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「スペクタクルを楽しみながら、居心地のいい場所をつくる」GOOD NEWSが求める仲間の人物像
あらゆる背景を持った人たちが、食を通じてつながる場所をつくる。
株式会社GOOD NEWSは、そんな理想を意味する「大きな食卓」という言葉を旗印に掲げながら、食にまつわる課題を解決するビジネスの在り方を模索してきました。
前回の記事で、北海道・北広島エリアにおける新しいプロジェクトを発表したGOOD NEWS。北広島という地域の食の課題に向き合いながら、地元の方々に愛される場所をつくっていくべく、一緒に働いてくれる仲間を探しています。
今回の記事では、そんな「一緒に働く仲間」を探すため、GOOD NEWS代表の宮本吾一と、会社の取り組みを支えるチームの面々で、GOOD NEWSという組織で働くことがマッチする採用候補者像について語り合いました。
理想となる採用候補者像
①「異なることに面白さを見出し、非日常のスペクタクルを楽しめる人」
②「経済合理性を超えた、“居心地のいい空気”をつくるために動ける人」
③「目指す世界を実現するために、タフにそろばんを動かせる人」
GOOD NEWSの現在は、「複雑なものに、答えを出し続けるフェーズ」
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GOOD NEWSの歩みは、栃木県・黒磯にある1軒の宿「Chus」からはじまりました。代表の宮本吾一さん(以下、吾一さん)は今、組織としてのフェーズが変わりつつあるといいます。
「前は一緒に働いているみんなで同じ街に住んで、どうすればもっと良い宿になるかを考えていた。いまは事業が大きくなって、細分化された業務に対して大勢の人に関わってもらって。すごく複雑性が増しているんです」
那須の拠点『GOOD NEWS NEIGHBERS』が立ち上がり、『バターのいとこ』のショップを全国に展開。2025年からは北海道・北広島の拠点がオープンし、農業・福祉・観光を複合したサステナブルな施設として開かれていきます。
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いま、GOOD NEWSと、関わってくれる土地や生産者の未来のために、決めるべきことは山のようにあります。
「あらゆる書類に目を通して、現場を見て、数字を見て、決断してハンコを押していく。そういう“社長”の仕事を自分がやる時期が来ているんだけど、人も要素も絡まり合っていて、1つ1つの決断に対して竹を割ったような答えを出すことは難しいんだよね。でも、いまのメンバーはその決断をするまでのお膳立てをしっかりやってくれている」と、吾一さんは語ります。
今回GOOD NEWSが募集するのは、全体の企画・商品開発を担うポジション。そして、北海道・北広島プロジェクトのマネージメントを担うポジション。いずれも、吾一さんに伴走しながら、GOOD NEWSが目指す世界を実現するための、具体的な段取りをつけていく役割です。
現在、そのポジションで働いているのが、『バターのいとこ』店舗の企画・店舗開発を担う諏訪晃代さん(GOOD NEWS)。「諏訪さんには遂行能力がある」と話す吾一さんに対して、諏訪さんは「吾一さんはビジョンを持っているが、実現の仕方はこちらに任せてもくれる」と話します。
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「これまでの仕事では、リーダーがAかBかの方向性を決めてくれて、Aを実現するために動くということが多かった。でも、吾一さんは『諏訪さんは、どう思う?』と意見を求めてくれる。そして、事業の設計図のようなものを持っているけど、それを形にする方法や道のりはこちらに委ねてもくれるんです。難しいけれど、意見が反映される環境でもあると思います」
吾一さんは、メンバーに意思決定を委ねる理由について、「実際に動くのは本人だから」だと話す。「僕だけが成長しても仕方がないと思うんだよ。結局動くのは自分だから、決断まで自分でできたほうがいい。一人一人が『自分を成長させたい』と思う力が重なれば、それはすごい力になるはずだから」
ビジネスにも人生にも活きる、「異なることを楽しむ力」
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こうして吾一さんの話を聞いていると、GOOD NEWSという組織で働くためには、メンバー同士の高度な共通理解が求められるように感じるかもしれません。しかし、吾一さんは「違うということは、決してネガティブなことではない」と語ります。
「そもそも、人って違うからね。同じ音楽が好き、って人だって深掘りすれば好きな理由は違うみたいに。共通項を探せばいくらでもあるし、違いを探してもいくらでもある」
人と人は違うことを前提に、相手と関わり合う方法を探すという吾一さん。
