七宝鞠
おばあちゃんの家にあったパッチワークの布ボール。
いつか子供が生まれたら、作ってあげようと思ってた。
息子の出産に合わせて作った布ボール。
生まれたばかりの小さな手には、掴み切れない大きさだった。
なんなら顔よりでかいぐらい。
3歳になって、ようやくいいサイズになったみたい。
蹴ったり投げたり、楽しそう。
七宝鞠って名前のついた、縁起物だって知ったのは最近のこと。
知人が、つるし雛を作っていて気がついた。
わたしが赤ちゃんだった時、このボールがないと眠れなかったんだってさ。
ちょうどライナスの毛布のような。
なめすぎてボロボロだったと聞いて不思議な気分。
知らなかったよ、そんなに大事だったんだね。
そろそろ次のボールを作らなくっちゃ。
手芸屋さんに行かなきゃね。