無害ノススメその1
「こちらからのどこからでも開きます」
マジックカットでしたか。
そのマジックカットが開かないことが多い。
なんなら、ハサミを待機させてからマジックカットに手を出す始末。
それは大体の場合、刺身についてるわさび。
わさびvs私
リングの上で今、熱い戦いが始まる。
観客席にはマグロと鯛。
開かない。向きを変えようがキイイ!と声を出そうがビクともしないマジックカット。
それはジャム瓶を開けるときに叩き割りたくなる衝動に似てる。
似てるけどそれは“ためしてガッテン”で解決したし、コレに関しては解決する方法がハサミor噛みちぎるくらいしか思い浮かばない。
結局、手品師さながらに身体を揺らせつつハサミを片手に持ち、脳内ミュージックをマジックショーに設定することが最善になる。
ああ、そうか。
だからマジックカットなのかもな。
と、わけのわからない説得に一人で相槌を打ちつつハサミで切る。
私の勝利だ。
ひれ伏せばいい!フハハ!
一人芝居をしながら、ハサミを元の位置に戻す。
マジックショーだったのか、リングで試合してたのかわかんないけどさ。
どこからでも開かなくていいから、切り込み要。
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