名文today_22／『ロレンツァさんちのトスカーナのごちそう』

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石窯で焼いたピッツァやフォカッチャは、粉の香ばしさがひき立つように感じます。庭の石窯、台所にはガス火のほかにも、古い薪のストーブ。野菜スープなど、気長にコトコト煮込む料理をひき受けます。有無を言わさず一気に焼き上げる、石窯の力強い炎、ゆったりと呑気な薪ストーブ、生真面目なガス火、そして、おだやかな暖炉の火・・・・・。個性の異なる火の違いによって、おいしさも微妙に変わるということに、初めて気づいたのも、この家でのことです。

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『ロレンツァさんちのトスカーナのごちそう』/ ロレンツァ・ジッリ&藤沼由美子 / 1997 / 主婦の友