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ロシア語学習の道#6〜ネイティブと交流しよう〜

外国語学習をしていて、
「ネイティブと話してみたい」
「CDだけじゃなくて本物の声を聴いてみたい」
「日本語だと同じ訳がされている語があるけど違いは何だろう」
と思ったことがある方はそこそこいると思います。同時に、
現地で勉強するのが一番かもしれないけど
「現地で生活できる気がしない(言葉の壁)」
「お金がかかるから難しい(経済的困難)」
「世界情勢の影響で入国が難しい(政治的困難)」
などそれを阻む壁が多いので結局限られた環境で勉強せざるを得ない人もたくさんいるでしょう。しかし今日では幸運なことに、インターネットがよく普及し当たり前の時代になりました。現地に行かずともネイティブと交流することが出来ます。
そこで、今回は「ネイティブスピーカーとの交流」をするためのアプリケーションを2つ紹介します。どちらも無料で利用できます。


おすすめのアプリ

HiNative

HiNativeは、質問を投稿するとネイティブが答えてくれるという形式の言語交流アプリです。アカウント登録時に母国語と学びたい言語を設定します。
長所
・質問を投稿すると他の人が答えてくれる。
・他人の質問と回答も見ることが出来る。
短所
・誰も答えてくれないことがある。
その他
・英語がそこそこ使える方が良い。(話せなくても問題なし)
・個人的にやり取りするDMのような機能は無い。
・他人の質問に答えることもできる。

・質問の投稿
最も基本的な機能ですが、非常に便利です。日本語で投稿しても答えてくれる人はいますし、「〇〇と〇〇の違いは何ですか?」「~(文章)~は自然ですか?」のような定型文を用いた質問もできるので、全く話せなくても必要な質問ができます。回答してくれる人は回答したくてしてくれていますから、さらなる疑問があれば続けて聞くことも可能です。おすすめの本やウェブサービスについて尋ねてみるのも良いでしょう。文章の添削もお願いできます。
・他人の質問
自分と同じ疑問をもつ人がいることもよくありますし、気づかなかったけれど確かに疑問だ、ということを質問している人もいます。他の人の質問も活用すれば自分の知識の幅も広がります。
・回答が無いことも…
答えにくい質問をする人は答えてもらえない傾向があるように思います。また、時差の関係ですぐに回答者が現れないことも十分にあります。疑問点が明確な分かりやすい質問を心掛けるようにすれば基本的に問題なく利用できると思います。
・英語が使えるとよい
英語が必須というわけではありませんが、英語以外を学ぶためならばやはり使えた方が良いです。最近は翻訳機の精度も上がってきているので問題ないかもしれませんが、やはり翻訳機では伝えたいことを伝えるには限界があります。多少ぎこちなくても英語での質問の方が回答者が見つかりやすいかもしれません。
・DMは無い
完全に個人的にやりとりをする機能は無いので密なやりとりはできませんが、出会い目的の人や詐欺師に狙われるような心配はありません。
・他人の質問に回答可
日本語を学びたい外国人に対して回答することもできます。回答を繰り返すことで評価ポイントが溜まり、より評価の高い回答者は回答者にそれが分かるように表示されるので、ベストアンサーに選んでもらいやすくなります。他言語の学習目的に使う場合は必ずしも嬉しい機能ではありませんが、日本語学習者ならではの感じ方を知って考えてみるのも良いですし、日本語を使った質問にはその人の母国語の文法がにじみ出ていることもあり面白いです。

HelloTalk

HelloTalkは、質問を投稿すると回答が返ってくる点で先述のHiNativeと似ていますが、こちらはより密な交流に向いています。こちらもアカウント登録時に母国語と学びたい言語を設定し、他にも趣味や年齢などを登録できます。訳があって(後述)私は長期利用をしていないので情報が曖昧な部分がありますが、その点はご自身で確かめてください。
長所
・質問を投稿すると他の人が答えてくれる。
・個人的にチャットできる(友達になれる)。
短所
・出会い目的に注意。
・双方向の学習の形を取らざるを得ない可能性あり。
その他
・デザインが分かりづらい。
・設定する情報は最低限で。
・英語が出来ると良い。
・年齢が分かる。

