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【中編】最高のゲームクロスレビューfeat.インディーズ!【週名ト特別企画】

前回はマイボ〜コスモスまでを一挙紹介のち、マナーメーカーが1位に躍り出たところまでお送りしました。

暫定ランキングはこちら!

ここからランキングに波乱あるか!?ゲーム6本目から紹介していきます。

ゲーム6 バックハンド

  • 画素数剣山 六小節

  • 選挙シミュレーション

  • 「表裏使い分けろ。」

賄賂を駆使して伝説の政治家になれ!

すいません、なんで賄賂前提なんですか?もっとこう……政治家になるならこう……あるんじゃないでしょうか。知らんけど。現実ってこうなのかな。貴様ら政治を何だと思ってるんだ。

レビュアーたちの目にこのスピーチはどう映ったか?見ていきましょう!

バックハンドレビュー紹介

『道王』 柳剛 崇 5点

随分前に私も辺境の国で政治をやっていたことがあるが、ここまで真っ黒ではなかったな……
確認できた範囲だとエンディングは7つ、これ以上はおそらく無さそうか?
やり込み要素はエンディングの判定のギリギリを攻めるくらい……
おおよそ『極め甲斐』は皆無と言っていいのだが……

短い時間ではあるが楽しく遊べる良いゲームだった

【ソフトウェアデバッグ/モニター用業務モード】サービット-AI-P0042+ 2点

歴史上の国家運営体制である『間接的民主主義』を題材にしたシミュレーションゲームです。
投票の多寡による代表者の選出という非効率的なシステム・様々な不正の余地および明らかに機能不全の取り締まり制度など、史実に即した民主主義国家の不完全さを楽しむ歴史的資料およびナンセンスジョークの性質が濃い作品かと推察されます。
ゲームとしてはリソースマネジメントが主となりますが、元々が著しく完成度の低い社会システムをシミュレートしているため、それがどのように運営され得るのかを理解するステップにおいては常識外れの非常に柔軟な発想が求められます。
その点を除けば、他に特筆すべき課題はありません。

遠藤 咲花 6点

すごいね、選挙シミュレーションかあ。まともな政策言ってたら当選しそうって思ったけど、敵の政治家からの賄賂とかで無理なんだろうな。
賄賂用のお金ってどこから湧いてくるんだろ。カンストしたらなんかないかな。

『ゲームも俺ひとりで十分だぜ』鎌瀬 ドグ(かませ -) 2点

名都の政治家へのヘイトスピーチかなんかか?表裏使い分けろって、使い分けちゃダメなんだよなァ政治家がさァ。えーっと。ゲームのアイデア自体は良いと思う。市民からの信頼を上げつつ、選挙当日までいろんな立ち回りをする…ウン、アイデアは良いんだよなアイデアは。何がダメって賄賂渡してんだよな。『伝説の政治家』の意味合いが違ってくるだろ。

あー、えー、本当に本編は中々面白いんだぜ?やりごたえあるし、周回でまた違った遊び方ができる。そこは評価したいんだけど、なんせ題材がな…。コレを世に出す胆力は褒めてやるよ。

ゲームをやれない吸血鬼 キュウニナニー・?・ワカラン 3点

政治を題材としたシミュレイション……シミュレイションへの気持ちも上がってきていたし発想自体はなかなかよかったが、それ故に内容面への衝撃は大きかった。
賄賂を駆使するのはいい。私もよくやるし、やっている者たちも砂の粒ほど見てきたさ。
だが、このゲームには致命的な欠点がある。「賄賂を渡す」以外をを選ぶことができない、ということだ。
なぜそうなってしまったのか?そもそも賄賂で全てが解決するはずはないだろう。それができるのであれば選挙というシステムはオークションの下位互換になってしまうし、実際ゲーム内容のほとんどは「渡す賄賂の金額を競う」のみなのだ。シミュレイション・ゲームなのだからもう少しゲーム性を組み込んでもらいたかった。クリエイター名もどうなってる?それに……不具合もひどかった。遊ぶことのできなくなるようなものも数多く存在するが、特に酷かったのはいくら賄賂を渡しても──(ここで突然爆発が起こり、スタジオはまたも全壊した。)

