NFLに勝てる 日本人夢のオールスター (ディフェンス編)
前回、日本の誇るアスリートによる、アメリカン・フットボール夢のオールスター、オフェンスチームを選抜した。今回はディフェンスの選抜をしてみたい。
知名度では劣るが・・・
オフェンスチームには大リーグの大谷選手やNBAの八村選手、横綱・白鵬関など誰でも知っているであろう有名どころを選んだが、ディフェンスチームは比較的知名度では低い選抜チームとなっている。
たとえば柔道やレスリング(それぞれのファンの方々には申し訳ないが・・・)。ほぼ、オリンピックくらいでしかまともに試合を観戦することもないので、選手のこともあまりよく知らないが、日本のお家芸であるスポーツである。どちらも強さの中にしなやかさを兼ね備え、“柔よく剛を制す”彼らの技は、NFLの強力ラインを切り裂いてくれることだろう。
ということで、ディフェンス・ラインとラインバッカー陣は、(ネットでいろいろ調べながら)柔道とレスリングの第一人者で固めた。
ILB(インサイド・ラインバッカー)
羽賀 龍之介(柔道) 奈良勇太(レスリング)
NFL級のパワープレーに正面からうけとめられる力強さが求められるポジションには、柔道100kg級リオ・オリンピック代表、羽賀選手と、レスリング・グレコローマンスタイル97kg級の第一人者、奈良選手。いやいや強そうな布陣である。
OLB(アウトサイド・ラインバッカー)
高谷 惣亮 山口 剛 (ともにレスリング)
ラン、パス両方のカバーをこなす機動性に加え、最も鋭いタックルが必要となるこのポジションには、やはりレスリング選手だろう。“タックル王子”の異名をもつ高谷選手、プロレスもこなす山口選手を選んだ。
NT(ノーズタックル)
園田新(レスリング)
ディフェンス最前線のこのポジションにはやはり重量級がほしいところ。身のこなしとタックルを期待してレスリングの130kg級からの選抜となった。
DE(ディフェンスエンド)
ウルフ・アロン ベイカー茉秋(ともに柔道)
オフェンスラインを“柔よく”かわしてQBサックを決めてもらうため、柔道界から二人の重量級選手を選ばせてもらった。
CB(コーナーバック)
ケンブリッジ飛鳥(陸上) 松井千士(ラグビー)
100m走でオリンピック選手に勝つような選手もいるような、NFLのワイドレシーバーに対抗する必要がある。まずは、短距離界に彗星のごとく現れたデーデー・ブルーノ選手。この体格、NFLのWRでも吹き飛ばしそう。もう一人は7人制ラグビーのスピードスター、松井選手を選ぶ。
SS(ストロング・セーフティ)
右代啓祐(十種競技)
マルチなアスリートがほしいこのポジションは、最後まで悩んだ。マルチといえば十種競技、力とスピード、さらには持久力まであわせもつこの競技のトップ選手を選ばせてもらった。
FS(フリー・セーフティ)
松島幸太朗(ラグビー)
ディフェンスチームで真っ先に決まったのがこのポジション。
2015年のラグビーW杯、当時“ジャイアント・キリング”として日本でもけっこうな話題になったあの試合。メディアでは五郎丸選手ばかりが注目されていたが、あの試合に限って言えば、私が選ぶMVPは松島選手だった。
疲れの出てくる後半、これをトライされたらいつものようにズルズルと負けパターンに突入する、という相手バックスの突進を、ゴールライン直前で真横からチーターのようにタックルして止めた。あのタックルがなければ絶対に日本は負けていたと思う。
そんな彼に、ディフェンス最後の砦であるこのポジションをまかせたい。
P(パンター)
西川周作(サッカー)
一説には、彼のキックが日本人キーパーの中で一番遠くまで飛ぶらしい。ということで、このポジションに抜擢。
サブメンバー
阿部一二三 原沢久喜 大野 将平(以上柔道) 姫野和樹(ラグビー)
消耗の激しいディフェンスライン、ラインバッカー陣には控えが絶対に必要だろう。柔道界から動きのよさそうな選手を3人選ばせてもらった。加えて、あの“ジャッカル”で有名になった姫野選手。相手からボールを奪い取るプレーはこの上ないアドバンテージを生み出す。
まとめ
以上、最初に書いたとおり、知名度ではオフェンスに劣るが、玄人好みのメンバーになったと思う。ラン、パス、バランスよく守れる3-4の体型となるだろう。このメンバーなら、パス中心のNFLオフェンスチームに対し、ブリッツをガンガンいれてロスさせまくる、“攻め”のディフェンスを展開してくれると期待する。