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SixTONES 2ndアルバム「CITY 」感想 「映画じゃん」

CITY、まじ映画。一曲一曲がキャラ立ちしてて、アルバム全体で一つの物語として、ボーナストラック含め各盤毎に完結してんのよ。みたいなことを長々と書いてます。


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これだけ「ボーダーレスな音楽」が詰まっていたら、統一感がなく発散してしまいそうなのに、一枚まるっと聴いたときに一本の映画を見たような満足感を得た。


歌の数だけ物語がある、歌=主人公というコンセプトが見事にはまっている。
少年漫画でも何でも、物語に出てくるキャラクターは全ていわゆる「キャラ立ち」してないといけない。
アルバム「CITY」は一曲一曲が「キャラ立ち」していて、逆に似たような曲(キャラ)はいらない、というくらいかなーり「物語」に寄ったコンセプトアルバムだと思う。
(しかもInterludeの存在がより「物語」感かもしてますよね。好き〜。)

そして、多種多様で魅力的なキャラクターが一つの共通のテーマを持って存在することで、物語は成立する。
CITYにおいてそのテーマは、「1日の流れ」。

アルバムの情報が解禁されはじめた頃は、
上記の「歌の数だけ物語がある」というコンセプトがあるのに、
「『1日の流れ』を表す」までやったら詰め込みすぎでは?
(オタクとしては好きな設定ではある!)と思っていたけれど、
このテーマのおかげで一気にアルバム全体にまとまりが出て、物語として成立したように思う。

というのも、このテーマの裏側には「1日の中でどの時間でもいいけど、聴く人に寄り添いたい」という思いがあって、
結果、ジャンルは違うけど「聞き心地のいいもの」というアルバム全体の共通点を生むことになったから。
(雑誌のインタビューで慎太郎も「聞き心地がいいものが多い」って言ってましたよね、たしか。実際に私もそうだと思いました。)


つまり、1stアルバムよりも聴く側の気持ちに寄り添うことに振った内容がCITYのコンセプトに見事合致して、
一曲一曲の物語だけでなく、アルバム全体で一つの壮大な物語を完成させている。

ちなみに、各盤のボーナストラックは、「1日の時間」というテーマからは外れた、CITYという物語のエンディングだと思って聴いてみると
より一層各盤の物語のイメージが深まってテンションが上がる。

例えば、夜から始まる通常盤のボーナストラック
「Cassette Tape」→「Dawn」→「Strawberry Breakfast -CITY ver.-」の流れは、
ストーリーの深い3部作洋画の2作目のエンディングみたいと勝手に想像が広がって楽しい。

初回盤Aは朝始まりで、爽やかだけどお洒落な印象を通しで崩さない「Papercut」「Takes Two」がエンディング。
穏やかに明日を生きる活力を与えてくれるようなチル系映画を思い描く。

夕方、しかも「Fast Lane」から始まる初回盤Bは、エンディングが多様な3種類のユニット曲であることで、
ユーモアたっぷりガチャガチャ全力アクション映画が思い浮かぶ。

(私は通常盤が「The 映画のエンディング〜!」って感じで好きです。)


この想像は聞く人によって様々だろうし、曲順・ボーナストラックにこだわってもらったおかげで、逆に聴く側の想像力を豊かにしてくれてると思う。
(何の説明もなく漠然と曲を並べられても私のような一般人に物語を一から思い描く想像力はないので、好きに想像する材料を与えてもらってる感じ。)


とにかく、各盤の始まる時間帯とボーナストラックの親和性も意識して作られたのかなと思うと、作り込み具合に本当に脱帽。
とてもじゃないけど、3盤とも同じアルバムなんて言えない。全く違う3つの物語が存在している。


魅力的な曲揃いで、好きな曲が決められない(日によって好きな曲変わりそう)くらいでなので、お気に入りの曲を単体で聴くのも全っ然あり。
シャッフルもあり。
アルバム自体が色々ガイドしてくれているけど、聴き方は聴く側に委ねられているアルバムだと思ってる。

とにかくストーリー性と作り込み半端なーい!と思った気持ちを吐き出したくて、長々と語りました。

読んでくださった方、ありがとうございました!

一曲一曲についても、もっと深堀してみたいな。


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