熱血ゲームクリエイター 熱海 炎斗 (あちみ えんと) 10点

ウオオオオオ!シミュレーションだ!これはアツいぜ!!!!
一介の国会議員であるプレイヤーが合法非合法の手段を使い分けつつ政治目標の実現を目指す、テキストベースのロールシミュレーションって感じだな。
プレイヤーは賄賂を使って政治活動を有利に進めることが出来るんだけど、これがなかなか曲者だったぜ。
そもそも考えなしに賄賂を乱発しているとあっという間に個人資金が無くなってしまう、補充するには業界団体や企業に便宜を図ってこちらも賄賂を受け取るか、事務所の金に手を付けるかしかないが、すぐに警察に目をつけられてしまう。しかも市民団体など一部の相手には賄賂の効きが悪い。
賄賂のカードは効く相手と必要性を見極めてここぞというタイミングで切り、普段は堅実に政治活動を行う。その中でどのように政策を実現し、党内と有権者の支持を集めるか?
あちこちに散りばめられたブラックユーモアもあって、ボリューム満点、満足度の高いゲームに仕上がっていたぜ。

ベテラン少年兵 ナナ・シュテルベン 1点

この主人公パーティ、まるでわたしの国の現政権みたいです。
悲しいですね。ほんとに腹立たしいです。
でも、このゲームの『会話パート』のおかげで少しだけ人の騙し方がわかりました。

追い込まれた人間ほど一発逆転の可能性に縋ろうとするから、そこを狙って騙すといいんですね……にへへ。

このゲームをプレイしてから試してみたんですが、思ってたより簡単なんですよね。
政府軍の大人を騙して、拠点の控えごと死に追いやるのって……

一般的なデバッガー バグ愛好家の上代 怜 8点

一見トンチキなバカゲー、のようでいて意外とやり込めちゃうゲームって良いよね。風刺が効いたネタが盛り込まれてるのもインディーズならでは。
ありきたりな楽しみ方になるけど、何かの数値(今回は賄賂金額)がものを言うゲームは、増殖バグでそれを異常な数に増やして情緒もへったくれもなく遊ぶのが本当に楽しい。僕のような人間はバグを起こせそうなところを発見する嗅覚が育っちゃってるので、この手のゲームを遊ぶときは手動増殖バグに自力で辿り着くところまでセットになっている。僕の本業ではないけどRTAやTAS方面でもやり込めそうだね。
ところで、クリアも見据えずにただバグらせてこのゲームを遊んでるとき、ずっと何か既視感を覚えていたんだけどその正体がやっと分かった。バーガーバーガーをバグらせて遊んでるときの感覚に近いんだ。いわゆる実家のような安心感を覚えてた理由はこれか……手動バグにもチートバグにも馴染む良いゲームだ。

『好きなゲームはどう森』“言弾銃(マシンガン・トーカー)の幕仕立 葉彙(まくしたて かむい) 4点

わ、ワイロ!?!?!?え、えーーーーっと……俺、一応アナウンサーでぇ……その、政治とかそういうニュースも扱うこともあってぇ……いやでもこれゲームだから許してくれないっすか?本当に。これはフィクションっす。

なかなかワイロの使い所が難しくて、全然ベストっぽいエンディングに辿り着けなかったっす。もうちょい報道関連にアプローチをかければはい!!これはフィクションの話っす!!!!現実とは関係ありません!!!!!!

大遊老アーデン 6点

ほうほう、政治とな……権謀術数渦巻くさなか身に余る大変なことを……いやそうでもなさそうじゃな。こちらの世界はかなり平和そうじゃのう、良かった良かった…
物語も必要最低限にすることで、しみゅれーしょんげぇむとしての完成度が極限まで研ぎ澄まされているように感じるぞい。
それにしても面白いげぇむじゃのお!最適解が暗殺でも演説でもなく、賄賂とは思わなかったの

『ファイナルドラゴンソード』ディレクター 十字揆 凸(じゅうじき てとりす) 7点

何をするにもお金が必要です。ゲームを買うのにも、作るのにも。そして権力にも!
このゲームぶっちゃけ真面目に、清廉潔白にやると損します!バレない程度にズルをしてみんなを出し抜く、そういうスキルが必要です。
これは実際のゲーム開発でも……おおっと!コレはヒ・ミ・ツ♡
とにもかくにもお金はおっかねぇってコト!
○○社の××さん!頼むからボクの作ったゲームを裏金で奪わないでください!
(一部編集部検閲有)

