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日本人に生まれて、まあよかった ~「失われた二十年」はウソか

よく日本の「失われた二〇年」についての記事が出ます。ガラパゴス化云々ですね。しかし、それはウソではないかという話が出てきました。
2013年8月に、日経新聞が、Forbesに載った「The Story Of Japan's 'Lost Decades' Was Just One Big Hoax」という記事を翻訳した「語られ始めた「日本の失われた20年はウソ」という真実」という記事を掲載しネットで話題になっています。


彼の主張は、たとえば、1991年から2012年にかけて米国の労働人口が23%増加したのに対し、日本ではわずか0.6%しか増加しなかった。つまり労働者一人あたりで見ると、日本の生産量はかなり伸びたことになる。日本の成長率は、現在経済的に成功している国の代表例とされるドイツより相当速いとかです。

まあ、これには賛否両論あるでしょうね。


しかし、ソフトの面というか文化的な面では、なんとなく「日本、いいな」と実感するんですよね。食事や服などの物価は安い割に質はいいし、礼儀正しいし、インフラもしっかりしているし、日本は、頑張っているのじゃなかろうかと思い始めました。


もちろん20世紀の高度成長時代のように、毎年大幅なベースアップなどはないですが、だからと言って、皆、貧困に喘いでいるわけでもなく、失業者が増えたり、犯罪が増えているわけでもありません。震災後も頑張っています。


どうも我々の頭の中に20世紀の高度成長時代の成功パターンが唯一の経済的成功で、名目的ないろんな経済指標がその尺度としてもちいられているからのようです。そして、その数字が上がらないと「日本はダメだ」となる。


今、日本は「モテ期」に入っていると思います。「かわいい」なんて言葉も普及し出しています。ブームは、私が考えるに、江戸時代の鎖国をしていた太平の世に、文化が醸成されたように、失われた20年とかいいながら、日本はガラパゴス化して、独特の「おもてなし」「素晴らしいインフラ」「アニメ」「かわいい」文化を醸成したのではないかと思います。よって、日本に来た外国人は、驚くのかもしれません。知り合いの外国人が末端の労働者まで礼儀正しいことに驚いています。
 

「東京オリンピック誘致プレゼン」の時に、東京と日本のよさをアピールしましたが、本当に誇れる事がいろいろあるなと思いました。また、滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」のプレゼンも決して誇張していると思いません。


「日本人に生まれて、まあよかった」というのは、夏目漱石が言った言葉だそうです。比較文化史家で東京大学の平川名誉教授がその夏目漱石の言葉をタイトルにした本を書かれ日本論を展開されています。自虐史観から脱却して戦後の日本をちゃんと見つめてみようという趣旨です(2014年5月発行)。


次は、麻生さんが2007年に書いた「とてつもない日本」です。本の紹介の文章です。

「格差社会、少子化、教育崩壊…。メディアでは暗い話ばかりが喧伝されるが、日本は本当にそんなに「駄目な国」なのだろうか。戦後、一度も戦争をせず、努力の末、経済的繁栄を実現した。トヨタ、ソニー、カラオケ、マンガは言うまでもないが、日本人が考えている以上に日本は評価され、期待もされている。悲観していても何も始まらない。「日本の底力」をもう一度見つめ直し、未来を考えるための一冊。」

そして、安倍さんの「新しい国へ」です。これは第一次安倍内閣の時に書いた「美しい国へ」の完全版です。強い日本を取り戻すための政策が書かれています。

こういう順序で読むと物事がクリアになります。会社や個人にも当てはまる考え方ではないでしょうか。

企業でも「自社の状況を正確に把握」し、「自社の強味(コアコンピタンス)を再認識」し、「自信を持って施策」を推し進めることが重要だと思います。

また、我々個人も「自己認識をクリア」にし、「自分の強味(コンピテンシー)を再認識」して、「自信を持ってチャレンジ」するべきなのでしょう。

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