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なぜスノーボード「プロショップ」は量販店化しているのか。


※2007年7月7日 newestオープン日の画像です↑

今日はたまにやります、オンラインサロン内で書いている記事を紹介するシリーズです。今回は1ケ月ほど前に『なぜスノーボード「プロショップ」は量販店化しているのか』というタイトルで3回にわけて書いた長編の、第1回目の記事です。


なんか、タイトル的にいまスノーボードショップをしている方にはイラっと来るないようかもしれませんが。13年間、そのうち10年間、スノーボード専門店を経営していた経験上の私なりの見解です。

全て紹介はできませんが、ほぼほぼアップします。

それではどうぞ。

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【5月17日】なぜスノーボード「プロショップ」は量販店化しているのか ① ≪ローカルとは≫

『なぜスノーボード「プロショップ」は量販店化しているのか』なんていう重々しい感じのタイトルにしましたが。まえがきとして言いますと、私が経営していました「newset」は横浜市都筑区で2007年7月にオープンし、2019年末にやめました。
そして、この2007年と言えば何があったかと言うと「iPhone」が、最初に発売された年なんですね。iPhone=「スマートフォン」発売から、誰もが24時間いつでもインターネットにつながる事で「スマートフォン革命」なんて言われ。世の中の仕組みがガラッと大きく変わったと言われています。まさに今回のコロナ君どころではないくらいの変化が世界中に広がりました。
もちろん小売り業界にも大きな変化が現れ「ネットショッピング」がいつでも気軽にできるようなになり、お店にわざわざ行く必要が無い世界が来て。そんな激動の時代ど真ん中に、お店がオープンし、約13年間やってきた私なりの「スノーボードショップとは?」「スノーボードショップのこれから」みたいな事を書こうと思います。
ちょっと長くなりそうなので、今回から2回か3回になるかわかりませんけど、よろしくお願いします。


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◆ 量販店とプロショップの違い
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まず、スノーボード販売店で思いつくのが、「量販店」と言われるお店と「プロショップ」と言われるお店がありますよね。ただ、量販店は分かりますけど、そもそも「プロショップ」の定義とは何か?「プロスノーボーダーがやってるからプロショップなの?」なんて事も聞きますけど。別に全然そんな事ないですから。
私が思うにプロショップとは「地域に密着したお店」ではないかと思います。
電気屋さんの世界で言えば、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどが量販店で。パナソニックの「街の電気屋さん」ありますよね。あれが「プロショップ」になると思います。
なので「ローカルショップ」の事を、スノーボードでは「プロショップ」と言えると思います。

そう考えると、私のスノーボードショップ「newest」は、量販店かプロショップかと言えば「プロショップ」のくくりでスタートさせていました。
※なぜプロショップと言い切らないかは、後半で。


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◆ ローカルの定義
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「プロショップとはローカルショップ(地域に密着したお店)」という事になりますので。スノーボードショップを語る前に、まずは「ローカル」について考えてみます。

おそらく皆さんも、スノーボードの世界で「ローカル」って言葉よく耳にしますよね? よく聞くのが「あの人、あそこのゲレンデのローカルだ」とか「俺はここのローカルだから」とか。
ローカルの意味を調べると、「その地域特有の」という意味なので、スノーボーダーのローカルは「その地域特有の人」みたいな感じですかね。

そしてこの横乗り系の「ローカル」という定義は「ハワイ発祥」だと言われています。
これは今でも守られているみたいなんですけど、ハワイのサーフポイントでは「ローカルが絶対優先」なんです。良い波が来た場合はローカルの人が優先的に乗り、ビジターはローカルが乗らなかった波に乗れるみたいな。

なんかこう言うと、「ローカルって、偉そうなヤツ」なんて思うかもしれませんけど。そうではなく、これは敬意をはらっているからこその行動なんです。
というのも、ハワイのローカルと言われる人達は、日頃から海を綺麗にする活動をし、それこそ溺れている人がいたら助けるとか。「そこの海を守るために活動している人」をローカルと呼び。みんなが敬意をはらっているからこそ、良い波が来た時は「ローカルさんお先にどうぞ」というわけです。ほら、すごく印象良くなりましたよね。

