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読まれたければ読み、トレンドを押さえ、めんどくさいことをするべし:書くこと講座(6)承認編

「これからnoteで書き始めたい人のための書くこと講座」の第6回、承認編です。目次だけ読めば要点を掴めます。

この講座は、「noteで記事を書きたい」と思いながらなかなか書き始められない、始めたけれど続けられなかった人のために作ったものです。具体的には下記に当てはまるような人に読んでもらえたらと考えています。

●書きたいという気持ちがある
●書きたいことがある程度決まっている
●noteを使ってみたい
●趣味の範囲や生活の一部として書き続けたい
●書いた経験が少なくて不安だらけ
●できれば書く力を伸ばしたい

すでに書き続けられている、商業メディアで書いている、noteでお金や影響力を稼ぎたいといった人には物足りない内容でしょう。それよりももっと初歩の部分、まず書くことの下地や土台となる力をつけたいときにどうぞ。

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さて、第6回は記事を書く誰もがおそらく一番気になる内容であろう読まれるための工夫について解説します。

なにより大事なことは、なぜ読まれたいのかをきちんと考えておくことです。役に立つ内容だから読まれたい、自分が面白いと思ったことを共有したいから読まれたい、誰かに自分と同じ趣味を始めてほしいから読まれたい、などなど。

そうした目的もなしに読まれたいと思っていても、当然ながら読まれません。気持ちいいから読まれたい、と思っているとしたらお門違いです。読者はあなたの承認欲求を満たすために存在しているのではありません。

記事が読まれるには、そのための工夫や手段を尽くす必要があります。棒立ちで「読んでほしい」「見つけてほしい」と祈っていても、望みが叶うことは絶対にありません。また、工夫を尽くしたら必ず読まれるわけでもありません。読まれる確率が高まるだけです。

しかし、だとすれば読まれる確率を高めたうえで祈るほうが合理的ですし、成果に繋がります。そのための工夫と心得をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

読まれたいならあなたも読まないといけない

読まれるために必要なこと、1つ目は当たり前といえば当たり前ですが、あなた自身も誰かの記事を読むことです。

自分は読まないけれど読まれはしたい、というのは自分勝手。ほかの人も間違いなく読まれたがっているわけですから、まずは利他的に振る舞いましょう。読んだら書いた人が分かるようにスキを押し、フォローし、Twitterなどでシェアします。

そうすると、あなたが記事を書いたとき、かつてスキをした記事の書き手がお返しにスキをしてくれるかもしれません。1人の読者を獲得するとはこういうことであり、いきなり何百人何千人の読者を得られることはまずありません。

逆に言えば、1000人と繋がりがあれば1000人に読まれる可能性も高まるということ。読まれたければ読む、シェアされたければシェアする、この最も基本的な返報性の原理を忘れないようにしてください。

トレンドを押さえれば興味を持つ人は増える

読まれるために必要なこと、2つ目は趣味の界隈でのトレンドや、世の中で騒がれている話題を押さえることです。トレンドや話題性は、ただそれだけで人を惹きつけるパワーを持っています。

人はあるテーマが話題になっていると、関連する単語が目に入っただけで読みに行ってしまいます。多くの人が関心を持っているからこそ、SNSのタイムラインやニュースサイト、検索結果などで取り上げられやすい状態にもなっています。

その流れの中で、あなたも同じテーマを扱って(趣味などに関連させて)記事を書くわけです。ゼロから関心を作らなくてよいというのは、記事を読んでもらうために非常に有利な状況。活用しない手はありません。

Twitterのおすすめトレンド、Googleトレンド、Yahoo!リアルタイム検索(アプリ)などでいま何が注目されているのかを常に意識しておくといいでしょう。Twitterのフォロワーが話題にしているトレンドを知りたいなら、Nazzle(アプリ)も使いやすいです。

ただ、トレンドや話題性ばかり追いかけると時事性が強くなりすぎ、あなたが書きたいことや伝えたいことの重みが減ってしまいかねません。時事に物申して満足してしまうより、僕はあなた自身が大切にしていることや考えたことを表現してほしいと思っています。ですので、トレンドは記事のネタの1つ、くらいに捉えておくのがベターです。

読者の代わりにめんどくさいことをやる

読まれるために必要なこと、3つ目は多くの人が望みながらもめんどくさくてやらないことを率先してやってみることです。それには主に「調べる」「まとめる」「試す」があります。

「調べる」とは、あるテーマや物事について深く調べて記事にすることです。あなたが何かしら専門的な知見を持っていれば、それをおおいに活用できるでしょう。そうでない場合でも、素人目線を読者と共有することで共感を得られます。

調べるのは時間も体力も使うのでめんどくさいんですね。それを読者に代わってやることで、興味を持ってくれる人が増えていくでしょう。

「まとめる」とは、あるテーマや物事について広範に散らばっている資料と意見を集めて記事にすることです。「調べる」と似ていますが、「調べる」は垂直方向に深堀りすること、「まとめる」は水平方向に分散しているものを収集することだと意識してください。

例えば、映画についての記事を書いている人なら、NetflixとHuluとAmazon Primeで観られるSF映画の一覧を作ると、映画好きにありがたがれるでしょう(レビュー付きならさらに)。まとめるのも非常にめんどくさいので、読者の代わりにやってみましょう。

「試す」とは、何らかの物事について実践して得た知見を記事にすることです。新商品を買って食べて(使って)みて、レビューを書くのが分かりやすいかもしれません。誰しもお金や時間を無駄にしたくないので、代わりに試してあげるというわけです。

一時期、YouTubeで無茶なチャレンジをする動画が流行りましたが、その方法論自体はまだまだ有効です。日本人には馴染みのないイランや北朝鮮に行ってみた人の記事が話題になったこともあります。実践するのにコストやリスクが生じることをやってみると、けっこう振り向いてくれる人が多いことに気がつくでしょう。

