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スペイン旅行2024 1日目 マドリード(0)


マドリードMadridの空港からアトーチャ駅、高速列車に乗ってウエスカへ。
シンプルな行程なのに、この旅一番の苦労をしました。
いろいろ調べて行ったのですが、実際に身を置いてみるとわからないことだらけ。
何事も経験ですね。
この日の写真は全てスマホで撮影したものです。


マドリード  Madrid

アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港 Aeropuerto Adolfo Suárez Madrid-Barajas

合計20時間近いフライトを終えてマドリード空港のT4に到着。

Aeropuerto Adolfo Suárez Madrid-Barajas T4

まず最初に面食らったのが入国手続きです。
係の人がずっと隣の人と喋ってて挨拶もしないし、何も質問されません。
入国スタンプをバンと押して、それでおしまい。
日本のパスポートだからザルなのか全員に対してそんな対応なのかは謎。
ちなみに出国の時も同じ感じの塩対応でした。笑

預け荷物に関しては特に問題なく無事に受け取り、入国。
ここからがこの旅一番のトラブルの始まりです。

スマホが普及してからは初めての海外だったので、悩んだのが通信手段。
いろいろ調べて、現地でSIMを買う予定でした。
空港のT4でSIMを売っている売店もあらかじめ調べていました。
無事に探し当てて、買いに行ったのですが…
なぜかSIMを読み込まない。
SIMフリーのスマホを2台持っていたのに、どちらもNG。
この理由はいまだに謎です。
売り場のお姉さんが頑張ってくれたのですが、結局諦めて買えませんでした。
仕方がないので楽天の海外ローミングを使うことにしました。
月2GBまでは無料で使えるのですが、長期間の旅行だったので足りるか不安で、現地調達する予定だったのです。
結論から言えば、約2週間の滞在で2GB+1GBのデータチャージ(500円)で十分でした。
あの苦労はなんだったのか…。

ともかく、SIMカードは諦めたのですが…。
ふと時計を見ると、アトーチャ駅から購入していた長距離列車までの時間がない!
慌ててレンフェRenfeの近郊線Cercaníasの駅に移動しましたが、切符の買い方がわからない。
日本のように路線図は掲載されていません。
タッチ式の券売機で購入するのですが、自分で目的の駅名を検索する方式で、初見ではさっぱりわかりませんでした。
(近郊線は再利用可能な切符「+Renfe&tú」を買って、そこにチャージする方式です)
で、いざ購入しようとすると、使おうとしたクレジットカードで決済できません。VISAなのに。
エラーが出て、最初からやり直し。
別のクレジットカードで決済して、何とかアトーチャ駅への切符が買えました。
(ちなみに後日試しても最初に使ったクレジットカードで近郊線の切符は買えませんでした。謎)

気が動転しているので改札の通り方もわからず、係の人に教えてもらいました。
必死の思いでホームに辿り着いたものの、行先表示もなければ時刻表もありません。
そして電車が来ません。
近郊線のアプリはスマホに入れていたので、時刻表は見られたのですが、全く時間通りに来ません。
ここで、諦めて購入していた長距離列車をキャンセル。泣
キャンセル可能なチケットにしていたのが不幸中の幸いでした。
手数料は勉強代ということで…。

やっと電車が来ましたが、行先表示がありません。
近郊線は路線にアルファベットと番号が振られていますが、その表示もなければアナウンスもありません。
自分が乗った電車が果たしてアトーチャ駅に到着するのかという不安。
結論から言えば、空港から出ている近郊線は全てチャマルティン駅に到着するので、そこから乗り換えればアトーチャ駅に行けます。

地上に出て、初までのペインの大地とご対面。
落書きだらけの壁に異国情緒を感じるなど。

ここで唐突に始まる車内での演奏会。
キーボードとベースだったかな?若い男女がそこそこの音量で弾き始めました。
演奏終了後、チップをもらいに社内を回っていました。
早速のカルチャーショックでした。

