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#雫井脩介

2024.3.20 『互換性の王子』雫井脩介

「成功(なりとし)」と「実行(さねゆき)」の異母兄弟を軸にして様々な対立が描かれるなか、緊張と弛緩の緩急が心地よくスルスルと読み進められる作品だった。人の幸せを願う者にには花が咲く、正義の勝利で括られたことも読了後の爽快感に繋がっていたし、登場人物の性格や特徴が細やかで、人物像がイメージしやすかったことも要因の一つと考える。

何よりも創業者である英雄の広く社会の動きを見渡す視野と、狭く会社の動き

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