税理士試験と共に過ごした日の記録⑤法人税法その1
今回は令和4年度税理士試験法人税法の受験に関するメモでしかない。
本当はもっと、思い出したくないぐらいにしょうもない日々を送っていたが、それは思い出し次第直していきたい。
簿記論を受験した令和3年8月。
前期③④通り簿記論の結果には手ごたえはなかった。
大手予備校にて税理士を目指している場合には、試験後の選択によってカリキュラムが大きく異なる。
①受験した科目がどう考えても不合格であると思うので再び同じ科目を受講する
②合格を信じ次の科目を受講する
簡単に言うとこう分けられていく。
手ごたえはないものの、私はなんとなく②、を選択した。
結果としては前記の通り簿記論は合格していたため、この選択は正しかったわけだが、簿記論に対する手ごたえの無さから、正直次の科目についてはあまり身が入っていなかった。
次の科目は法人税法を選んだ。
先に必須科目(法人税法、所得税法)を取っておきたいと考えたことと、受講当時は金融機関に勤めていたため、現職の業務でも役立つだろう、と思った。その程度である。
9月から法人税法の初学者コースにて勉強を始めた。
税務に関する実務を全く行っていない私にとって、法人税法は、計算・理論ともに何一つピンとくるものがなく、勉強は苦痛でしかなかった。
12月に簿記論の合格がわかり、法人税法の勉強に集中したいと思ったところで「ピンとこない」感覚はずっと続き、知識が全く自分になじむことが無かった。
翌年、令和4年4月。私は今の仕事を辞めて、本格的に税理士を目指すことを決めた。
職場では依然トラブル続きで多忙な毎日だった。
そのストレスが限界だったことが、退職の大きな理由ではある。
だが、会計科目(簿記論・財務諸表論)は合格できたという自信と、このまま税務に携わらない仕事をしながらの税法科目の合格は、ずっと「ピンとこない」ままで、難しいのではないかという不安が、
今までぼんやりと「今の仕事をいつでも辞められるように準備をしておこう」といった心構えだった私を奮起させた。
業務引継ぎ等の事情もあり6月に正式に退職。
その時点で今回合格はできない、と確信していた。
勉強時間だけでいうなら以前とあまり変わっていない。
だが、会計科目と税法科目は難しさの質が全く異なっていた。
当然その対策も全く違うのに、集中できないまま漫然と机に長い時間だけは座り、ただ大原の講義を受け宿題をするだけ。
後半はそれさえもできず直前期の時点で私はカリキュラムを1月半ほどため込み、知識の定着もできていなかった。
もともとの実務経験もない。
無理だ。と、明らかに思った。
無理だなと思ったが、かといってどうすれば良いかもわからなかった。
途方に暮れ試験日の一月ほど前に、大原の担当者の方に
「どうあがいても今年の合格は無理だと思うが私は今どうすればよいだろうか?」
と相談しに行った。
あまりにも馬鹿な相談だ。
けれど、担当者の方は
「基礎知識のやりなおしと、確認テストのとき直しの徹底」その他いくつか真摯なアドバイスをしてくれた。
これはどちらかというと合格年度の直前期に大いに役立った。
これは後に記載する。
繰り返し「大手」予備校と言ってしまうが、大手予備校はやはりある程度受講料に見合う情報とカリキュラム、フォロー体制がある。
それを実感した。
よほどの事情がないならば、どこでもいい、合格実績の多い大手予備校で税理士試験は対策をするべきだ。
地方受験生であっても映像授業や質問電話等にて、そのサポートを活用することができる。
さてその年は過去問を1つ解くつもりで、
しかしほんの少しだけとんでもないラッキーが起こることを期待して8月、試験に臨んだ。
これも、相談しに行った担当者さんのアドバイスだ。
試験の場を知ること、その緊張感で試験を解くこと。
そして、試験を受けなければ可能性は0だが、万が一で「合格しちゃう」ことも税理士試験であること。
私にとって前者は役立ったが、後者の万が一は起こらなかった。
理論は手も足も出ず、計算をちょろちょろと解いた程度。
手も足も出ないから時間が余るほどだった。
不安感も悔しさすらない。
令和4年の法人税法は当然、不合格だった。
⑥に続く