全体的にセンシティブなネタであることが良くも悪くも影響してきたようですね。ブラックユーモア自体は俺もめちゃくちゃ好きです。さて合計得点をみていきましょう。

バックハンド合計得点

かなり人によって好みの分かれるゲームとなったようです。こういうゲームって、なんだかんだで小規模にはバズるから強いよね。知ってるとそこからゾロゾロとコミュニティがつながる、アレです。

全体では5位にランクイン!ここから順位を守れるか?次のゲーム、いってみよー。

ゲーム7 Cogwheel In Dirigible

  • ツーメイジ(TWOMAGE)

  • アクションRPG

  • 『物語を回すのはあなたの歯車』

あなたは機巧の街マキノアに暮らす唯一の飛空艇技師。間もなく街を訪れる勇者たちに飛空艇を提供する重大な責務を担っています。しかし、突如として現れたモンスターの襲撃により、重要な飛空艇の部品が奪われてしまいました。勇者たちの来訪まであと3日。飛空艇を無事に完成させるための、全く新しい冒険が今始まります。

注目システム
・武器や移動手段のパワーアップができる『開発』
・勇者の来訪日時を延ばす『足止め』

わっすげっ!実在してる?わーー、わーーー。良すぎる。ほんま良い。自我が出てしまう

『Cogwheel』ははめ歯歯車、『Dirigible』は飛行船という意味のようです。スチパン的世界観はレビュアーたちに刺さったのか?レビューをみていきまーす!

Cogwheel In Dirigibleレビュー紹介

『道王』 柳剛 崇 9点

これは素晴らしい……!
単純に根幹部分のゲームシステムの秀逸さもさる事ながら
「もしかしてこのミッション無視していいな?」や「ここ残り時間〇時間の時に来た方が得だな?」といった『気付き』がリソースやりくりの緩和に繋がるのが気持ちいい
残り〇日で成すべきことを成す系のゲームは7日や10日のものが多いため3日でボリューム的に大丈夫なのか?と心配したが杞憂だった

タイムアタックは『バグなし』の方が賑わっているぞ
諸々検証しながらウンウン悩んで流れ図を作るだけでも楽しいので納得だな

こうもシステムが面白いとDLCで別シナリオの追加キャンペーンが出るのにも期待してしまう
ふふっ、それまでに何分何秒タイムが縮まるかな……

【ソフトウェアデバッグ/モニター用業務モード】サービット-AI-P0042+ 6点

アクションをベースとしてRPGの育成要素・シナリオに即したタイム/リソースマネジメント要素を組み込んだ意欲作です。
とは言え各要素はそれほど厳しいものではなく、序盤に各コマンドの影響値データを収集して以降はそれらの配分を最適化し続けることでクリアは非常に容易なものとなります。
『開発』『足止め』コマンド不使用でのクリアも理論上可能なことを確認しましたので、アクションパートの攻略ルート構築後はそちらが本番かもしれません。

遠藤 咲花 9点

機巧の街で唯一ってすごい優秀だね。私。
飛空艇が手に入るところだから中盤の街なんだろうな。中盤の街ってことは近くに敵の城がある。足止めは多分そこのモンスターを誘導したり、砂嵐を起こしたりするんだろうな。魔王?

『ゲームも俺ひとりで十分だぜ』鎌瀬 ドグ(かませ -) 8点

機巧の街に飛空挺技師…全体を通して世界観がしっかり『スチームパンク』ってな感じで固まってて良いな。どんなんにも言えるが、テーマがしっかりしてると没入出来て良いんだよな。本編の方だが、『全く新しい冒険』を謳ってるように今まで見たことねータイプのゲームで面白かったぜ。開発も足止めもバランス良くこなさなきゃで、案外難しかったなァ。

ゲーム性も勿論良かったんだが、オレはグラフィックの方も評価してえな。アンティークな色合いだったり、アニメーションも凝ってたりで、画面ボーッと眺めてるだけでも楽しめちゃう。さらにやり込み要素があったら嬉しいかもだ。

ゲームをやれない吸血鬼 キュウニナニー・?・ワカラン 9点

これは……なかなか、いやかなりいい作品だった!
このゲームの開発者は……私がゲームに対してかなり重要視している「発想」の部分へしっかりと向き合ったのだろう、主人公たちを操ってフィールドを駆ける冒険と「勇者」たちの到着を遅らせる交渉とを同時並行で進ませることでやりたいことを存分に描くことのできる、とてもよい構成になっている。どちらもそれだけでゲームとしてしまってもよいほどに完成度が高く、冒険の最中、の敵との交戦中に勇者から連絡が届いてしまい、交渉と戦闘を同時に行わなければならない……のような重なりもあり、そして最後には……
と、とにかく!とにかく面白いのだ!君たちにとっても長い時間を費やす価値は十分にある……振り返ってみても、たいへん良い作品だった!

