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その業界を盛り上げたいなら、こっちが変化するしかない
Voicy9周年記念イベントの翌日は、六本木にあるDMMサロン本社へ。
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今回は、私が運営している「スノーボードサロンFORWARD」について取材をしてくれるという話があり。DMMが運営する「CANARY」というオウンドメディアに掲載するということで、私にとってもありがたい話し。
ZOOMでもという話しだったんですけど、やっぱりこういうのって直接話した方が絶対に良いじゃないですか。それで、ちょうどVoicyイベントのため東京に来る予定をしていたので、そこにスケージュールを合わせてもらえることができたので良かった。
取材の方は、サロンを立ち上げる経緯だったり、どんなことをしてきたかとか、これからどんなことをしたいか、などなど。あまりこういう取材を受ける機会も少ないので、いつもVoicyやブログで発信をしているものの、自分で勝手に話すのと違って難しいなと思いつつ。それなりに想いは伝えられたかな?
記事の方は2月末頃にはアップされるみたいなので、楽しみです!!
またアップされたらこちらでも紹介します。
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ということで今日は改めてこのサロンについての想いを綴ります。
■理由
2020年3月にスノーボードサロンFORWADの運営をはじめてから来月で5年が経ちます。
これまで、このブログやVoicyなんかでも散々オンラインサロンについて語ってきましたが。まだ私が何をしたいのかよく分かっていない方がほとんどじゃないでしょうか。
ひと昔し前に比べてだいぶ一般的になってきたとはいえ、いまだにオンラインサロン=金儲け、詐欺、怪しい、と思っている方もいるでしょう。
何度も言いますけど、金儲けしたいなら絶対に他のことをした方がいいです。オンラインサロンの運営は割に合わないですから。
それでも、続けている理由は「スノーボード業界を盛り上げたいから」
必ず多くのスノーボーダーにとって便利な場所になると共に、今後スノーボード業界にとっても必要になると確信してこれまでやってきました。
■のんき
1990年代前半頃から通称「スノーボードバブル」と言われる大ブームが来て、スノーボード業界は一気に盛り上がりました。
しかし、1998年の長野オリンピックをピークにスノーボード産業は衰退の一途をたどっています。
そんな中、私は2004年にある出会いから偶然スノーボードメーカー業としてこの世界に入りましたが、まさに下降の一途をたどっている最中で、年々落ち込んでいくのを目の当たりにしました。
そんな状況にも関わらず、ほとんどの人は「またブームが来る」とか「いまが悪いだけ」などとのんきなことを言って、改善しようとしている様子はみられず。
こんなことを言ってはなんですけど、スノーボードブームに便乗して商売を始めたような人も多く。スノーボードのこをよく分かっていない人が沢山いました。
「売れれば何でもいい」とか「客はどうせ分からないから」なんて言葉もよく聞き。いい加減に商売している人がこんなにも沢山いることにビックリしたと同時に。偶然にもスノーボード業界で働けるようになったとはいえ、好きな仕事ができることにワクワクしていたのに、正直言ってガッカリしました。
■無謀
じゃあスノーボード業界を盛り上げるにはどうすればいいか?
人が集まる場所(コミュニティ)が必要だと思ったわけです。
他にも色々な理由はありますけど、私は2009年にスノーボードメーカーを辞め、2010年からスノーボードショップの経営をすると決めたのはコミュニティが作りたかったから。
その昔は、スノーボードショップがコミュニティの場となり。そこで出会った仲間と一緒に滑り、初心者は色々なことを教えてもらい、上級者は切磋琢磨して上達した。
そんな場所があったからこそ、多くの人がスノーボードに熱中したのは間違いない。
しかし、いい加減な商売をしていれば、そこに集まる人は減り。さらにインターネットが普及してくれば、お店に行かなくても情報は手に入るし、簡単にお買い物だってできる。
だから、2010年にスノーボードショップをやるというのは無謀だったかもしれないし。実際に「今からスノーボードショップやるの?」なんてことも言われました。
それでも、スノーボーダーが集まる場所が必要だという想いでお店をはじめました。
■革命
2010年からスノーボードショップの経営をはじめたものの、誤算だったのが俗に言う「スマートフォン革命」というやつです。
2000年代からインターネットが普及してきたとはいえ、パソコンを持っている人は少なく、自宅で使う程度のものだったし。Web1.0と言われる時代は企業側が発信するものを受取るだけのものだった。
それが、スマートフォンの出現により誰でもいつでもポケットにパソコンを持っている状態になり。SNSが普及すると「個の時代」なんて言われ、誰でも発信ができ相互コミュニケーションが可能に。そんなWeb2.0と言われる時代になるとリアルな場所でのコミュニティは減り、増々お店の役割というものが変わってしまった。
情報はいつでも簡単に手に入るし、お買い物も手元にあるスマートフォンをポチっとすれば家に届けてくれ。お店で仲間と出会わなくても、SNS上には沢山のスノーボーダーがいてコミュニケーションを取れる。