アトーチャ駅 Estación de Atocha

合計30分ほどでアトーチャ駅に到着。
ウエスカHuescaまでの長距離列車Aveの切符を買わなければなりません。

長距離列車の切符を売ってそうな窓口に行き、順番待ちの券を取ってかなりの時間待ったのですが…。
なんと、窓口を間違っており、「トロピカルガーデン」の方に行きなさいと言われました。
ここで、アトーチャ駅はAtocha CercaníasとPuerta de Atochaという二つの駅からなります。
後から考えれば最初に行ったのはAtocha Cercaníasの方の窓口でした。

「トロピカルガーデン」、地球の歩き方で見たアレやなということはわかったのですが、表示も見当たらずどこかわかりません。
泣きそうになりながら警備員さんに聞いたところ、親切に教えてくれました。

Puerta de Atocha-Almudena Grandes

やっと正しい窓口に着いたものの、大量の人!
券を取ってひたすら順番を待ちます。
順番が来て「ウエスカに行きたいです」と伝えたのですが…。
なんと「満席です」と。泣
血の気が引きましたが、窓口の人が親切に調べてくれたところ、その日の最終列車の一等車両に空きがあると。
高額になるけど良い?と聞かれましたが、その日のうちに移動できることには代えられないので、購入。

無事に切符を買えたのは良かったですが、5時間ほど時間が空いてしまいました。
大きなキャリーがあるので途方に暮れました。
駅構内はスリも多いらしいので気が抜けません。
とりあえず、外に出てレティーロ公園の方に適当に歩いてみました。

Ministerio de Agricultura, Pesca y Alimentación

目に飛び込んできたのが宮殿のような建物。
後で調べたら農水省だそうです。
歴史ある建物に役所が入っているってのが凄いですね。

レティーロ公園Parque de el Retiroに入りましたが、いきなりの急坂。
キャリーを持って上がるのは辛く、坂の途中で断念。
レティーロ公園には後日また訪れます。

アトーチャ駅外観。工事中のため柵が設置されています

アトーチャ駅に戻ってきました。
時間があり余っているので、食事をすることに。
しかし日本でいうところの東京駅みたいなものなので、どこも混んでいます。
意を決して熱帯植物園の手前にあるバルに入ることに。

Huevos rotos

頼んだのはスナックメニューで、卵の料理にビールがついています。
これはhuevos rotosというメニューだと思います。
フライドポテトの上に目玉焼きと生ハムが乗っており、それに加えてパン、かなりのボリュームでした。
食事後に、「コーヒーはどう?」とウェイターさんに訊かれました。
もちろん追加料金なのですが、時間つぶしにカフェオレcafé con lecheを頼みました。
ちなみにスペインでミルクの入っていないコーヒーcafé soloといえばエスプレッソを指すので、量がとても少ないです。
私は日本ではブラックコーヒーをよく飲みますが、スペインでは休憩のためにバルに入ることが多かったので、カフェオレの方がよく頼みました。

さて、食事を終えてもまだ時間があります。
とりあえず熱帯植物園の方に来てみました。
どこか座れないかなと思ったのですが、鳩のパラダイスになっており、そこら中にフンが落ちています。
ちなみにスペインの鳩、日本の鳩とそっくりでした。
調べたら同じ種類のカワラバトなんですね。
分布範囲が広すぎてびっくりです。

ところでアトーチャ駅、改装工事の真っ最中でした。
熱帯植物園の奥には足場が組まれており、ドリルか何かの音が響き渡っていました。
二週間後にアトーチャ駅に行ったとき、先ほど入ったバルが改装のため閉鎖されていたのには驚きました。
次にスペインに行ったときには綺麗になっていることを期待しています。

