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ドラマ【晩餐ブルース】名台詞集
2025年1月期 テレビ東京水曜ドラマ「晩餐ブルース」より、心に残った台詞をまとめました。
*鑑賞時に書き起こした台詞を記録しているため、表記や文言は脚本と異なる場合があります。恐れ入りますがご了承いただけますようお願いいたします。
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●名台詞集
よくわかんないんだよな、何かあったのか、何もないのか
-田窪優太「ごめんごめん、最近感情がもう...」
-佐藤耕助「何かあったの?」
-田窪優太「うーん...どうなんだろ。よくわかんないんだよな、何かあったのか、何もないのか、もう何も…。」
-佐藤耕助「また食べに来たら?時々うちに。今日みたいに。」
仕事に忙殺され食事もままならない日々を過ごしていた優太。
飲み会で久しぶりに再会した耕助に招かれ、耕助宅にて耕助手作りのカレーを共に夕飯として食べた際、一口食べたカレーのおいしさ、あたたかいごはんに、思わず涙が溢れて止まらなくなってしまう。
そんな時の、優太と耕助の会話です。
ここから二人は、"晩活"と称して、定期的に夕飯を一緒に食べる会を開催することになります。
優しいのは知ってる
-田窪優太「さっきの何かあったのって話。こだわりとか意図とか、そんなたいしたこと本当はなくて。あ、ていうのは仕事のことで、その...」
-佐藤耕助「いいよ。聞いてる。」
-田窪優太「ただの八つ当たりなのにそれっぽく怒ってごまかしてさ。許されるんだよ監督って、熱くなっちゃうのはしょうがないって。それわかってて。だめだよな本当。」
-佐藤耕助「優太は、いいやつだよ。」
-田窪優太「え?」
-佐藤耕助「仕事のことはわかんない。優太が優しいのは知ってる。」
カレーを食べた終えた後、食器を片付けながらの二人の会話です。
この日優太は仕事でスタッフと意見が合わず、感情的に怒鳴ってしまっていました。
想いはある。
でも忙殺されて、心と体はちぐはぐで、多くの人と関りながら、自分を曲げたり押し殺したりして、やりたいことは出来なくて、やらなければならないことに追われて。
そんな日々の中で限界を迎えつつあった優太でした。
誰にも気付かれずドライフラワーになるんです
「かすみ草って知っていますか?あの花は二ヶ月飾っていても綺麗なままなんです。だから枯れない花だと思われがちなんですが、そうじゃない。かすみ草は水に差したまま、誰にも気付かれずドライフラワーになるんです。」
第1話ラストのモノローグです。
話者は明かされていませんが、カウンセラーだと思います。
飲み会で再会した優太を見た耕助が、「かすみ草みたいだな」とつぶやくシーンが第一話にありました。
ドライフラワーになってしまう前に、"晩活"が今度優太の心にどのような変化をもたらすのか、見守りたくなる作品です。
手放したくなれば手放せばいいし、必要なうちは持っておけばいい
「嘘はいけないことじゃないですよ。手放したくなれば手放せばいいし、必要なうちは持っておけばいい。私はそう思います。」
優太にある嘘をついていることを気にする耕助に、カウンセラーが言った言葉です。
"とりあえずよかった"って、なんだ?
