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安倍元首相銃撃~「美しい国」建設に向けた軌跡をたどる

日経新聞 2022年7月8日 号外

信じられないことが起こりました。参議院選挙の奈良市の街頭演説中に、41歳の男に銃で2発撃たれ死亡しました。

犯行の理由は今のところ、母親を破産させた統一教会への恨みで、「政治信条への恨みではない」と言っており、ことさら残念で、激しい怒りを感じます。

日本では、こういう事件は起こらないと思っていたのですが、「気に入らない人を殺す」という短絡的な事をする人が現れたということになります。

諸外国に比べて貧富の差の少ない日本でもこの「失われた30年」の間に、少なからず貧富の差は拡大し、自殺者数も増えた。そしてそのごく一部であるが、「どうせ死ぬなら他の人も巻き添えにしよう」と考える人が現れ、米国のように無差別殺人事件なども起こるようになった。そしてネットの普及により、ヘイト的な発言が流布するようになり、特に政治家には悪意にみちた発言が使われる。そうすると、そういう非難をあびた人たちは、額面通り受け取ると罰を与えてもいいことになり、巻き添えにする標的になる。

という論評をする人もいて、私も同感です。

また、凶器は手製の銃だそうです。今は3Dプリンターなどの技術やいろんな情報も容易に入手できるようになったので、銃規制が厳しい日本でも米国のように銃による犯行が起こる可能性が高まってきたとも言えます。

安倍元首相は、日本の未来になくてはならない政治家だと思います。本当に残念無念です。

安倍元首相に関する私の過去のブログ記事です。

【真珠湾訪問】2016年12月29日

75年前に日本軍の真珠湾攻撃で日米開戦が勃発しました。その後、米国の長崎、広島の原爆投下で戦争が終了しました。

今年の5月にオバマ大統領が広島を米国大統領として初めて訪問し、昨日、安倍首相が日本の首相として初めて真珠湾を訪問しました。

戦争の事は忘れてはいけませんが、憎しみを持ち続ける事は未来には役に立ちません。他の国ともこういうふうにお互いを理解しようと努力したいですね。

【働き方改革実現会議】2016年11月6日

これ以来、「働き方改革」って言葉が定着しました。

【戦後70年談話】2015年8月14日

今日、安倍総理が「戦後70年談話」を発表しました。最近は、集団的自衛権など、政治的転換期にあるような気がします。特に、集団的自衛権などは、高校生などもデモに参加したり、国民の関心も広まっています。

こういう状況を観察すると、いくつか疑問がわいてきます。

1)政治的な話の場合、国益を重視した話になると「右翼」という人が多くいるし、マスコミは特にそういう感じがします。こういう話で、マスコミが「その通り」と言うのは産経以外あまり聞いたことはありません。選挙で選ばれた与党が出す法案を、マスコミがこぞって反対の立場の意見を多く載せるのは、民主主義に反して偏っているのではないでしょうか。また、政治に関して、政府のやり方を容認するには浅はかで、辛辣に批判する方が、思慮深いというような風潮もあるような気がします。

2)隣国には悪い事をしたから、謝罪を続けるべきである。アメリカ依存は良くない。戦争を放棄したからこの70年間、戦死者が一人もいない。という事をよく言われるのですが、経済大国の日本は、世界の平和のために、(日本人の)犠牲を払っても尽くすべきだとは決して言わないですよね。イスラム国などの問題にたいする日本の使命などは誰も論議しません。アメリカ人の若い軍人が、イラクなどで戦死しているのを「いい」とか「悪い」とか言わないのは、私には「狡い」としか見えないのですが。

結局、戦争に負けた後、「もう戦争はやらない」という憲法をアメリカから押し付けられ、それを受け入れた後、「これはいい」ということになり、国防を米国に預け、経済へ注力しました。所謂「安全ただのり論」です。経済的に大国になった後は、イラクのクエート侵攻の時も、平和憲法なので、「人は送れないが、金は送る」ということで、世界から非難を浴びましたが、日本人は、自衛隊を軍事活動のために派遣しなくてよかったと思いました。全ての分野で世界のトップ水準でありながら、こと世界紛争の時には、戦後間もない小国のふりをしたり、唯一の被爆国の事を言ったり、多額のお金を出したりして、自国民だけは犠牲を出させたくないという態度を取り続けるのは、いかがなものかなと思います。

また、安倍政権は、右翼で、戦前と同じ過ちを犯し、戦争を始めるかもしれないので、皆で集団的自衛権とかに反対します。そして、日本が軍隊とか持つと他国と戦争とか始めて、昔のように世界に大迷惑をかけるから、今の世界紛争に日本が前に入っていくことはしません。せいぜい後方支援にとどめます。世界各国もイスラム国のような他国に軍事介入しなければ世界は平和になるよと言う理論は世界で通用するのでしょうか。

