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【note版】『スノーボードが上達しないと思っているあなたへ』
この記事はkindle電子書籍&ペーパーバックで発売している『スノーボードが上達しないと思っているあなたへ』をnote版としてまとめたものです。
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はじめに
スノーボードを長く続けているけど、ある時から上達が止まった。
・スクールで教えてもらっている。
・上手な人にアドバイスをもらっている。
・YouTubeを観て研究している。
だけど思うように上手くならない。そんな方多くないですか?
なぜスノーボードが上達しないのか、最初に回答を言います。
「ボード(板)の仕組みを知らないからです」
自分が使っているボードがどのようなもので、どうやって乗るのが正しいのか理解していますか? おそらくほとんどの方が理解していないと思います。もしかしたら、いま使っているボードはあなたがやりたい事に合っていないかもしれないし、目的が違ければ理想の滑りができるはずがない。
間違った道具で練習している事を、よく他のスポーツで例えるのですが。野球で言えば、正確にヒットを狙うコンパクトさが売りのバットで、必死にホームランを打つ練習をしているようなものであり。テニスで言えば、ソフトテニス用のラケットで硬式を打っているようなもの。それではいくら練習してもホームランを沢山打てるようにはならないし、ソフトテニス用のラケットでは硬式を力強く打つ事はできないです。
野球やテニスに詳しい人なら「そんな人いないでしょ」と思うかもしれませんが。スノーボードの世界では「そんな人が沢山います」。ボードの違いに気づかないで一生懸命練習しているのです。
なぜ、初心者であのボードを使っているのだろう? なぜあのボードで必死にカービング練習しているのだろう? 私はよくゲレンデでそう思う事もあるし、実際に間違ったボードを購入してしまったという話もよく聞きます。それでは、上達しないのは当然だし、目的と違うボードを買ってしまってはお金ももったいない。
私はプロスノーボード資格を取ったわけでもないし、インストラクターの資格はもちろん、検定を受けた事すらありません。そんな男が言っても説得力がないかもしれませんが。
人に負けないと自信あるのが「ボードの知識」です。
滑りに関しての資格はありませんが、ボードを見る目は人一倍あると自負しています。
そして最も肝心なのは「スノーボードは道具を使うスポーツである」という事。
スノーボードには様々な種目のプロ資格がありますし、デモンストレーターというカービングの技術を競うものもあります。どんなジャンルであろうと、スノーボードの上手いは「自分の意思でボードを正確にコントロールできている人です」
では、ボードを正確にコントロールするためにはどうするのか?「ボードの仕組みを知る事」です。
道具を使うスポーツはまず道具を知る事。
これを怠って上達をする事は不可能です。
この書籍は俗に言うハウツー本ではなく、これまで15年以上ボードの開発、設計をしてきた経験をふまえた、ボード(道具)側から見たスノーボード上達についてのお話です。仕組みを知る事がどれだけ大切か、そして上達するには何が必要か、練習方法にどれだけ違いがあるのかを知って頂けたらと思い書きました。
これを読んでいまいちど自分のボードと向き合い、自分に合ったボードを見つけ、上達する手助けになれば幸いです。
名取崇史
筆者紹介
名取崇史(なとり たかふみ)
・有限会社バックボウル取締役
・スノーボードメーカー「FOSSIL SNOWBOARD」代表
・スノーボードサロン「FORWARD」代表
・「ドミネーターワックス」アドバイザー
・音声メディア「Voicy」パーソナリティ
17歳の時にスノーボードをはじめ、20歳からスキー場で働きながら7年過ごす。その後、スノーボードメーカーで5年間、営業や開発を経験し。2010年に独立して、スノーボード専門店を経営しながらスノーボードブランドを立ち上げる。2019年に専門店を閉め、現在はスノーボードメーカー経営、スノーボードサロン運営、ドミネーターワックスアドバイザー、Voicyパーソナリティとしての顔をもち、スノーボードに関する様々な情報を発信しています。
その他のプロフィールはこちら。
30歳から上達した
17歳の時にスノーボードをはじめ、高校卒業後は進学、就職をせずにフリーターで冬は毎週のように滑りに行く生活。20歳からスキー場で働き始め、7シーズンを新潟県・シャルマン火打スキー場で働きながら毎日のように滑っていました。当時はまだパークディガーという仕事が確立されていない事もあり、シャルマン火打スキー場では、スクールがパーク管理を兼任するような形でしたので。私はどちらかと言うと、パーク管理がメインで、人手が足りない時などはインストラクターをするという感じでした。
特にフリースタイルが好きで、キッカーを飛び、ハーフパイプを滑り、とにかく上手くなりたい一心で練習をしていて。特に、シャルマン火打で働いていた最後の頃はパークディガーというものが確立され、私はディガー隊長として、ハーフパイプやキッカーの管理をしながら、毎日のように練習する環境がありました。
そんな生活を7年続けた後、27歳の時に転機があり。最初は雑用やお手伝い程度でしたが、偶然にもスノーボードメーカーで、営業や開発を手伝わせてもらうようになり。私がお世話になったスノーボードメーカーはパイオニアモス(以下、モス)で、SURGEというブランドを担当していました。モスと言えば、日本最古のスノーボードメーカーであり、世界的にみても歴史のあるメーカーです。
余談ですが、スノーボードはアメリカから入ってきてブームが起きたものと思っている方が多くないですか? おそらくほとんどの方が知っているだろう昔からあるメーカーと言えばBURTONだと思います。このBURTONでも1977年からスノーボードを販売していて。モスは1971年からなので、実に6年もの差があり。世界で初めて「固定式バインディング」をスノーボードに採用したのがモスです。まぁ、私が偉そうに言う事ではありませんが、そんな歴史があります。ただ、実際に1960年代にはトム・シムスが最初にスノーボードを販売したと言われていますので、アメリカ発と言えなくはないですが。この当時は「俺が最初だ」と、言う人が世界中にいたそうです。
話を戻しまして、メーカー業を始めるまでは、正直言って私もボードの事なんか何も感がえていなかったし。それこそ好きだったBURTONライダー、テリエ・ハーカンセンのシグネチャーモデル使っていれば間違いないと、毎年何も考えずにBALANCE(テリエのシグネチャーモデル)を買って使っていました。
それまで、「国産ボード」というものを乗った事が無かったし、ボードの違いなど全然分からない状態でしたが。これは本当にいまでもよく覚えているのですが、初めて国産工場で作られたSURGEのボードを乗った時の衝撃は忘れられません。
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