富士山登山行ってきた感想、検討してる方へのアドバイス
2024年8月10日、富士山に登頂してきました。
自分の中ではしっかり情報を集めて準備して臨んだつもりでしたが、予想を大きく上回るほど苦労し、計画したとおりに行かなかったことから、これから行く方、または富士山登山ってどんな感じなの?というのを低山登山を難なく出来るくらいのレベルの人間の経験を書いておこうと思ったnoteになります。
◇登山スケジュール(だいたい)
6時過ぎ 富士山パーキング着(駐車料金1000円)
6時半 富士スバルラインシャトルバス(往復2500円、30分毎に出発)
7時過ぎ 富士五合目到着
8時前 五合目ゲート通過(登山開始)
9時半 六合目
10時半 七合目
12時半 八合目
13時半 八合五尺 御来光館(最後の山小屋)
15時 山頂到着
15時半 下山開始
18時半 五合目ゲート到着(下山終了)
18時半 バス乗車
19時過ぎ 富士山パーキング着
◇私自身の話
過去に肺気胸(自然気胸)と現在は洞性徐脈の症状があるため、富士山登山に興味はあったもののなかなか踏み切れずにいました。
といっても低山登山はたまにしていましたし、マラソン大会に出場したり、体力的には問題がない体です。
今回登山を決めた理由は友人が誘いに乗ってくれたことと、長期休暇があったため万が一肺に穴が開いても治療してから仕事に復帰できる算段があったからです、覚悟の登山でした(笑)
◇感想
先に感想を言っておくと、二度は登らないと思う、です(笑)
登山道は八合目付近岩場が多くありますが、普通の登山のレベルで難所と感じるところはありません。
ただ体が動かない。上に登れば登るほど、呼吸をしても体が動かず、頭痛とダルさのまま、ゆっくり進んでは止まり、を繰り返すだけ、苦しいけど前に進むしかない、の状態です。
途中下山しようにもタイミングが難しい事、あとどれくらい登れば着くという概算が難しい事(進みは酸素次第なので…)、がんばって山頂を目指しましたが体への負荷は相当高かったように感じます。
それとよく言われているのが景色。
岩肌と空と雲しかないです、雲が高速で動いて視界を遮ったりするのは非日常的ですが、見るべきものはほぼありません。 登りはまだ頂上を見ながら(まったく距離が縮まらない)進めますが、下りのつづら折りは本当にただ砂利と土の道を足に負担かけながらひたすら下るだけで本当に苦しいだけで楽しみが何もありませんでした…(個人の感想です)
しかし、帰りの途中、夕食を食べて元気になると、登った苦しさはかなりまぎれ本当に登ったのかと思うほど記憶が飛んで楽しくドライブして帰れたので、思い出作りとしてはありかもしれません。
以下、参考程度に登山に関する情報を書きます。
◇吉田ルート
2024年から富士山に登る時には2000円の通行料金がかかるようになりました。
これは富士山登山の4つのルートの内の一つ、山梨県側の吉田ルートだけの話で他の3つのルートではこの通行料金はかかりません。
通行料金とは別に1000円の富士山保全の為の協力金は全てのルートで受付しています。
吉田ルートでの通行料金は一日の登山人数の上限が4000人で、うち当日受付が1000人の上限があります。
登山日程が決まっているなら事前にネット予約したほうが良いですが、天候等の理由では払い戻しされないのであまり早く予約していざ当日行けなくなると損しますので少し近くなってからの予約が賢いやり方のようです。ちなみに現状では一日の上限人数はほぼ埋まる事はないようです(平日なら前日予約で十分)。
以下のサイトから予約できます https://e.japanticket.com/shops/5168
◇富士山パーキング
7月5日~9月10日の期間は富士山五合目に通じる道、富士スバルラインの区間がマイカー規制になるので一部を除いて車まで行けません。
そのため、麓にある富士山パーキングに車を停めて、そこから登山口であるシャトルバスで富士スバルライン五合目まで行くことになります。
富士山パーキングのキャパは1400台で早朝に着けばまず停められます、埋まる事があるのかどうかは不明です。料金は1000円。
シャトルバスは往復2500円かかり(子供約半額)、片道約45分かかります。