「同じとか違うとかって、結局はそのときの自分が世界の半径何kmを見ているかってことだと思うんだよ。その視点を行き来することを僕は『エレベーションする』って呼んでいるんだけど、半径10kmの広さで物事を考えているときと、何mmの世界にフォーカスして考えているときでは、世界の見え方が違う。僕はそれをコントロールできるようになっていきたい」
世の中を捉える視点の高さを行き来すれば、考え方の違う人同士が関わり合うこともできると吾一さんは語る。
「自分のことを深く理解してくれていて、言わなくてもわかってくれるような人と話す面白さと、全然わからないって人と話す面白さはそれぞれ違う。だから、一緒に働く人を探す上で、どっちの人がいいとかは無いんだと思う」
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人と人の違いって、砂粒の大きさを比べるようなもんだよ、と話す吾一さん。ただ、メンバーとして支える諏訪さんは当初、それとは違う考えを持っていたという。
「私にとっては、その違いが国の違いくらいに感じられて。ただ、吾一さんが『違うのって面白い』ということを節々で言ってくれた。だから一緒に働いていて、違いを受け入れられたような感覚はあります」
今後、組織に人が増えていくなかで、居住地や考え方の異なる人と働くこともあるはず。しかし、GOOD NEWSではお互いの背景を知ろうとする機会が数多くあるといいます。
大きなイベントを開催するために話し合ったり、業務として社員たちで那須の森へ集まり、森と土の手入れをしたり。ともに過ごす時間が、お互いの「違い」を楽しむための準備にもなっていくようです。
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「みんな、普段と違うものを見たいと思っているんだよね。だから遊園地やジェットコースターにお金を払って非日常なものを味わう。
誰もが自分が決めた“いつもの自分の世界線”を飛び越えてみたいと思っているはずなんだよ。それには大きなエネルギーが必要になるけど、スペクタクル(壮大な光景)を見るかのような喜びがある。人生におけるスペクタクルを楽しめる人だと、一緒に働きやすいんじゃないかな」
理想となる採用候補者像①
「異なることに面白さを見出し、非日常のスペクタクルを楽しめる人」
経済合理性だけじゃない、「居心地のいい空気」と向き合うこと
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宿としての「Chus」がはじまって今年で9年、商業施設「GOOD NEWS NEIGHBERS」がオープンして今年で2年になります。
その道のりをともに歩んできたメンバーから、「GOOD NEWSで働くのに適した人とは、どういう人なのか」のヒントを探れるのではないか。吾一さんに聞くと、Chusの店長をつとめるスタッフ・しょうたろうさんの話をしてくれました。
「しょうたろうは元々、東京にある新島って離島の宿で働いてたんだよ。僕もすごく好きな宿で、よく行ってた。あるとき、雨が降ってフェリーも動かないし、島内の観光もできない日があってさ」
ゲストハウスに宿泊していた人たちも、雨の日ばかりは大人しく過ごすしかない。併設されたカフェでゆっくり本を読んでいるお客さんたちに、しょうたろうさんは注文されていないコーヒーを淹れて差し出したという。
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「本当はダメなんだよ?飲食店でもあるわけだから(笑)。でも、飲食店である前に宿として宿泊客の方々を幸せにするにはどうしたらいいかを考えて、そう動いたんだと思う。経済合理性を凌駕した“居心地の良さ”をつくった瞬間だった。それを一人一人が考えてやれるチームになれたら、素敵だよね」
そのゲストハウスは長い間、多くの人に愛され、フェリーで数時間の時間をかけて人が訪れてきた。「コーヒーを出してくれるからじゃない。その場所にしかない空気があるからなんだよね」
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一人の人として、同じ場所にいる人を幸せにするためにどう動くかを考える。同時に、その店らしい営みが何なのか、を考えた結果生まれる行動でもあるはず。
「Chusでも、僕が気付けないこと、手が回らないことに実直に向き合ってやってくれてる。スタッフとしてよりも、店としてよりも、もっと大きな、『チャウスさん』っていう人をイメージして、どう動くべきかを考えてくれる。いつも『チャウスさんならどうするか』と考えてくれていると思う」
理想となる採用候補者像②
「経済合理性を超えた、“居心地のいい空気”をつくるために動ける人」
「何のために事業をやるのか?」常にロマンとそろばんを見る
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吾一さんは常に、「なんのために事業をやるのか?」と周囲に問いかけ、話している。
