人畜ノススメその2
ひとり旅は良い。
友達や、彼氏や、家族と色々な場所を旅したけれどひとり旅はその中でも特に良い。
主にそれは食べ物と酒が目当て。
いくら日本は小さな島国だと言われても47都道府県存在していて、全ての都道府県を巡るにはなかなかの資金が必要になる。
しかも、気に入った土地には思わず何度も足を運んでいる所為で、行けてない場所がたんまりある。
若い頃、目的地を設定せずに思うまま車を走らせ現地の観光案内所で色々交渉しつつ週末旅をしてた。
ある日、気になった場所を見つけて当時の彼氏に伝えると「一緒に行こうよ?」と誘われる。
(かれこれ10年以上は前の話)
1人が気楽なのにな。と思いつつも、マンネリし始めてる関係に何かしらの刺激を。と、思い快諾。
特急に揺られ行き着いた先は『那智勝浦』
和歌山県。
台風被害で、閉鎖されてしまった今は無き海上の露天風呂『らくだの湯』も当時は現役。
熊野古道をひたすら歩き、目指したのは
『飛瀧(ひろう)神社』
5歳下だった彼氏は『もっと他に行くとこないの?』だの『神社とか面白くないよ?』とか標準語のまま色々話しかけてくることに大阪人ならではのイライラを感じつつも無視して目指す。
もう、入口が既に清々しい。
隣には面白くなさそうな顔をしてる5歳下の彼氏。
「面白くないならココで座っとけばええんよ」
(やっぱ1人でくればよかった)
と、放置して鳥居をくぐる。
生まれて初めて“御朱印帳”をGETしたのもこの地。
私が色んな土地の寺社仏閣を巡ることを旅の目的に加えたキッカケの一つ。
目的は確かに果たした。
マンネリしてた彼との関係に刺激を与え…
別れるキッカケになったのだから。
それ以来、この地は何度も訪れた場所。
1人で。は、言うまでもない。
自分のペースで、赴くままに過ごせる利点。
唯一の難点は、何かを見つけたときに
「ほら!みて!!アレすごくない?」と、言いたいときに隣には人がいないことだ。
知らない人に話かけてもいいのだろう。
だけどそれは洋服屋で「これどう??」と振り向いたときに全く知らない人がいて「…あ、いいと思います」みたいななんともいえない空気になるだろうから、是非とも避けたいところ。
ひとり旅はいい。
「一緒に行こうよ!!」と言われても現地集合、現地解散で良いかもしれない。と、思ってる。
次に誰かと旅するならハネムーン。くらいの気持ち。
(そんな日がくるのか?)