駅の中をうろうろしていてふと外を見たら、強めの雨が降っていました。
ここから数日間天気に恵まれませんでした。

やっと待合スペースに入れる時間になったので、荷物検査に移動。
注意しなければならないのが、アトーチャ駅の長距離列車の待合スペースは2フロアに分かれており、どちらに行けば良いかは行先案内板に表示されます。
日本のように改札はなく、荷物検査の前に端末でQRコードを読み取ってもらうシステムです。
ゲートに入ってまた驚いたのが、待合スペースに椅子がほとんどないこと。
バルや売店はありますが、ベンチがない。笑
そして電話で誰かと喋っている人の多いこと。
それから、電車が到着するプラットフォームはギリギリに決まります。
アナウンスが入ると、そのプラットフォームに下りるゲート前にわらわらと人が集まるスタイル。

待合エリアから見たプラットフォーム。右下の車両はイタリア系高速列車iryo

再度QRコードを読み込んでもらって、プラットフォームへ。
電車に乗り込むのですが、閉口したのが乗り口の段差。
スペインの電車の多くは、乗り口に段差があります。
これがなかなかの曲者で、重いキャリーを持ち上げるのに苦労しました。

ちなみに、近郊線は時間通りに来ませんでしたが、高速列車に遅延はほとんどありません。
むしろ早く着いたりします。
どうも、遅延した際の返金のシステムが厳しいらしいです。
スペインはおおらかなイメージですが、高速列車の時間の正確性はほかのヨーロッパの国より高いそう。

さて、電車に乗り込んで大型荷物棚にキャリーを必死になって上げ、自分の座席を探したところ…。
なんと先客がいました。
不慣れなスペイン語で「ここは私の席です」と言ったのに、「他の人と変わったからここにいる」的な意味の分からないことを言われて動きません。
議論ができるほどスペイン語に堪能ではないので、仕方なく空いてそうな席に座ることに。
幸い、終点まで他のお客さんは来ませんでした。

ちなみに、この時は一人席だったので座られていたことは意味がわからないのですが、二人並びの席の場合、先に来た方が窓側の席に座るのがスペインのセオリーらしいです。
高速列車に乗るたびに、窓際の席を取ったにも関わらず、通路側に座るハメになりました。
座席指定の意味とは。

電車が動き出してしばらくすると日が暮れ、あまりに疲れていたのもあって居眠りしてしまいました。
一等車だったので許されたかもしれませんが、防犯上、海外の電車内で居眠りはご法度なので、真似しないでください。笑

途中で通路を挟んで隣の席の女性が体調不良になったようです。
係員さんが対応されていました。

スペインの電車、扉が閉まりますとかいうアナウンス、全くないです。
さすがに高速列車だと、もうすぐ○○駅ですというアナウンスはありますが、発車するタイミングはわかりません。
ただ、定刻よりも早く到着する影響か、停車時間は割と長かったです。

ウエスカ Huesca

ウエスカ駅 Estación de Huesca

やっとウエスカに到着。
多くの人がサラゴサまでで降りるので、同じ車両にはもう一人男性を残すのみでした。
その男性が、もうすぐ着くから荷物取りなよって言ってくれました。

Estación de Huesca

出口にも改札はありません。
外に出ると、幸い雨は降っていませんでした。
宿泊したホテルは旧市街の真ん中にあるので、駅から10分ほど歩きました。
古い町並みが街灯に照らされて素敵でした。

ウエスカの夜

朝にマドリードに着いたので、午後2時頃にはウエスカに着く予定で、散策などをするつもりだったのに、真っ暗になってしまいました。

宿泊したホテルはHotel Sancho Abarca & Petit SPAです。
スペインのホテルはランクによって星がついていますが、こちらは四つ星。
(今回の旅では、こことトレドのパラドールのみホテルに宿泊し、他は全てオスタル(小規模ホテル)を利用しました)
旧市街の真ん中にあり、大聖堂にも近いです。
一時間ごとに大聖堂の鐘の音が聞こえてくるのが素敵でした。
建物が古く、外の音も結構聞こえますが、部屋は細い通りに面しているのでそれほど気になりませんでした。

宿泊した部屋

ダブルルームで狭かったですがベッドは広く、水回りも清潔で快適でした。
この日はホテルについてすぐにシャワーを浴びて就寝しました。


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