「みんなと話すときは“ロマンとそろばん”という言葉をよく使ってる。そもそも事業をやっている理由って、ロマンを守るためだと思うんだよ」。
自分達がそうありたいと願う未来をつくることと、つくり続けるために経済性のあるビジネスを動かすこと。ロマン(未来)とそろばん(経済性)の両輪を同時に実現するために、日々思考を重ねている。
そう話す吾一さんについて、周囲から支える人々は、事業と数字へのシビアな視点を評価する。「吾一さんってビジョンを語るリーダーに見えるじゃないですか。でも同時に本当に数字に強いんです」と諏訪さん。
GOOD NEWSの北海道・北広島拠点立ち上げに深く関わるフュージョン株式会社の永田さんは「毎月の事業報告会においても、『どんなロジックでこの数字になっているのか?』をしっかりと詰めて議論ができる人です。事業の理想を語ることと数字を見ることのバランス感が素晴らしいと思います」と話す。
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「北広島の事業は、宿事業、風呂、飲食、物販の4つに大きく分かれていて。それぞれの事業に対して超超繁忙期、超繁忙期、繁忙期、通常期、閑散期と分けて売上と利益を計算していて……」と思い描く事業について語ってくれる吾一さん。自ら事業計画とP/L(損益計算書)を見直し続ける。
「個別の意思決定はメンバーに任せる。それでも判断材料となる事業の設計図は必要で。それをつくっていくとき、数字に想いを載せていかないといけないと思うんだよ。僕たちはサウナをやるわけじゃなくて、中心はあくまで地域の食の課題を解決する商品を生み出して、物販で販売していくことだから」。
北海道・北広島の施設を構える場所は、地元で長年続いてきた温泉施設の跡地。事業承継する形で温泉とサウナも動かし続けている。だからこそ、地元の方々にも気を配る。「地元の人にとっては日常の場所。何度も来てくれるから回数券を用意して、以前とほぼ変わらない値段で利用してもらえるようにしたい」。
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数字によって、GOOD NEWSが考える美しい世界をつくらなければならない。「一緒に働く人には、このロマンとそろばんを理解していてほしい」。
ロマンとそろばんの両輪を動かし続けるためには、時にスピード感も必要となる。2023年7月〜2024年6月の1年間でGOOD NEWSが立ち上げた店舗は、合計7店舗。羽田空港や新千歳空港、東京駅など、国内でもトップレベルの立地への出店計画が並行して動き続けてきました。
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諏訪さん「事業の成長スピードはとても早いと思います。GOOD NEWSとして見ている世界が大きい分、どれくらいのスピードでそこに辿り着きたいのかも重要になってくる」。
大切にしたいマインドも、お客さんに感じてほしい世界観もあります。ただ大切にしていることは変わらず、「相手を幸せにすることで、自分達が幸せになる」という循環です。実現するためには、タフにアクションを起こし続けないといけない。
理想となる採用候補者像③
「目指す世界を実現するために、タフにそろばんを動かせる人」
経済合理性を乗りこなしながら、GOOD NEWSらしさにも向き合っていける仲間と出会いたい。求める人物像を探るなかで、吾一さんは「最後は人間性だと思う」と話します。
「嘘をつかないとか、ありがとうと言えるとか、当たり前のことを当たり前にやれるのが結局大事だと思うんだよ。自分が見せたくない脆さとか弱さがあってもいいけど、組織としてはそれを改良できる風土の組織でいたい。それが、会社で事業をしていく面白さだと思うから」
GOOD NEWSが目指している世界観に共感し、ともにつくっていける人たちとの出会いを、会社のメンバーは待ち侘びています。
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RECRUIT
GOOD NEWS採用情報
Wantedlyで採用を募集しています。東京・那須などの採用情報を加えていく予定です。ぜひご覧ください。
GOOD NEWS Meetup【採用イベント】
2024年11月4日(月)11時より那須で採用イベントを開催します。
応募は11月1日(金)12時までです。ぜひご覧ください。
GOOD NEWS HOKKAIDOのお知らせ
今後もGOOD NEWSの北海道・北広島プロジェクトの進捗や情報にご関心のある方は、Facebookのコミュニティグループにぜひご参加ください。
GOOD NEWS HOKKAIDO Facebook コミュニティ
https://www.facebook.com/groups/693220166263753
前回の記事はこちらです。
これらの記事は、これまでのGOOD NEWSの歩みを深く知っているライターさんに取材を依頼し、現在のGOOD NEWSが考えていることをインタビュー形式(ルポルタージュ)でまとめた文章です。