかない自分の悲劇さが少し悲しかったです。川沿いの道を今日も歩きます。不思議と一人になった気がしません。まだまだ僕は、毎日を君の記憶と共に暮らしています。君がよくお風呂場で歌っていた歌。静かに静かに手を取り手を取り、そんな風に始まる歌。そんな光景。深夜二人でDVDを借りに出かけた時のこと。月がずいぶんと大きなことに気が付いた僕と君は、そもそもなぜ出かけたのかさえ忘れて、夜中の散歩をしました。旧山手通りで焼き芋を買って、半分に割ったら大きさがまるで違って、じゃんけんして、食べて、笑って、手を繋いで。僕が結婚を口にしたら、君は焼き芋いっぱい頬張った口で声にならない返事をしました。そんな始まり。そんな光景。君と結婚して、知ったことがあります。洗面台に並んだハブラシ。ベッドの中でぶつかる足。いつの間にか消えてる冷蔵庫のプリン。階段を先に下りること。階段を後から上がること。恋がいつしか日常に変わること。日常がよろこびに変わること。間違えて履いて出かけた女物の靴下。メールで頼まれる番組録画。背中を掻くこと。怖い夢を見たら寄り添うこと。もう一人の父親。もう一人の母親。もうひとつの故郷。故郷から届くみかん箱の中の白菜。日常が奏でる音楽。日常を伝え合うことの物語。ここにはまだそれが転がっています。部屋の隅に、電球の裏に、カーテンの隙間にくっついたまま、僕は今も毎日のように、過去から訪れる君の愛情を受け取っています。川沿いの道を今日も歩きます。一人ずつ、二人で生きていたこと。僕の中に住んでいる君。君の中に迷い込んだ僕。不思議と一人になった気がしません。いつかまた。そう思うことの愚かさを思いながら、それでも思います。夜中の散歩をして、じゃんけんして、食べて、笑って、手を繋いで焼き芋頬張りながら、また同じことを話すんです。僕たち一緒にいると楽しいよね?一緒に歳をとりませんか?結婚、してくれませんか?2014年2月8日。目黒川沿いの古いマンションで、二匹の猫とともに、春の訪れを待っています。」

「最高の離婚」スペシャル - 濱崎光生

スペシャル版のラスト、出て行った結夏に光生が宛てた手紙の内容です。





以上、ドラマ「最高の離婚」の名台詞集でした。

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