陶器の耳飾り
馬鹿すぎることを百も承知で、わたしは恋人に及ばなすぎると感じて少しだけ悲しくなる。飲食業に従事している恋人の食べ物に対する洞察力に圧倒されるし、わたしの味覚を酷くつまらなく感じる。せっかく待ちに待ったディナーだというのにそんなことを感じて少々しょげていた矢先に、恋人から初めてアクセサリーのプレゼント。友人の陶芸作家さんの創った陶器のピアスだという。バカだね、わたしが好きなのはCHANELなのに。って思いながら、恋人が選んだという時点で、もうCHANELの千倍の価値になっている。
2017年8月24日
夏休みなので恋人は実家に帰っており、今日は会えない。1人で過ごす夜も、恋人と食べた残りのチーズと鴨肉で晩酌し、彼ならこのワインにどういう感想を抱くだろうかと考えながら飲み、映画を観ながら自分たちの関係性に想いを馳せる。つまりは、もうこの人から逃れられないのだなと、冷静に悟る。今観ている映画は、セックス依存症の男の心の闇がテーマだ。たしかにとても闇闇している。男はオナニーとセックスをしまくる(まずこの俳優さんの心意気に乾杯)。
わたしは、セックス依存症ではなく、恋人依存症だ。彼とでなければセックスはそれほど輝かしいものだと思わないから。わたしの身体の反応だとか、高なりだとか、悦楽だとかは、恋人とだから生み出されるもの。彼でなければならないという、細胞レベル、宇宙レベルの、理由がある。
2017年8月25日
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