日本は性被害を受けても通報・申告する数が少ない?
日本では性暴力被害に遭っても被害を届け出る者は18.5%とのことですが、法務省の暗数調査をもとにしているようで、以下で確認できます。
(無回答が7.4%)
研究部報告49 犯罪被害に関する総合的研究 ‐安全・安心な社会づくりのための基礎調査結果(第4回犯罪被害者実態(暗数)調査結果)
「性的事件」とあるので、調査側としては痴漢やセクハラの一部態様のものなど刑法犯には至らないものや、それ以外の不快な行為が含まれています。
では、諸外国はどうなのか?
以下で書いてますがここでも一部紹介します。
性的事件の被害者が通報した率と通報しなかった率については見つけられませんでしたが、【通報しなかった理由の内訳】についてはこの通り。
「本来は通報されるべきものが通報されなかった」割合は130分の33なので、約25.4%となります。
日本の法務省の第四回暗数統計では通報しなかった理由の内訳についての記載が無いので、これらを比較することはできませんが、欧米諸国でも通報されない例は多いのだということ、それにはネガティブではない理由のものが相当数含まれているのだということは認識しておくべきでしょう。
なお、研究部報告61 第5回犯罪被害実態(暗数)調査-安全・安心な社会づくりのための基礎調査では、第3編 犯罪被害の申告及び不申告の理由が新設されましたが…
性被害申告者35人のうち通報しなかったのが28人だったため、調査を継続しなければその傾向を把握するのは難しいと思われます。
一応、「たいしたことない」「解決した」「処罰を望まない」「捜査機関は必要ない」を足すと139.4分の64.3なので、「本来は通報されるべきものが通報されなかった」割合は139.4分の75.1です。
しかし、ICVS調査の「わからない」が、「理由をどれに振り分ければよいかわからない」なのか「どうしたらよいのかが分からない」なのかが判然としないため、これを除外した数値で「本来は通報されるべきものが通報されなかった」割合を計算すると139.4分の46.5=33.3%と、ICVS調査の数値より若干高い、ということになるでしょう。
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