記事の顔であるタイトルに注力する

読まれるために必要なこと、4つ目は記事のタイトルを全力で考えることです。タイトルは記事の顔であり、顔がイケてなかったらいくら中身がよくても読んでもらえません。それくらい世知辛いのが記事の世界です。

いいタイトルのつけ方は参考になる記事がたくさんありますが、僕が気をつけていることを下記でまとめます。

●読む人は誰1人あなたのことを知らず一切関心がないという前提で作る。
●前半30字で内容が分かり、引きがある言葉を使う。全体はできれば50字以内。
●「前編・後編」や「その1」、日付などは使わず、1本にまとめるか別個の記事にする。
●何についてどんなことを書いている記事なのかを明示する。
●「~について」「~で思ったこと」などは使わず、もっと具体的にする。
●固有名詞や略称は広く知られていない限り使わない(必須の場合は除く)。
●単語の羅列はやめて、「ん?」と気になる断定や提案(質問)の形にする。
●想定する読者が引っかかる言葉を使う。

ほかにも、本当にいろいろと注意すべきことがありますが、タイトルはとにかく内容が分かるように具体的にすることが最も大切です。タイトル作りの練習をする際はBuzzFeed Japanの記事やライトノベル(特になろう系)を参考にするといいと思います。

※ちなみに、タイトルの前半30字に注力するのはnoteやGoogleの検索結果で表示されるのがそれくらいだからです。短いほうがベター。

自分で拡散の起点を作る

読まれるために必要なこと、5つ目は拡散(シェア)してもらうために自分で起点を作ることです。自分で自分の記事を宣伝するのは気恥ずかしいかもしれませんが、よほどフォロワーやファンがいない限り、あなたが宣伝しないと誰の目にも触れません。

noteは「記事のSNS」と言っていいサービスになっています。しかし、よく見るとシェアしたり拡散したりする仕組みがほとんどなく、Twitterと組み合わせて宣伝しないと簡単に埋もれてしまいます。なので、読まれたいと思うならTwitterは絶対に必要です。

Twitterでは「記事を書きました」というお知らせ以外に、どんな内容かが一目瞭然で分かるようにツイートしましょう。僕は記事のスクリーンショット(スマホ)を4枚添付して、それだけで全体が掴めるようにしています。そうするとnoteに来てもらえないのでは、と考えてしまいますが、そのとおり、来てもらう必要はありません。

なぜなら、Twitterを見ている人にとってはTwitterですべてが完結するほうが楽だからです。だとすれば、Twitter内で記事の内容が分かるように工夫すべきです。スクリーンショットだけでなく、いっそ記事の内容をかいつまんで連ツイで紹介しきってもいいと思います。

もちろん、記事へのリンクは張っておきます。ちゃんと読みたい人が来てくれますので、そういう積極的な読者を作っていきましょう。何にせよ、あなた自身が宣伝しないと、記事は読まれません。何もせずに「見つけてほしい」と祈ってばかりでは、願いは叶わないのです。

noteではタグ設定も意外と効果があるかも

これはnoteで書く場合の特記事項ですが、タグをきちんと設定しておくことも有効だと思われます。記事を読みたい人が検索しやすくなり、見つけられる可能性が高まります。

どんなタグを設定すればいいかというと、基本的にはテーマや内容に関する言葉で大丈夫ですが、noteには仕様上で特別扱いされているカテゴリーが存在するため、それは少なくとも1つ設定しましょう。すると、たくさん読まれたりスキがついたりしたときに、「この記事は先週○○タグでもっとも読まれた記事の1つです」といったお知らせが届きます。

具体的には、noteのトップページを見たときにメニューバーにあるカテゴリーです。下記に一覧します。

文化、音楽、ガジェット、人文学、美容、ファッション
エンタメ、マンガ・アニメ、テレビ・映画、ゲーム、スポーツ総合、野球、サッカー
暮らし、家庭、健康、グルメ、旅行・おでかけ、ペット、ライフスタイル
学び、育児、教育、恋愛、読書・書評、アート、デザイン、創作
社会、経済・ビジネス、政治・社会、サイエンス、キャリア、芸能、IT

自分の記事が上記のいずれかに当てはまれば、あるいはぴったり当てはまらなくても近いものがあれば、タグで設定しておきましょう。

記事更新は読まれたさとの闘い

以上、記事を読んでもらうために必要な工夫について5つのポイントをまとめました。繰り返しますが、もちろん全部徹底したところで必ず多くの人に読まれるわけではありません。

そして、こうした工夫以上にテーマと内容のほうがはるかに大切だということを忘れないでください。企業が自社商品を広告でゴリ押ししても、その商品が最高のものでなければ絶対に売れませんし、愛されません。記事もそれと同じです。まず、最高の記事を書くこと。

また、読まれたさや承認欲求とほどよく付き合っていく気概も必要です。いい記事を書き、しっかり宣伝しつつ、あまり受けなかったらしょうがない。落ち込む暇があれば、改善点を考えて次に繋げましょう。

【これからnoteで書き始めたい人のための書くこと講座】
(0)宣言編 ←講座の狙い、何が学べるかについて
(1)マインドセット編 ←書き始める前に身につけたい心構えについて
(2)目的編 ←書き続けるために必要な戦略について
(3)準備編 ←決めておくとすらすら書ける手法について
(4)執筆編 ←いい感じの文章に見せるためのコツについて
(5)継続編 ←ネタ、時間、モチベーションについて
(6)承認編 ←イマコレ!
(7)実例編 ←実際にどうやって記事を書いているかについて

ここまで読んでいただき、ありがとうございます! もしよかったらスキやフォローをよろしくお願いします。