なので、このローカルイズムを日本のヨコ乗り界で継承していたのが「サーフショップ」だと思います。私はサーフショップに通っていた事はありませんが。昔しサーフショップと言えば、海のサーフポイントのすぐ目の前とかにお店を構え。そこの海をしっかりと守っているからこそ、「ここのポイントで海に入るなら、このサーフショップへ行く」みたいな流れがあったそうです。
そしてそのポイントでは、このサーフショップが販売している、ボードやウェットスーツを着て入るのが。ある意味礼儀でもあり、ローカル仲間入りの証しみたいな感じです。
例えば、FOSSIL SNOWBOARD持ってVOLCOMのウェア来てそこのゲレンデ行けば、知らない人同士でも「おぉ、あそこのショップの人ね、一緒にやろうぜ」みたいな。そんな状況があったわけです。

「その代わり」ここが最も重要で、そこのサーフショップショップやローカル達は、海を綺麗にし、ルールを守り、危険が無いようにみんなが安全に楽しめる環境を作るという役割があるわけです。これが、ただそこにお店を構えているだけで、ビーチクリーンもしない、困っている人も助けない、そのくせ海の中で偉そうにしてる。これじゃあだめという事です。


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◆ スノーボードのローカル
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では日本のスノーボーダーでローカルと言われる(言ってる)人はどうか?
私も長年スノーボードをしてますし、スキー場でも7年間働いていましたけど。大半のローカルと言われている人(言ってる人)は全然ローカルじゃないです。(ローカルな人もいますけど)
シーズンパス買って毎日のようにそこのゲレンデで滑ってるから「俺はここのローカルだ」なんて言って偉そうにしている人よくいましたね。実際に私がシャルマン火打でパーク作っている時なんかも、パーク管理の方針に納得いかない常連(自称ローカル)さんが「おい、俺はここのローカルだぞ!」なんて偉そうに言ってる人もいました。いやいや、あなたはシーズンパス買って毎日通っているお客さんだから。(とは言いませんけど)「施設のルールに従って滑ってくださいね」という感じです。
浦安に住んでて、ディズニーランドのシーズンパス持ってるからって「俺はディズニーランドのローカルだぞ!」と偉そうに言っているようなもんです。めちゃくちゃダサいですよね。

どうも私は思うんですけど。日本の文化的に「都合の良いところだけ持ってくる」という習慣があると感じます。ハワイのローカルさん達は、普段から海を守っているからこそみんなの敬意を集め優遇されているわけで。なんか日本では、ローカルだから優遇されるという部分だけしか持って来てないんですよ。
「ローカル(いつもいるから)=偉い」じゃなくて「ローカル=いつもいる」からこそ、ゲレンデを綺麗にするとか、ルールと安全を守るような行動をする。それで初めて「ローカル」と呼べるわけです。


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◆ newestはプロショップだった?
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以前、「プロショップ」という呼び方が嫌いと言いましたけど。「newest」ではある時から「スノーボード専門店」と言うようにしました。
これは元々newestも、スノーヴァ溝ノ口や新横浜などの室内ゲレンデが近いという理由であの場所にお店を構えたので。どちらかというと地域密着なお店(プロショップ)を目指しましたが。最初に言った「スマートフォン革命」により、地域というくくりが崩壊し。「インターネットにつながる=人との距離が無くなる」時代が到来。これでは地域性だけではお店の維持ができないので、プロショップではなく「私達はスノーボードの専門店ですよ」という方向転換をし、幅広く全国の方へ向けてアピールをするようにたというわけです。


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はい、この「ローカルの定義」をふまえた上で、なぜ量販店化していると言っているのか?量販店化しないための対策は?というのをこの後の記事で書かせてもらいました。

オンラインサロンではスノーボードビジネスの事も沢山書いていますので、スノーボードの仕事をしたい、すでにしている方も参考になると思いますよ。

興味がある方はこちら。

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それでは本日はここまで。


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