カドブン夏推し2023!読書好き女子がおすすめする角川文庫の本
今年も夏の文庫フェアの季節がやってきましたね!読書好きにとっては、フェアの小冊子を眺めるだけでも楽しい夏の風物詩です。
せっかくなので、今年はフェア対象の本の中から私のおすすめを紹介したいと思います。選んだのは実際に読んでおもしろかったものばかり。何を買うか迷っている人の参考になれば嬉しいです!
「氷菓」 米澤穂信
日常ミステリの代表作です。「氷菓」はなんだかんだ毎年フェアに入っているような気がしますね。とある高校の古典部が校内の謎に立ち向かう青春ストーリー。複雑なミステリというよりはラノベ寄りのテイストなので、ミステリは苦手かも…という人も挑戦しやすいと思います。シリーズ作品の1巻なので、気に入ったら2巻以降もぜひ。
「悪い夏」 染井為人
タイトルに「夏」と入っていますが、爽やかな夏体験はできないかもしれません。なんせ「悪い夏」ですからね。生活保護を題材に、社会の闇に切り込んだ社会派ミステリです。様々な要因が絡まりに絡まって身動きが取れなくなってしまう登場人物たち。読んでいるうちに彼らのことが他人事とは思えなくなっていくのが怖いです。
「注文の多い料理店」 宮沢賢治
古典作品はいろんな出版社から文庫が出ていますが、角川文庫のものは布の模様みたいな表紙がレトロかわいくて好きです。そんな古典作品の中からひとつ選ぶとしたら、私は「注文の多い料理店」を推したい。お腹を空かせた猟師が山の中で西洋料理店を見つけ、「うちは注文が多いですよ」というその店の注文に応えていくうちに…という話です。初めて読んだときの衝撃はすごかったなぁ。
「ビギナーズラック・クラシックス 日本の古典 源氏物語」 紫式部
1番読みやすい「源氏物語」を教えて!と聞かれたら、私はこの本だと答えます。まさかフェアに入っているとは思わなくて、見つけた時は小躍りしました。原文をじっくりしっかり読み解くよりは、ざっくりでいいから話の内容を知りたいという人向けの本です。全54巻の内容を一気に把握できる名著だと思います。
「六人の嘘つきな大学生」 浅倉秋成
単行本が出た時にかなり話題になっていた「六人の嘘つきな大学生」がついに文庫化ですね。就活の最終面接に紛れ込んだ告発文書。確実に内定を得るために候補者の誰かが仕掛けたことは明白だけど、それは一体誰の仕業?というミステリです。とにかく伏線がすごいので、読了後はその情報量に放心してしまうかも。
「わたしの幸せな結婚」 顎木あくみ
映画化で一気にヒットした和風ファンタジー。家族に愛されなかった少女が嫁ぎ先で溺愛されるという夢いっぱいの恋愛小説でありながら、異能を使ったバトル要素もあるというなんとも贅沢な物語です。これも続き物なので、映画でハマった人はぜひ小説も読んでみてください。
「さいはての彼女」 原田マハ
旅がテーマの短編集です。アート小説で有名な原田マハさんは、旅小説も名作が多いんです。「さいはての彼女」に登場するのは、人生に悩む4人の女性。様々なライフステージで困難にぶつかる彼女たちが、旅を通して元気になっていくのが素敵だなと思いました。疲れた時の癒しになってくれる本です。
「図書館戦争」 有川ひろ
角川文庫のフェアといえばこれは外せない!今年も入れてくれてありがとうKADOKAWA!!という気持ちでいっぱいです。私の大好きな大好きな「図書館戦争」。本を愛するすべての人に読んでもらいたいSF(?)恋愛(?)バトル(?)小説です。どうしてこんなにハテナが入るのか。読めばわかるはず。私は「図書館戦争」で大人の喧嘩のやり方を学びました。シリーズは全部で6巻!おもしろいことは保証するので、もう一気買いしちゃえ!!
「レインツリーの国」 有川ひろ
「図書館戦争」と「レインツリーの国」を2冊まとめてフェアに入れてるあたりがもうKADOKAWAさんわかってるね~!という感じですよ。「レインツリーの国」は、図書館戦争シリーズの2巻「図書館内乱」(https://amzn.to/4c3OoVz)に出てくる本なんです。物語としては独立しているので、どちらを先に読んでも大丈夫。もちろん単体でもおもしろい作品です。ほら、「図書館戦争」シリーズもまとめて一気買いしたくなってきたでしょ?
「いのちの車窓から」 星野源
俳優に歌手にと活躍する星野源さん。実は文筆家としてもその才能を発揮しています。「いのちの車窓から」は、2014年から2年間にわたって書かれたエッセイで、これはちょうど「逃げ恥」(https://amzn.to/3XBSdwO)をやっていたあたり。今となっては、「この頃にはもう新垣結衣さんと仲良くなっていたのかな…」とか考えながら読んじゃいますね。クスッと笑えて温かくなるエッセイです。
最後に
本屋さんで夏の文庫フェアの展開が始まると、あ~今年も夏が来たな~と感じます。読んだことがある本を見つけてニヤニヤしたり、おもしろそうな本を見つけてメモしたり、冊子を見ているだけで楽しいのが本好きあるある。
夏の文庫フェアはオマケがついてくるのも嬉しくて、角川文庫では、帯についている応募券を送るとプレゼントが当たるキャンペーンをやるみたいです。おもしろい本に出会えてプレゼントももらえるなんて、楽しいことしかない!当たるかな~とワクワクする時間も楽しいですよね。
みなさんも「読書の夏」のお供になる本に出会えますように!
集英社文庫と新潮文庫のフェアからもおすすめ本をピックアップしているので、よかったらこちらも覗いて行ってください。