医学論文誌の権威主義の危険性

「権威ある論文誌」はいろいろありますが、医学に限定すればNEJMがそれに当たります。ただ、必ずしも科学的研究結果を記述した論文だけが掲載されるのではなく、意見を述べるタイプの論文も存在します。

で、丸川珠代オリパラ大臣が、プレイブックの内容についてNEJM論文で批評されたことについて「事実誤認がある」等と反論しましたが、それについて医師の方からも「NEJMという権威雑誌に対して事実誤認ですか。ならば論文を寄稿して反論すべき」のような言説が振りまかれていました。

上掲記事で解説しましたが

・NEJM論文は「甘い」とは言ってるが非科学的とは言っていない
⇒デイリースポーツ記事や質問した記者の使用した言葉の認識に引っ張られるな
・丸川大臣の反論は事実誤認については正当なものがあるが、丸川大臣の側の誤認がある点もある
・さらに他の点では疑問視される言動があるのではないか⇒角の立つ言葉
・丸川大臣がいちいちNEJMに寄稿して反論する必要はないし、それは無駄

こんな感じでまとめられるものでした。

ここで引用したツイートの方々は問題ないのですが、Twitterを見ていると

・メディアの記事の記述に認識を引きずられている
・「権威雑誌の論文」について思考停止している

こういう態度の専門家がいて、とても残念でした。

メディアは無用な対立を煽る傾向にあります。

事実誤認が無くても、書き方次第で読者の印象を左右できます。

ですから、そういうものに引きずられないようにしたいものです。

専門家の方には、その大前提のもと情報を咀嚼していただきたい。

メディアの悪どい情報操作に対抗できるのは、種々の専門家の方々の発信がSNS等でみる事ができるからで、その効果をより一層強化できると思うのです。

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Nathan(ねーさん)
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