・質問を投稿
HiNativeと同じく、質問を投稿して答える形式のアプリになっています。この点はほとんどHiNativeと同じなので省略します。
・DMあり
これはHiNativeと大きく違うところで、むしろこちらがメイン機能かもしれません。DMで質問や添削をし合うことができます。通話機能もあります。質問に答えてくれた人でいいなと思った人、母国語と学びたい言語が互いに対応している人など、誰にでも気軽にチャットをしにいけます。その中で良い人がいれば、気軽に尋ねられるパートナーとして勉強のサポートをしてもらうことも出来ます(相手との話し合いや交渉次第)。チャットだけのやりとりもよし、通話をしてみるのもよしです。
・出会い目的に注意
DMができるということは本来の目的以外での利用もあり得るということです。むやみに情報を公開しないようにするなど、ある程度自分で対策するほかありません。
・双方向学習をする必要
DMを利用しないならば関係ありませんが、DMで仲良くなった人も自分と同じように日本語を学びたいはずですので、言語交換をしなければなりません。自分の学習と同程度は相手にも教える必要があると考えておいた方が良いです。
・デザインが分かりづらい
無料でやりたいという人は課金機能のバッジが最初から付いていることを不安に思うかもしれません。課金すると色が変わるもので、灰色系の色ならば無課金であることを表します。実際のところ全く問題はありませんが、私にとってはUIが分かりづらく不安になったので共有します。
・最低限の設定で
母国語や学びたい言語の他に、趣味、年齢、性別、居住地域などを設定できます。互いの共通項があると会話も楽しいですし、年齢が近かったり同性であったりする方が親近感が湧きます。居住地域は、個人情報を隠しがちな日本人にとっては嫌かもしれませんが、例えばロシアは横長なので時差が東西で大きく異なります。同じロシア国内でも時差が大きいと活動時間帯のオーバーラップが減りますので、一方が夜更かししないと会話が続かないとか、通話ができないとか、円滑なコミュニケーションが出来ない可能性が高まります。この点で居住地域を知ることはとても重要なのですが、広く公開してしまうと危ない人に狙われてしまう可能性も無いとは言えませんから、ある程度交流を重ねて信用できる人にだけ、必要な時だけ、など自分でルールを考えて決めましょう。公開したくない、する必要のない情報は書かないのが一番でしょう。
・英語ができると良い
この点もHiNativeと同じですが、DMをするとバラバラの投稿や発言ではなくより会話に近い形でのやり取りになります。ただの質問よりも円滑なコミュニケーションが求められる可能性がありますし、言語交換をするとなれば相手に伝わるように説明することも時には求められますので、翻訳機に頼らず自分の言葉で説明できると良いと思います。チャットのみならば必須ではありませんが、通話をするならば必須です。
・歳が分かる
年齢を登録できると言いましたが、若い人なら今どきの言葉やスラングを多く知っている可能性がありますし、それなりの年齢ならば一昔前の話を市民の目線から知ることが出来るでしょう。自分と年齢が近い人ならば遠慮なく質問できたり、友達して関わりやすかったりするかもしれません。近づくために同年代を装っている可能性も考えられますが、そんな人ばかりではないはずです、怪しいと思ったら会話をして見定めましょう。

筆者なりの使い方

私は初めHiNativeのみを使用していました。ですが、分からないこともネットで調べたら分かることが多く、質問することがあまり無かったので、結果的に日本語についての疑問に答えるだけになってしまいました。これはこれで日本語について考えるのも個人的に面白いなと思っているのですが、これではネイティブと交流するために始めたのに意味がないと思い、HelloTalkにも手を出してみました。母国語に日本語、学びたい言語にロシア語を登録し、他には趣味と年齢と性別だけを登録して様子を見ていました。すると次の日にロシア人の大学生からDMがあり、英語で少しチャットをしました。途中で彼の方からDiscord、できればTelegramを使えないか聞かれ、もともとやっていたDiscordなら慣れているし良いだろうと了解して移行しました(この時点で他の人と仲良くなる必要がなくなったのでHelloTalkを削除しました)。Telegramが詐欺グループの連絡に使われていたというニュースを見たばかりの頃だったのもあり、正直最初は警備の手薄な方へと誘導されているのだと思いかなり警戒していたので、Telegramはやらないと断りました。その後は互いの持っているpdf教材を画面で共有しながら通話して教え合っていて、現在も定期的に続いています。こうして仲良くなったのが、これまでの記事に何度か登場しているネイティブの友人です。ネイティブ視点の話を聞くことが出来るので、日本語での説明ではよく分からなかった違いも知ることが出来てとても助かっています。改めて書いてみると本当に怖いことをしていたなと思いますが、現在は彼は本当に日本が好きなだけの大学生だということが確認できたので多少安心しています。
ちなみにTelegramに誘導された理由については、DiscordやYouTubeなどは昨今の有事の影響か通信をブロックされていてVPN無しでは使えない(もしくは非常に遅い)ので、日常的に利用しているTelegramでやり取りをするのが楽だからだと言っていました。

余談ですが、私が使用しているpdf教材はネットで無料公開されているもので、特定少数かつ非商用の利用なので公衆送信権などの著作権侵害はしていないと信じています。

まとめ

今回は、ネイティブと交流しようというテーマでHiNativeとHelloTalkの2つを紹介しました。ネイティブと交流したい、友人が欲しい、という方はこれらを使って探してみてください。個人的には、まずは登録する情報が少なくDMの無いHiNativeから始めるのが安心だと思います。
今回はこれで以上です。
最後まで読んでくださりありがとうございました。Спасибо большое!

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