2004年、日本のタンカーが中東で、テロ攻撃を受けました。日本のタンカーは無事でしたが、多国籍軍の軍艦のアメリカの海軍兵士二人と、沿岸警備隊の一人が戦死したといいます。日本は法的な制約から、ペルシャ湾の「戦闘海域」に海上自衛隊の艦船を出せません。

日本は、70年間、一人も戦死者を出さず、一人も他国の人を殺さなかったと声高々に言いますが、このアメリカ海軍兵士の家族には、何て言うのでしょうか。

「グローバル人材」になれとよく言いますが、こういう事では日本人はなれないですよね。

【『希望の同盟へ』米国連邦議会上下両院合同会議 安倍総理演説】2015年4月29日

安倍首相の演説はしっかり構成された内容に、しっかりとした練習の賜物だったと思います。ようやく、Global Standardでスピーチができる首相が現れたと思います。

以前、シンガポールのAPECのカンファレンスで鳩山元首相のスピーチを聞く機会に恵まれたのですが、なんと日本語スピーチでAPECなのに話している内容は国内問題ばかり、あきらかに、日本のメディアに向けたスピーチでした。質疑応答の時は、「そんな国内問題はどうでもいいので、日本がアジアにどんなリーダーシップがとるんだ」とか質問され、私は、凄く恥ずかしい経験をしました。

それに比べると、安倍首相のスピーチは実に立派でした。

【日本の決意】2014年4月30日

日本の首相は、海外などで演説する機会が多く、政府として当然、首相の演説を用意周到に準備しているものと信じますがどうでしょうか。

この本は、安倍さんが首相になってからのスピーチの原稿です。チームアベで考案されたと思いますが、非常に立派な原稿だと思います。演説国を考慮した歴史上の話などをちりばめ、主張したいところは毅然と主張し、総理自らの意思もかなり入っていると感じました。

今までの首相は、どんなスピーチを海外でやっていたのでしょうかね。安倍さんが特別なのでしょうか。海外出張も歴代首相よりはるかに多い気がしますし、世界における存在感もかなりあると言っていいと思いますね。

【目次】
I日本の決意
・日本は戻ってきました
・積極的平和主義の国に
・バイ・マイ・アベノミクス

II国を守る
・「そのとき」に備えよ
・「現実」から目を背けるなかれ
・国民のための自衛隊
・日英関係はア・プリオリのパートナーシップ

IIIアジアの未来
・開かれた、海の恵み 日本外交の新たな5原則
・アジアの未来
・「3つのP」を共有しよう
・The power of dreams

IV普遍的価値を求めて
・トルコとの協力は青天井
・イスタンブールにありがとう
・カタールがくれたエネルギー
・UAEとの重層的パートナーシップ
・共生・共栄・協働がつくる新時代の日本・中東関係
・日露関係の強化に向けての経済協力について
・まさかの時の友が真の友
・二つの海の交わり

V希望の大地・アフリカ
・何よりも人材の育成を
・農民の懐を豊かにする農業へ
・「一人、ひとり」を強くする日本のアフリカ外交

VIもっと魅力ある国へ
・東京へオリンピックを!
・新しい日本から、新しいビジョン
・世界遺産・和食の魅力
・女性が輝く社会をつくる
・取るべき道は、一つしかない
・御霊安らかなれ
・もっと美しい国へ

【日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ】2014年1月31日

第1章 取り戻すべき日本とは何か
第2章 『永遠の0(ゼロ)』の時代、『海賊とよばれた男』の時代
第3章 「安倍晋三 再登板待望論」に初めて答える
第4章 安倍総理大臣で、再び日本は立ち上がる
●さらば! 売国民主党政権
●百田尚樹 特別書き下ろし「安倍晋三論」
第5章 安倍総理大臣、熱き想いを語る
──日本をもう一歩前に

【アベノミクス】2013年4月21日

以前、1年で退陣した安倍首相ですが、第二次安倍内閣は、ちょっと違うようです。「アベノミクス」と言われる経済政策を打ち出し、出だしはいまくいっている感じです。

アベノミクスは、下記の3つを基本方針としており、安倍はそれを「3本の矢」と表現しています。

  • 大胆な金融政策

  • 機動的な財政政策

  • 民間投資を喚起する成長戦略

今のところ、金融・財政政策は、動き出しており、「円安」「株価上昇」という効果がでてきています。諸外国から、「円高誘導」を非難されるのではないかと懸念しましたが、先ごろ開催されたG20では、非難はそれほどでもなく、第三の矢の「成長戦略」に世界は期待しているようです。

