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For who was fireworks
ものに罪はないのだけれど。
今日はAUSのホリデー振替日である。
1/26はオーストラリア・デー(Australia Day)と呼ばれる建国記念日だ。1788年にイギリスの艦隊がオーストラリアに上陸しイギリスの国旗を掲げたことに由来している。この日の意義はこの国を愛する全ての人々を祝うことではあるが、その反面オーストラリアの先住民であるアボリジニの人々にとっては移民の日でしかなく、彼らにとってはきっと日々の問題意識を定義できる日なのだろうと思う。その証拠に街の中心ではアボリジニや彼らの権限を主張する人々が大きなデモを行なっており、警察は厳戒態勢をとっていた。
わたしには彼らのような経験はないから気持ちを想像することしかできない。
たとえば自分の住んでいる心地のいい家に知らない人が突然入ってきて、部屋のお気に入りの家具や家族との過ごし方、ルーティーンやお隣さんと楽しく話す会話の内容まで全て一気に変えられてしまったらどう思うだろう。それは誰だって驚き、恐怖し、理不尽さに怒るだろう。たとえ好意的に受け取ったとしてもそれを受け止めるには時間がかかる。変化させた相手が良かれと思ってやろうが思わなかろうが関係なく、人の心は変化に敏感だ。
昨日見たデモに参加していた彼らは生まれながらに制限がある。わたしが想像する以上の不安と怒りに満ちている人もいるのだろうと想像するとやりきれない。
夜にオーストラリア・デーを祝う花火が上がった。まだ少し明るい空に色とりどりの綺麗な花火が上がる。近所の子供たちが明るい声を出しながら花火から目を逸らせないでいる。わたしも輝いては消えていく花火を美しいなと眺めながらも、どうしても湧き上がる矛盾した思いを無視することはできなかった。