(ここまでひと息に語った後、ワカランさんはあの瞬間移動を使って姿を消した。それほどまでにゲームを楽しんでくれている、と信じたいところだ。
3日後、会社にまたお詫びの品が届いた。)

熱血ゲームクリエイター 熱海 炎斗 (あちみ えんと) 9点

こういう王道RPGを別視点から見たゲームってだいたい面白いけど、この作品も例に漏れず楽しかったぜ。
飛空艇を完成させるためには基本リソースの“汎用部品”と、新しく作るかモンスターから取り戻すしかない“特注部品”が必要なんだけど、「開発」にも「討伐」にも「足止め」にも汎用部品を消費するんだよな。特注部品の調達だけに気を取られていると汎用部品が足らなくなって身動きが取れなくなる、でも汎用部品の製造にも時間がかかる。
時間的成約の中でどれを優先しどれを後回しにするか?非必須な部品を切り捨ててクリアすることもできるけど、全部品を回収・再製造して完全クリアを目指すとなかなかやりごたえのあるゲームだったぜ。
「部品奪還のためにモンスターを倒しすぎると勇者の進みが早くなってしまう」ことに気づいた時には流石に作り込みに感心したぜ。

ベテラン少年兵 ナナ・シュテルベン 7点

大人たちのために、3日で拠点を建てた日のことを思い出しました。
あと1日のところで政府の爆撃機が飛んできて、全部壊されちゃったのを思い出して……

攻め込んでくる魔物を倒してるうちに、少しずつ不安になりました。
でも、こっちは3日に間に合ってよかったです……安心しました、にへへ……

一般的なデバッガー バグ愛好家の上代 怜 7点

自由に動ける3Dゲームをすると物理演算のことばかり考えてしまう。
足止めシステムを組み込むためだと思うけど、ゲーム中に裏で行われてる処理が推測するに少し珍しいものみたいだ。そのおかげか設計のややこしさに反してバグや不具合の発生率は結構低くて、デバッガーとしてもかなり感心する。デバッガーとしてじゃなくてもあまり見ない処理はこちらもバグらせ甲斐があるので、僕にしてみればかなり楽しいシステム。
手堅い設計をしてるので、定石通りなら起こせそうなバグが発生しないことが多々ありかなり闘志が燃えた。デバッグが荒いゲームを好む僕だが、荒くなくても楽しみ方は変わらない。足止めや開発システムの穴を突こうと検証を繰り返し、それに疲れたら物理演算をすり抜けて裏世界で遊ぶ。そんな永久機関を発明しちゃったせいでかなり時間を溶かした。その甲斐あってゲームクリアまで飛べるバグを見つけたけど、これは僕と開発者さんだけの秘密だ。

『好きなゲームはどう森』“言弾銃(マシンガン・トーカー)の幕仕立 葉彙(まくしたて かむい) 9点

勇者の敵じゃないのに勇者を足止めする!なんか斬新な気がするっす!

主人公がめっちゃ重責なのに、街の人たちが非協力的で序盤がめっちゃ苦労するっす……うう、共感して胃が痛い。

でもコツコツ頑張ると結果が反映される嬉しさと、足止めの切りどころの判断とか楽しい要素いっぱい!シミュレーションの美味しいところと開発や強くなる楽しさをいっぺんに味わえる良作だと思うっす!かなりハマるっすねこれ!

