個人事業主が低単価案件から脱却するために必要なこと:挑戦を成長に変える仕事術
個人事業主としてスタートした頃、誰もが一度は感じる違和感。
個人での企業、副業は「実績もない」「代理店とのつながりもない」。
本当の裸一貫からのスタートです。
私も例外ではなく、その頃、ビジネスチャンスを求めてとあるグループセミナーに参加しました。
そのセミナーは、事業者同士がつながり、仕事を紹介し合う場でした。
例えば、歯科医院の経営者がWEBサイトを作りたければ、WEB制作者が紹介され、名刺デザインを依頼したい事業者にはデザイナーが紹介される。こうして仕事が回っていく仕組みです。
しかし、当時の私が直面したのは「低単価案件ばかり」という現実でした。
当時、WEBサイトの制作は1件50万~60万円が相場でしたが、「予算がないから10万円でできないか?」という依頼が次々と来たのです。その原因は明白でした。低単価で仕事をしている人からの紹介は、その先もまた低単価の仕事につながるからです。
低単価案件をどう捉えるか
もちろん、スタートしたばかりの頃は「実績がない」ため、買い叩かれることは避けられません。ただし、価格が安くとも「実績として掲示させてもらう」ことを条件にすれば、その後の成長の糧になります。
しかし、クラウドソーシングサービス(例えば、クラウドワークスやココナラなど)や事業者同士のコミュニティで仕事を受け続けると、低価格案件でリソースが塗りつぶされていく危険性があります。低価格案件ばかりを受けていると、時間も労力も奪われ、スキルや事業の成長が停滞してしまいます。
ある程度の実績を積んだら、自身のサイトやSNSを活用して、外部から高単価の案件を受注することを目指すべきです。自らの強みや実績を発信することで、適正価格での依頼が舞い込むようになります。
低単価で受けて良い仕事とは?
ポイントは「挑戦」です。低価格でも受けて良い仕事は、次の条件に当てはまるものだけです。
まだ経験したことがない案件
少しレベルが高い案件
全く別の業界の案件
これらの案件は「自分の成長の機会」になります。経験を積み、コツを掴んだら、その分野で正規の価格を提示し、堂々と高単価で受注できるようになるのです。
例えば、新しいスキルを身につけるために一時的に低単価で案件を受けることはあります。しかし、自分の強みを確立した後、そのスキルを安売りするのは厳禁です。自信を持って提供できる仕事は正規の金額をもらうべきです。
挑戦が高単価を引き寄せる好循環
低単価案件を成長のステップと捉え、次のように段階を踏むことで高単価の案件が舞い込むようになります。
低単価のチャレンジ案件を経験し、スキルと実績を磨く。
自信を持てるレベルに達したら、正規の価格で仕事を受ける。
実績を積むと、さらにレベルの高い案件が舞い込む。
高難度の案件に対応できる人が限られてくるため、自然と高単価での依頼になる。
この好循環が生まれると、もはや単価交渉で苦しむことはありません。提案する金額に対し、「なぜその価格なのか?」と問われることも減り、プロとしての立場が確立されるのです。
絶対に安売りしてはいけない仕事
自分で「確実にできる仕事」「自信を持って提供できる仕事」は絶対に安売りしないでください。
一度安売りをしてしまうと、その後、単価を上げるのは非常に難しくなります。
低価格で受ける案件は、あくまで「自分の成長のため」「挑戦のため」であり、その目的が達成されたら、次のステージに進むべきです。
まとめ
個人事業主が低単価案件から抜け出し、安定して高単価で仕事を受注するためには、次のポイントが大切です。
低単価でも受けていいのは「挑戦」のための案件だけ
クラウドソーシングやコミュニティ依存から脱却し、自身のサイトやSNSを活用する
成長したら、必ず正規の金額で受注する
スキルを磨き、挑戦を繰り返すことで高単価案件が舞い込む好循環を作る
自分の価値をしっかりと見極め、適正な価格で仕事を受けることが、個人事業主としての成功につながります。
最初は低単価でも構いません。しかし、その経験を成長の糧にし、早い段階で「脱・低単価案件」を目指しましょう。あなたの成長と実績が、次のステージへの扉を開く鍵となるのです。