19日、安倍首相は、6月にまとめる成長戦略の第1弾を発表しました。女性の活躍を成長戦略の中核と位置づけ、今年度から2年間で20万人、5年間で40万人を保育する環境を整えて待機児童解消を目指す。ロシアや中東に先端医療センターを設けるなど医療を成長産業に育てる。金融緩和、財政出動、成長戦略の「3本の矢」で早期のデフレ脱却をめざすというものです。

首相は成長戦略のキーワードに「挑戦、海外展開、創造」をあげました。

日経新聞

その中の一つは、首相は「国際医療協力を新たな成長の種としていく」と語りました。iPS細胞を使った再生医療や創薬に関しては「日本は研究で世界一だが、実用化で大きく出遅れている」と指摘。製品の承認を大幅に短縮する薬事法改正案を今国会に提出し、医療機器の承認にかかる審査期間を短縮する。研究から実用化まで官民一体の体制を築くため、米国の国立衛生研究所をモデルにした「日本版NIH」を創設する方針も示しました。

もうひとつに「女性の活用」というのがあり、「待機児童をゼロにする」といっています。厚生労働省によると、認可保育所に入所を申請しているにもかかわらず入れない待機児童は昨年10月時点で約4万6千人。保育所不足で就業をあきらめる例を考えると、潜在的な待機児童は数十万人に上るといわれています。私の子供を託児所に預けるために、わざわざ住む地域を選んだことがあります。あれは今から20年前のことです。既にそのころからの問題ですね(それ以前かもしれません)。

また、首相は同日、経団連の米倉弘昌会長らに育児休業期間を子どもが3歳になるまで延長するよう求めました。出産後の職場復帰策に取り組む企業を助成金や税制優遇で支援する仕組みを検討するとのことです。これは、すでに大企業では、実施しているところは多く、今後は、その横展開が重要とのことですが、3年後に、どう復帰するのかがポイントだと思います。待機児童の問題のほうが大きいかもしれません。

三つ目は、「労働力」です。労働力を製造業から医療・介護サービスといった成長産業に移行させる施策にも取り組む。従業員の再就職支援策を実施する企業への助成金を拡充。

就職活動の解禁時期を大学4年生になる直前の「3年生の3月」に遅らせるべきだとの認識も表明しました。

また、自民党の日本経済再生本部(本部長・高市早苗政調会長)が月内にまとめる中間提言の素案が今日、明らかになりました。グローバル人材養成のため、英語を母国語とする外国人教員を今後3年以内に現在の倍の1万人にし、10年以内にすべての小中高校に派遣するよう提案するそうです。具体的には、外国人の青年を日本に招き、英語教員の助手などとして地方自治体に派遣する外国青年招致事業(JETプログラム=民主党政権の事業仕分けで見直し対象になった)の参加者は2012年時点で約4360人。3年以内に1万人に増やし、10年以内には全小中高校に配置するよう提案するということです。これは、緊急の課題だと思います。小学校から、英語はじめないと遅いと思います。

女性の就労支援策に関しては、家事サービスやホームヘルパー(訪問介護員)などへの家計支出を税制優遇する案を検討するとあります。これは、非常に有効だと思います。

【安倍首相辞任】2007年9月12日

夜、ミラノのホテルにつき、夕食をとって、何気にCNNを観ていると「安倍首相辞任」というニュースが飛び込んできました。ちょうど海外にいたこともあって、「突然」という感じで一杯ですね。

PCは、もって行かなかったので、携帯のサイトで、ニュースを読みましたが、なんか理由もはっきりせず、相当、追い込まれていた感があります。ちょっと、日本の政治ヤバイなと思いました。

【美しい国へ】2006年11月8日

06年7月出版なので、総理になる直前に書いた本ですね。この時期、既に、次期総理候補のトップになっていましたので、「総理になる人がどんなことを考えているんだろう」と思い、この本が出版されて、すぐ購入しました。もう少し、政治理念的なものが書いてあると思いましたが、なんとなく、政治入門書的な、非常にわかりやすい話がまとめられていました。少々物足らなさを感じましたが、「おわりに」というところに、

「本書は、いわゆる政策提言のための本ではない。わたしが十代、二十代の頃、どんなことを考えていたか、わたしの生まれたこの国に対してどんな感情を抱いていたか、そしていま、政治家としてどう行動すべきなのか、を正直につづったものだ。だから若い人たちに読んでほしいと思って書いた。この国を自信と誇りの持てる国にしたいという気持ちを、少しでも若い世代に伝えたかったからである。  政治は未来のためにある―わたしの政治家としての根っこにある想いを知っていただければ、望外の喜びである。」
とあるので、なるほどねと思いました。

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