大遊老アーデン 7点

ほうほう!素晴らしいげぇむじゃの!
少しばかり操作は難しいが、主人公が所謂脇役といったところに味があるのう。
華々しい世界の裏側には何時も大きな物語が無数に存在する、その一端が味わえて心地よい作品じゃった。続編も期待したいの!
それとあまり大きい声では言えぬが……実は爺も似たようなことをやらかしておっての、司法局からの後始末が大変じゃった……

『ファイナルドラゴンソード』ディレクター 十字揆 凸(じゅうじき てとりす) 10点

締切ってのは苦しい!みんなもよく知ってるハズ。
ゲーム制作も締切ギリッギリなのに進捗10%なんてこともザラにあるわけです(どうしてそうなるかは聞かないで)でもそっから100点を出すのはキビしい!でもそこでそれなりのクオリティ(80点くらい)を叩き出せるってのがクリエイターの腕の見せどころなワケ。
結局目標を達成出来るのであれば100点を出さなくたって良いんです。例え勇者に渡す飛空挺がダンボール製でもね!
え?こないだの飛空挺が墜落した?しらねー。

おお!!!全体的にかなり高評価が出ましたね。世界観だけでなく斬新な視点なシステム、そこから想像されるストーリー背景なども好評のようです。それでは合計得点をチェック!

Cogwheel In Dirigible合計得点

な、な、なんと90点を叩き出しました!!すごいぞ!!!!つまり……

な、並んだーー!!!マナーメーカーと同率一位です!!!!!!これは期待の新人、いやド期待のド新人と言わざるをえません!!!!これらを超える作品は現るか?次の作品へゴー!!

ゲーム8 アルト・エコー・アルト

  • 株式会社ツゴウ

  • シューティングゲーム

音の“反響”を避ける、縦スクロールシューティング。敵からの音を逆位相の音で打ち消しながら先を目指す、新感覚。ランダム生成のステージが延々と続く「エンドレスモード」などのやり込み要素も。

逆位相(ぎゃくいそう)とは、波形は同じだが位相が180度反対の波のこと。ノイズキャンセリングとかってこの原理らしいですよ、Wikipedia先生曰く。

音とシューティングで紡がれる、美しい世界観が想像できますね〜。レビュアーたちの反応に期待です!ずずいっとみていきましょう!

アルト・エコー・アルトレビュー紹介

『道王』 柳剛 崇 6点

結構操作が忙しく、慣れるまで時間がかかるな……
ただ一度操作に慣れてしまえば割とサクサク進められるぞ!
ただおあつらえ向きに用意された「やりこみ要素」であるエンドレスモードが少し肌に合わず……
ランダム生成のステージは一定以上進めると「人間の反応速度を計算に入れなければクリア可能」なレベルの理不尽なコースが生成されることも少なくなくこの点数に……

【ソフトウェアデバッグ/モニター用業務モード】サービット-AI-P0042+ 10点

本来は超高精度のリアルタイム観測/演算が要求される「逆位相音波による反響の打ち消し」を、2D空間内での簡易シミュレートに落とし込んだ作品です。
強度・指向性などの可視化された音波に対する最適ルートの演算、ランダムステージの生成法則/乱数生成の解析、そこから導き出される解答入力パターンの構築など、手応えは十分と言えますね。
エンドレスモードにおいてプレイ開始から約49日17時間2分47秒が経過するとフリーズが発生する点だけは留意が必要です。

遠藤 咲花 7点

難しいゲームだ。シューティングゲームで弾の種類を変えるって脳みそおかしくなっちゃうね。エンドレスモードがあるゲームはだいたいスピードが速い。
友達にやらせて発狂してるところを見てたいかもね。配信者でも良いな。

『ゲームも俺ひとりで十分だぜ』鎌瀬 ドグ(かませ -) 9点

ほう、音の反響と来たか。今までそこそこな数のシューティングやって来たけど、ソコを題材にしてんのは初めて見たぜ。敵からの弾幕を打ち消していけるから、シューティングゲームが初めてだったり苦手だったり、初心者にもオススメしやすいんじゃァねえかな。ちょっと『逆位相』周辺のルールが難しかったりするかなァ、とは思うが。

で、エンドレスモード!コレは嬉しいな。単にやり込めるだけじゃなく、ステージがランダム生成だから毎回気が抜けない。まぁ、全部ランダムだからたま~にエグい配置が来たりすることもあるが…それも逆位相でなんとかなるし、ストレス少なく遊べたぜ。

ゲームをやれない吸血鬼 キュウニナニー・?・ワカラン 7点

うむ、なかなか良いゲームだった!
前進しながら攻撃に対してその色に対応した攻撃を当て続ける……やれることはただそれだけのゲームなのだが、これがなかなか面白い。色によってこちらの攻撃を切り替えなければならないだけでなく、攻撃の出る速度や場に残る時間がものによって違うので適宜適切な瞬間で繰り出さなければならない仕様も非常に面白い。最も難しいところではもはや未来視しなければ間に合わないような瞬間もあり、面白い、面白いのだが……これが定命にできるのか?
(意外とできますよ)
……できるのか。まあそうか……そもそもこれは君たちのためのゲームか。なるほど、私は定命である君たちのことを侮っていたのかもしれないな。