そうなると、お店はただ商品を見にくるだけの場所になり、売込みされたくないから会話もしたくない。それでいて二言目には「これはどれくらい安くなります?」なんて言われる日々。
私が理想としていたスノーボードコミュニティをお店で作るというのは難しいというのが数年で気づかされた。
■健全
そんなときに知ったのが「オンラインサロン」というもの。
オンラインサロンという概念ができたのは2012年頃、まさにSNSが普及して誰もが簡単につながれるようになると、同じ趣味嗜好の仲間が集まり楽しむことができるようになったものの。簡単に参加できるかつ匿名が当たり前になると、悪意のある人や誹謗中傷が増え問題に。
その解決策として、クローズし有料会員しか入れないようにするというのがオンラインサロンの起源だと言われています。
だから本来であれば健全に趣味を楽しめる場所ということで誕生したにもかかわらず。「お金xクローズ」という言葉から「怪しい」などと言う人が増え。さらには、お金が絡むと悪いことを考える奴が出てくるというのは世の常。オンラインサロンを語った詐欺が増え、一気にイメージが悪くなってしまった。
さらにコロナ禍には「オンライン○○ブーム」のようなものが加速し。たいした勉強もせずにオンラインサロンを開設してしまい、ずさんな運営のサロンが増えるとさらにイメージダウンした。
それでも、本来の趣旨を理解し、正しく運営をすれば健全なコミュニティが作れるという想いで。2019年にスノーボードショップをやめオンラインサロンの運営をはじめることにしました。
■確信
オンライン上でのコミュニケーションが当たり前になり、スノーボードショップの役割が変わってしまった。
とはいえ、ネットショッピングやネット上のコミュニティではトラブルも多くなると。そこにつけこんで、「だからお店に行った方が安心なんだよ」「ショップに行こう!」なんてスローガンを掲げている人達もいて、私もまだお店をやっている頃でしたけど、なんか違うなと思っていました。
やはり一度ネットの自由(簡単)さに馴れてしまうと昔には戻れない。ということはいまさらお店に来てくれというのは、無理をしてもらうことになる。
ちょっと大げさかもしれないけど、LINEが当たり前の時代に手紙の方が温かみがあっていいでしょ、と言っているようなもの。もちろんそれはそれで良い面もあるけど、連絡を取るならLINEの方が便利だし圧倒的に早い。
だから「お店に行こう!」なんてのは、結局こちらの都合でしかなく、「またブームが来る」とか「いまが悪いだけ」などとのんきなことを言ってるのとあまり変わりない。
スノーボードを盛り上げたいなら、こっちが変化するしかない。
だから私にとってオンラインサロンに挑戦するというのは、大きなチャレンジだったし。すでにオンラインサロン=イメージが悪いというのも知っていたから、批判されることも覚悟していました。
それでもオンライン上に健全なスノーボードコミュニティを作るというのは、絶対に多くのスノーボーダーにとって便利な場所になるし。スノーボード業界にとっても必要なものになると信じていました。
■場所
何かを発展させたい、普及させたい、盛り上げたいと言う場合、必ずコミュニティが必要なんです。「個の時代」なんていうのはまやかしで、個人の力なんかたかが知れています。やはり人が集まることが大切なんです。
よく「スノーボード業界を盛り上げたい!」と言っている人を見かけます。じゃあ何をしているかと言えば、単発的なイベントをしたり、「スノーボードの魅力を伝える」なんて感じで、それはそれで無駄とは言いませんけど。
場所を作る方が重要です。
そして、その場所を継続して作り続けることが大切なんです。
安心して楽しめる場所があるからこそ、スノーボードを楽しむ人が増えるわけです。
いまもお店でコミュニティを作って頑張っている方もいます。
それは本当に素晴らしいことだと思うし、私もいつかまたやってみたいという憧れもあります。
でも私は別の方法でアプローチしたくてオンラインサロンという方法を選び。時間はかかりましたけど、いまスノーボードサロンFORWADを利用して楽しんでいる方が増えています。
だからこそ、さらに自信を持って言えるようになってきました。
絶対に多くのスノーボーダーにとって必要な場所になるし。スノーボード業界にとっても必要なものになると。
■変化
いまスノーボードサロンFORWAD(オンラインサロン)を利用する人が増え。こうしてDMMさんからも注目して頂き取材してもらえたのは嬉しい。
でもこれでOKというわけでは全然なくて。
私の目的はスノーボード業界を盛り上げること。
だから今後はこうしたサロンがもっと増えてほしいと思っています。
昔はスノーボードショップがコミュニティの場になっていて、「俺は○○ショップに通っている」「俺は△△ショップに通っている」という感じだったように。
これからは、うちのようなサロンがいくつもあって、「俺は○○サロンに通っている」「俺は△△サロンに通っている」という感じで。もっとカジュアルにサロンを利用する人が増えることを望んでいます。
さらに、お店が良い人、オンラインが良い人、というように選択もできるようになったと思ってほしい。
スノーボードは1人でもできるかもしれない。
でも居場所があればもっと楽しむことができる。
だから最後にスノーボード業界の人へ言いたい。
居場所(コミュニティ)を作ってください。
私達が変化しなければ何も変わりません。
とにかく、業界人総出でスノーボーダーが楽しめる健全なコミュニティを作ってください。
お願いします。
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