クリックの音を消す練習は、やりすぎるとマズイんですよ。

クリックと合わせた時に、クリック音が消せたらジャスト。
なのでクリック音を消せることを目指しましょう。
と僕も言われたものです。

しかし、「クリック音を消せる」状態になっても「ジャストのタイム感」にはならないのです。

もう一回書きます。

クリック音を消せることがジャストのタイム感ではありません。

クリック音を消せることが基準になってしまわないようにしてください。

もうそうなっちまってるよ!って人は、今すぐそのクセを抜くようにしてください。


楽器とクリックは、最大音量のタイミングが違う

なぜ「クリック音が消せる=ジャストではない」のか。

僕のツイッターのフォロワーさんが丁寧に解説してくださってます。

楽器は、(例え練習パッドであっても)ヒットしてから最大音量に至るまでに時間がかかります。
まあ、時間がかかると言っても1/1000秒単位とかそれ以上の単位なので肉眼ならぬ肉耳では識別不可能な場合がほとんどですけどね。

対して、クリックは音が出た瞬間が最大音量になります。

クリックの音を消すためには、
"クリック音の最大音量の瞬間"と"楽器の音の最大音量の瞬間"が一致しなければなりません。

ということは。

楽器は叩いた瞬間は最大音量ではないので、クリック音を消すためには、クリックよりもほんの僅かに早く叩く必要があります。

ということは。

「クリックの音が消せる=ほんの僅かにツッコんでいる」状態なのです。


僕は見事にツッコミ気味のタイム感を手に入れてしまいました。

MMRのキバヤシさんとそのご一行様が反応しそうではありますが、

事実、僕がクリック音を消すことが正しいと信じて練習した結果、ツッコミ気味のタイム感を手に入れてしまったのです。

音源に合わせて叩いた録音を聴き返すと、「なんか微妙〜にツッコんでるんだよなぁ…」と感じていたのですが、原因はコレでした。

クリックの音は消えなくて良い

なので、クリックの音は消そうとしなくて良いです。
むしろ聴こえているほうが正解ですので、「狙ってやれば消すこともできる」くらいで十分です。

すでにクリック音を消すことが染み付いちゃってる人は、すこーしだけ後ろで叩くようにして矯正していきましょう。
多分めちゃくちゃキツイと思いますけど、やるしかありません。
クリックの音をしっかりと聴く&感じるようにしましょう。

そもそも楽器の演奏って、自分の音だけじゃなくて自分以外の音もしっかり聴かないと成り立たないと思います。

それなのに「クリックの音が自分の音で消えることを目指しましょう」というのは、自分以外の音を聴かないことになりますから、
音楽的な訓練にならないと僕は思うのです。


まとめ

ということでクリックの音は消せなくても何の問題もありません。

メトロノームとは正しく向き合って効果的に使っていってほしいです!


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