(その後、ワカランさんと一緒にこのゲームをプレイした。いろいろあって、核爆発にも耐えると言われた新新設スタジオはあっけなく崩壊した。)

熱血ゲームクリエイター 熱海 炎斗 (あちみ えんと) 7点

シンプルだけどアイデア勝負のシューティングゲームって感じだな。
黒背景のミニマルなグラフィックと独特のBGM・効果音によって作られた作品の世界観はかなり独特で、削ぎ落とされた美を感じたぜ。
ただ、画面構成まで考慮された緻密な配置のステージモードを遊んだ後だと、エンドレスモードは単調だったな。個人的にはステージモードだけでいいかなと思ったぜ。
全体的にボリュームが少なかったけど、価格帯を考えると妥当というか、むしろサクッと遊べるゲームってことで良いと思うぜ。

ベテラン少年兵 ナナ・シュテルベン 2点

き、基本的には楽しかったです、アルアル……

で、ですけど、その……エンドレスモードやってみたんですけど、8時間生存を超えたあたりからPCの挙動が、その、おかしくなって。

クラッシュすると、記録は無くなっちゃうんですね……
わたしの8時間……うう……

……全てが無に帰すのは、苦痛ですよね。このタイプの苦痛は楽しくないです……にへへ……はい……

一般的なデバッガー バグ愛好家の上代 怜 5点

音を主題にしたゲームのBGMやSEをおかしくするのって本当に楽しい。レビューのために……というわけでもなく、僕はもうこういう遊び方しかできなくなっている。
僕が遊んだSTGってファミコン世代のものが多いんだけど、このジャンルはどの世代でも操作感覚があまり変わらないからやりやすい。その分昔のように残機無限バグを探す癖がついちゃってるわけだが、このゲームでは見つからなかった。最近のゲームは手強いね、スコア増殖バグは見つけられたんだけど。STGのバグは特に入力精度がものを言うような、僕が下手なだけのような。
それにしてもランダム生成って良い言葉だ。チートバグで少し手間をかければありえない地形をエンドレスで見せ続けてくれる。イルーム音楽をかけてSEも不協和音にしたらもう完璧な混沌だ。敵からの攻撃グラフィックもしっちゃかめっちゃかになるから対策しなければすぐ死んじゃうんだけどね、それもまた乙というもの。

『好きなゲームはどう森』“言弾銃(マシンガン・トーカー)の幕仕立 葉彙(まくしたて かむい) 6点

シューティングゲームはあんま経験ないんすけど、これほんと新感覚じゃないっすか!?

いや俺は下手すぎて序盤で一生ピチュりまくってるんすけど。本当に音が良いっすね!サントラ出たらマジで欲しいっす。

ボス戦とかのサウンドも聴きたいなぁ……でもなかなか先に進まない。んぐぐ……泣く泣くイージーモードにして一面クリアできましたっす。め、めっちゃ良い音楽だった。これは伝えておきたいっす……。

大遊老アーデン 5点

恥ずかしながら爺にはちょいと難しいげぇむじゃった……
いやなに、現実の撃ち合いなら負けない自信があるんじゃがの?どうにも小さい画面でとなると思い通りに動かないものじゃな。
特に弾幕が見えないとなるとこれまたのう……
ぶいああるといったかの、それで今度は作ってくれると嬉しいのう!もちろん出資もするぞい!何億あるといいんじゃろ……?

『ファイナルドラゴンソード』ディレクター 十字揆 凸(じゅうじき てとりす) 8点

マリオカート中、相手は1位、自分は2位、自分の手に持つのは緑のコウラ。相手のおケツには忌々しいバナナもコウラもありません。よく狙いを定めて……SHOOT!!反射して反射して反射して当たったーッ……自分自身に!!
てなわけで、反射してくるモノってのは軌道が読みづらくなかなか避けづらい。
このゲームもウカウカしてたら意識外からの反射でちょくちょくミスしました。
目では限界があるから“シックス・センス”を鍛えるっきゃない!