ここで注意すべきなのは、富士山パーキングはマイカー規制中は24時間営業なのですが、シャトルバスの運行は24時間ではありません。下山時、富士スバルライン五合目発の最終時刻が18時半なので、これを逃すとタクシーを呼ばないと駐車場まで帰ってこれません。そんなことあるのかと思いましたが本当にそうなんです、きっと皆泊り前提なのかもしれません(私は最終便でした、この点は失念していて危なかった…)。
◇富士スバルライン五合目
五合目には受付やショップやポスト(富士山の消印が押されます)、あと最後の無料トイレがあります。
他にテーブルやイスもあるのでここで高山病を防止するために少し休憩をとると共に朝食を食べるといいと思います。
結果から言ってしまうと、高山病防止として1時間程度休んだ所でかなり気休めというか、私は結局高山病になってましたし、少し慣らしておいたほうがいい程度のものです。それと登山終盤体力がきつかった要因の一つにエネルギー不足がありました。私の場合7時に五合目につき、五合目に戻ってきたのは18半過ぎ、約半日、しっかりした食事をとらずに体力を消耗していた事も高山病を誘発した要因の一つだと考えています。
◇高山病
結局はこれです。一番気を付けていましたが気合でどうにもならずなりました。
症状としては頭痛と頭がぼんやりし、止まっている分には平気なのですが体が重く動かすと疲れて動けなくなります。
このせいでゆっくり進んでは止まり、を繰り返しながら順調に進むことができませんでした。
七合目付近の山小屋で血中酸素濃度を測ってくれる人がいて、たまたま測ってもらったんですが、目安としては93程度を維持してないと登る事は推奨しません、と優しい言い方をしてくれました。
なお友人が85で、おいおい、ってなった後に私が測ってもらうと78だったので長めに休憩した後出発しましたが、私がここで思ったのは、やばいじゃん、ということと、この測ってもらった機器、パルスオキシメーターを持参すれば状態を見れるじゃないか、ということです。
パルスオキシメーターは人差し指に挟んで血中酸素濃度を測る機器で脈拍も測れるものです。私も持っていましたが高山病対策として使えるとは思っていなかったので持ってくれば良かったです。
◇持ち物の話
帽子や日焼け止め 日射や紫外線が強いので必ず持っていくべきです。
サングラス 眩しい時につけた方がいいです、でもずっとつけてると疲れたので人によるかも。
手袋 あったほうがいいです。岩を掴んだりもします。基本肌が露出しない恰好が推奨です。
雨具 急に降ってきます、帰りに降られて役に立ちました。
登山靴 スニーカーでも登れると思いますが、底が凸凹していたほうが岩を掴みやすく登るのが楽です。
水 飲料は1.5持っていきましたがもう少し持っていけば良かったと感じました。持っていく分だけ重いので心配なら途中の山小屋でも買えます(メチャ高いです)
食料 約半日くらい体を動かし続ける事を考えれば多く持っていったほうがいいです、辛い時何か食べると元気が出ます。途中の山小屋で買えますがもちろんメチャ高いです。
ストック 杖みたいなやつです。私は持っていきませんでしたが、あったらかなり楽だったかもしれません。
上着 風は冷たいですが日中に関しては体が熱くなるので上着は来ませんでした、ただ急に天候変ったりもするのである程度着脱できる衣服の用意があったほうが安全です。
パルスオキシメーター 高山病のチェックができるようです。自分の状態を知るためにもあっていいと思いました。
小銭 トイレが有料です。しかし汗をかいた為が以外と寄りませんでした、下山に一度だけ。
ゴミ袋 ゴミ捨てられません。
◇終わりに
登山客の半数は外国人だったかもしれません。彼らは軽装だったりサンダルだったりしましたが、空気が薄い所は慣れているのか足取りが力強い方が多かった。
山頂を目指すなら基本は泊りで空気の薄い環境に体を慣らして、というのが基本なのかと思いました、自分の体験からいうと半日程度では体は順応しませんでした。
そして、それを踏まえると夕方からご来光を目指す俗に弾丸登山といわれるやつは絶対やらないほうがいいです。
高山病で上手く動けず意識が朦朧とする状態で、暗く足場のよく見えない道を照らしながら歩き、寒風に晒されながらの登山は具合も悪くなるし怪我のリスクも相当高いはずです。
もしこれから登山を検討してる方がいらっしゃったら参考になればと思います、読んでいただいてありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?