那須の大きな食卓 「Chus(チャウス)」
この記事のヘッダー画像に使用している写真。
これは、那須で苺を育てている農家さんの手です。
土に触れ、作物と向き合ってきたこの二つの手から美味しい作物ができているんだということをいつも感じていなきゃいけない。そう思って、僕たちのお店「Chus(チャウス)」の公式サイトにもこの写真をトップに使っています。
そんなChusがオープンしたのは2014年のこと。
きっかけとなったのは、前回の投稿でもお話した「那須朝市」でした。
Chusは、朝市の「那須の大きな食卓」というコンセプトを引き継ぎ、生産者の方、小さいお子さんがいる方、外国から来た方...... いろんな背景を持つ人たちが一つのテーブル囲んで交流できる場所を目指してお店づくりをしています。
「Chus」という店名の由来は、那須五山のひとつ“茶臼岳”。
日常的に那須の山々を眺めながら暮らす人たちが集い、みんなで町を面白くするアイディアを持ち寄って共有できる。そんな場所になって欲しいと願い名付けました。
Chusには、地元食材を使った食事を提供する「TABLE(テーブル)」、新鮮な野菜が並ぶ直売所「MARCHE(マルシェ)」、旅の拠点となる「YADO (ゲストハウス)」の3つの機能があります。
MARCHEに並ぶのは、毎朝地域の生産者が届けてくれる新鮮な野菜や、酪農家の方が育てた牛の乳製品。
その他にも、実際にスタッフが使ったり作り手のお話を聞いて「いいな」と思ったものを仕入れた、全国の“うんまいもの”が集結しています。生産者が安定的に卸せる場所を担保すること、そして人と人、人とモノがつながるきっかけになる場所を作ることが、MARCHEの大きな役割でもあるのです。
YADOは、黒磯を旅する人の拠点。
ドミトリーと個室の部屋があり、水回りは共用。3階には大人数でくつろげるような、広々としたラウンジがあります。
人と人が共有し、交流できるような仕掛けを作ることで、はじめて会う人同士でも旅の思い出を分かち合えるような空間が生まれました。
夏にはビアガーデン、休日にはウェディングパーティーやライブを行うことも。
Chusのさまざまなイベントを通して出会った料理人やミュージシャンとのつながりをきっかけに、新たな企画やメニューが生まれることもしばしばあります。
Chusを複合的な施設にしたのは、「自分が暮らす場所をよくしたい」というシンプルな思いからでした。そのためにはどうしたらいいんだろうと思った時に、Chusがある黒磯の町にマルシェやレストラン、宿泊できる場所があったら良いんじゃないかと思ったんです。そしてそれを、まずは自分の手で作ってみようと。
でも当然一人で実現することはできなくて、じゃあどうしたらいいのかなと悩んだ末に「あ、頼ればいいんだ!」と思って(笑)。那須朝市を一緒に運営してきたメンバーに手伝って欲しいと声をかけると、たくさんの人が「いいよ!」と助けてくれました。そうやって色んな人に頼っていくうちに、どんどんコミュニティの輪が生まれて、膨らんでいく。朝市もお店作りも、実はそこから大きな流れにつながっていった気がします。
イベントやお店を作ることだけがゴールではなくて、コミュニティを作ることが一番の価値だなと、僕は思っています。
多くの人にChusに参加してもらうことで、Chusや那須の街を“自分の居場所”だと思ってくれる人を増やしていきたい。そして、一人でも多くの人が、自分の居場所をよくしようと一歩を踏み出してくれたら嬉しいです。
いま僕たちが取り組んでいるのは、そんなChusで培ってきた様々なノウハウや精神を基盤にした「GOODNEWS」のまちづくり。(詳細は以下の投稿をご覧ください)。
お年寄りも、子供も、海外の方も、どんな人も笑顔になれる場所を作りたい。
Chusの発足当初から変わらない思いをベースに、来年のオープンに向けて少しずつ動き出しています。これからも少しずつ情報を公開していきますので、ときどき note を覗いてみてくださいね。
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