エンドレスモードを含めやりごたえのあるゲームとの評判が多く、難易度に対し好みも分かれた印象でした。シューティングゲームって独特の難しさあるよね。さてさて、結果はイカに?

アルト・エコー・アルト合計得点

ここで手堅く72点を獲得!!中堅くらいに見えるかもしれませんが、72/110って十分高いですからね。

5位にランクインし、6位以降とのボーダーラインが見えてきました。しかしこれからどうなるか、まだわかりません!!中編最後の一本、みていきましょう。

ゲーム9 Nostal-fall

  • Buffon's needlE

  • いつかを想う近未来電脳アドベンチャー

  • 「ぼくらはいつだってここにいる。きみがどこにもいなくても。」

「ネットサーフィンで見つけたひとつのページ。フリーゲームのダウンロードリンク。『近未来電脳アドベンチャー ノスタルコール DLはコチラから』――ぜんぶきみが知っている物語のはずだった。」
Nostal-fallはNostal-callの後継作となるアドベンチャーゲームです。ゲームを進め、“プレイヤー”が忘れたものに辿り着き、感傷に浸りましょう。

Nostal-callの方はマナーメーカーDXと同じく、ゲームタイトル杯出身です。こちらは過去の文脈から続編を出してきましたね。これは想像を掻き立てられます!続編作に対してレビュアーの反応は?チェックしていきましょう!

Nostal-fallレビュー紹介

『道王』 柳剛 崇 4点

パッケージからもう少しあっさりしたゲームを想像していたのだが
いざプレイしてみるとかなりシナリオ側が伝えたいことがそのまま伝ってくるかなり骨太なストーリーだった……

「これは前作ネタなのだろう」と感じる部分も少なくなかったので、もしプレイするならば前作「Nostal-call」の方を先にプレイした方がいいだろう

こうもクオリティの高いゲームをぶつけられるとアドベンチャーゲームだからといって例に漏れず点数が控えめになってしまうのが申し訳なくなるな……

【ソフトウェアデバッグ/モニター用業務モード】サービット-AI-P0042+ 9点

インターネットを舞台とした情報収集/推定を主とするアドベンチャーゲームです。
ゲーム内の情報と実際のWeb上の情報を統合した導線の構築が巧みで、また作中主人公の視点と"プレイヤー”の視点を分けてシミュレートするための高度な自然言語処理能力が問われる、非常にやりがいのある課題と言えます。
構造上、Web側の情報更新により異なる結末を導き出せるであろうシステムにも可能性が感じられます。AIによる動的なコンテンツ生成とも相性が良さそうですね!

遠藤 咲花 10点

感動する系じゃなくて、クリアしてから3日間ぐらい頭に残り続けるやつだ。あの時この人がこうしてたらどうなってたんだろうとか考えたら無限だね。
まさかNostal-fallを出すためにNostal-callを出したみたいなことないよね?

『ゲームも俺ひとりで十分だぜ』鎌瀬 ドグ(かませ -) 7点

お、後継作なんだ。このレビュー前作プレイさしてくれねえのどうにかしてくれねえかな。ストーリーの始まりが『ネットサーフィン中にフリーゲームのリンクを見つける』っての、実際の過去の自分と重ねられて良い具合に世界観に入って行けたな。…あー、今の子はどうなんだろ。ゲーム自体『ノスタルジー』をテーマにしたものっぽいから、あんま最近の現代っ子にゃ馴染み薄いかな。

ま、オレには刺さったぜ。ゲームのそこかしこに前作との接点というか、関係性がありそうな要素が散りばめられてて『感傷に浸れそう』なカンジだったんだが…なァ、マジで前作はプレイさしてくんねえの…?

ゲームをやれない吸血鬼 キュウニナニー・?・ワカラン 6点

ううむ……すまない、私には少し……理解のできない部分が多すぎた。
ただ、これの原因は作品にではなく、基本的な文脈をそもそも共有できていないままに(その文脈を共有している前提で)構成された作品を遊んでしまった私にある。点数こそ低いが、それは作品のクオリティによるものではない。それだけはしっかり書くように、頼むぞ。

(そして、ワカランさんはまた爆発した。今日の爆発はとても小さくて、それは炎の花のように見えて、きれいだった。)