-後輩「すみませんでした、嫌な言葉で締めちゃって。」
-上野ゆい「ううん。結局ああいう言葉が効くんだよね。言えなかった。言いたくなさ過ぎて。」
-後輩「私は上野さんの味方ですから。ほんと最悪ですよね。はあ、気分悪い。」
-田窪優太モノローグ「"とりあえずよかった"って、なんだ?」
制作中のドラマについての会議中、登場人物が性自認について伝えるシーンについて、誰の事も踏みつけたくない、傷つけたくないと気になる点に関する意見をした上野。
先輩の男性陣の反応は鈍く、物語を展開しにくくなる、気にし過ぎたらキリがないと取り合ってもらえない中、後輩女性が「ナーバスな時代ですから思ってるより今の人はこういうの敏感ですよ~」と、炎上を避けるためにもというニュアンスにして賛同したことにより、該当シーンについては再検討することに。
ひとまず会議がおさまったことで、「とりあえあずよかった」と心の中で思っていた耕助ですが、会議後、その後輩女性と上野の会話を聞きながら、そんな風に思ってしまった自分に対して疑問を抱いた時の優太のモノローグです。
そういうのに耐えなきゃ前に進めないってあの頃は必死で
「そういうのに耐えなきゃ前に進めないって、あの頃は必死で。耐えてこそ一人前だって思ってた。だから、自分が評価されればそれでよかった。認めてもらえるのが嬉しかった。多分あの頃の俺にとってはそれが全てで。」
自分が退職した経緯について話した時の耕助の言葉です。
耕助には、かつて厨房で働いていた時、厳しく当たってくる上司の「使えない」「とろいな」といった言葉たちに連日耐えながら皿洗いや雑用をこなした苦しい日々がありました。
ようやく認められて料理を任されるようになると、かつて自分がされていたように、厳しい言葉を後輩たちにぶつけてしまうようになった耕助。
支え合った同期との距離も開き、ある日その同期は、耕助に何も告げずに退職。
そこから、料理が楽しくなくなり、すべてが馬鹿馬鹿しく思えてしまうようになり、退職した過去がありました。
こんな大人になりたくなかったってあの時初めて思った。
「最低でしょ。こんな大人になりたくなかったって、あの時初めて思った。」
退職した時のことを話した耕助の言葉です。
なりたい自分になるための仕事だったはずか、いつの間にか現実に支配されて、どんどん自分を嫌いになっていく。
なんのための仕事で、なんのための自分なのか。
自分を好きでいられないって、苦しいことですよね。
私が女だからだめなのか頑張り方間違ってるのか
-上野ゆい「無理。愛想笑いしてたらナメられる。だからって封印したら仲間外れにされるし、下手に出てみたら賛同者いないと意見聞いてもらえない。私が女だからだめなのか、頑張り方間違ってるのかとか、色々考えたけど、多分、私が私だからダメなんだよね。」
-田窪優太「いや、そんな...」
-上野ゆい「...ごめん。精進しまーす。」
男性の多い職場で企画に意見してもなかなか正面から取り合ってもらえず、もどかしさを抱えながらも自分を鼓舞して仕事をしてきた優太の同僚・ゆい。
とある企画会議にてまた同じようなことが起こり、優太の賛同があって提案は通ったものの、上司には嫌味を言われ、会議室に残った優太にゆいがこぼした言葉です。
愚痴ってしまい、その場をごまかすように言った「精進しまーす」の乾いた響きが、とても虚しく、寂しいものでした。
「頑張る」「頑張れる?」
-上野ゆい「聞こえた?」
-田窪優太「女同士のドロドロ復讐劇にラブコメ。」
-上野ゆい「勝手に合わせ技にしてんじゃん。」
-田窪優太「きついね。」
-上野ゆい「...頑張る。」
-田窪優太「...頑張れる?」
-上野ゆい「やりたいことにする。自分のやりたいことどうやって掛け合わせるかが勝負だから。」
女性主人公のドラマを企画提案したものの、主人公が女であればラブコメかドロドロの復讐劇にしろと上司にあしらわれたゆい。
席に戻った時の、一連の会話を聞いていた優太との会話です。
ストレスは溜まっていく一方。
それでも、今その環境下で少しでも自分らしく仕事をしようと踏ん張るゆいの姿が印象的でした。
たまにはあったかくて噛むやつ、食べない?
-田窪優太「あのさ、俺、ナメないし、仲間外れにしない。いつも頑張ってるのも知ってる。」
-上野ゆい「…ん?」
-田窪優太「上野は上野でいい。間違ってない。上野が上野だからダメなんて、絶対ない。その...一昨日何も言えなかったから。あのままはやだなって思って。だから、いや、だからって言うのもあれなんだけど、たまにはあったかくて噛むやつ、食べない?」
激務をこなす中、しっかりとした食事をとらずにいつもゼリー飲料ばかりで過ごしていたゆいに、職場の電子レンジを使って、耕助に教わった電子レンジで出来るレシピでからあげを作ってやった優太。
からあげが出来上がるのを待ちながら、優太がゆいにかけた言葉です。
このあとゆいは、少しだけ涙を滲ませながら、出来たての温かいからあげを頬張りました。
以上、ドラマ「晩餐ブルース」の名台詞集でした。