熱血ゲームクリエイター 熱海 炎斗 (あちみ えんと) 6点

Nostal-callの後継作品ということで期待していたが、期待を裏切らない仕上がりだったぜ。
目新しさはあまりないけど、その分ストーリーとゲーム全体の雰囲気醸成がより洗練されていて、前作プレイヤーが満足できる作品だと思うぜ。
Nostal-callが作中作として出てくるのは、前作をプレイしていたプレイヤーには没入感を与える演出だったな。
「郷愁」「記憶」をテーマにしたゲームらしく、全体的に前作との繋がりが重視されていたな。前作をプレイしてないと何がなんだかだと思うので、未プレイの皆は今のうちにプレイしておくことをオススメするぜ。

ベテラン少年兵 ナナ・シュテルベン 4点

ご、ごめんなさい。
わたしの無学ゆえだと思うのですが……

……シナリオに出てくる言葉が、あまり聞きなれない言葉ばかりで。
あまり、わからなかったです。

ゲームの操作性は楽しかったので、その、よかったのですが……にへへ……

一般的なデバッガー バグ愛好家の上代 怜 4点

アドベンチャーゲームって手動バグが発生しにくいから、綺麗なストーリーに感心する反面で手の付け方に悩みながら進めていたんだけど……その途中、物語内に“バグ”を組み込んでくれていとも容易く喜んでしまった。ゲーム制作において発生不可避で不条理なバグが大好きだが、こうして展開のために効果的に取り入れられるバグという概念も好きだ。それって正確にはバグではなく演出なわけだが、このゲームのように巧みな使い方をしてくれるならそんな些事は気にならない。
一通りEDまでプレイしてからバグで遊んだのだけど、テキストや音楽など全てバグらせ出力され続ける混沌に一頻り笑ってから、このゲームって僕みたいな人の手に渡るべきじゃないだろうな……と思った。ゲームのテーマに対して僕の遊び方がズレすぎてる。目も当てられない状態の液晶を前にしてしみじみ考え込んだので、なぜだか禅問答をしているような気分になった。やったことないけれど。

『好きなゲームはどう森』“言弾銃(マシンガン・トーカー)の幕仕立 葉彙(まくしたて かむい) 6点

俺は前作のことは存じなかったんすけど、もうあらすじの時点で惹かれるものがあるっすね。

こういう……あの、メタフィクション!的なゲームって一時期流行ったっすよね。WWKCみたいな。(編集部注:Waku Waku Kendo Club!)あのタイプのゲームとはまた一味違うメタフィクションを感じたっす。

前作プレイしてる前提がデカいから、これは先にやっときたかったところっすねぇ〜。

ああ、記憶消して前作やってからプレイしたいなぁ。え?この記憶なら今からでも消せる?そ、そんな。待っ あっ

大遊老アーデン 9点

これは……あまり多くは語れぬのう……少しでも話してしまえばこれを読むお主の何かが揺らいでしまう気がするぞい。
ともかく爺から言えるのははげぇむの遊び心地くらいじゃの!
前作の……のすたるこぉる、で良いんじゃろうか……を遊んでおらずとも丁寧にあらすじなりちっぷす……?で逐一解説してもらえる故、心配は不要じゃよ。ともかく何も見ずに一度遊んでみると良いぞい!
ところで、これは爺の世界にも持って帰っちゃダメかのう……?ダメなんじゃのう……

『ファイナルドラゴンソード』ディレクター 十字揆 凸(じゅうじき てとりす) 9点

ゲームの世界に飛び込んでみたい!!
ゲーマー誰しもの夢です。ウソです。ウソではないか。モノによる。モノによります!
前作「ノスコー」は言及全てがネタバレになるので前回のレビューではあんまり喋れなかったんですけど、「ノスフォー」はと言いますとね、これも何にも言えない!!こんなレビュー見てないで早くプレイしてください!!
ヒント?私は7回泣きました。

アドベンチャーゲームゆえにレビューはあまり『語れない』傾向に。それでいて評価軸が前作の存在に依存しており、レビュアーによりどう下すかが分かれたようですね。さて、合計得点はいかほどか?

Nostal-fall合計得点

こちらもまた手堅い点数!74点を叩き出しました!今回レビュー、たいへんレベルが高く俺もウッキウキでございます。

そして中編最後のランキングはこちら。アルアルの点をわずかに上回り、5位を更新!たいへん素晴らしい接戦です!

つづく

残すゲームはあと4本。どんな作品が出てくるのか?次なる更新をお楽しみに!ほな、カイサン。

イメソン

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