青い春

春だからか、桃色の服を纏った女性をよく見かける。そういう自分は、去年の12月のめちゃくちゃ寒いときに買った春物の淡い緑色のジャケットをはおっている。とても気に入っている。大学生みたいな装いをいつまで出来るのだろうか。たまに考えてしまう。服を一目惚れでしか買えないから、オフィスカジュアルでいい(と、人事が言い張る)会社に着てく服を買う気が起こらない。ネクタイがしたくないだけであり、Tシャツの上にジャケットをはおりたい訳ではないからずっとスーツでいい気がしてきた。オフィスカジュアルを着るぐらいなら、カジュアルな服で勤めたい。でも、だとしたらオシャレな職種しかきっと無かっただろうなと思う。オシャレな職種に対するモチベーションも学歴もスキルも持ち合わせていなかったからしょうがない。

大学最後の一ヶ月を好きなことしかやらない期間にした弊害か、今、全く労働意欲が湧かない。まあ、やる気もやらなきゃ起きないと言うし、嫌でも会社に行かないと労働意欲は湧かないのだろう。人生は即興劇であるという感覚を抱きながら生きているので、意欲ある新入社員役をやろうと思えば、案外こなせるかもしれない。解禁前に就活を終える意欲ある就活生役もできたし。入社前に資格を取る意欲ある内定者役もできたのだから。

懸念事項があるとすればメンタルだろう。自分のメンタルをある程度コントロールできる気ではあるが、意図せず沈んでしまったり、逆境に過度に揺らぎやすいみたいな問題点がある。だから、なるべくメンタルの許容範囲を超えないような日々を過ごさなければならない。だが、不慣れなことが押し寄せそうなこれからを前に、それが出来るのかは分からない。多分、出来ないので5月ぐらいに熱を出す。慣れてきた頃に体調を崩すのが新生活ルーティーンなのだ。

この前、『青い春』を見たら退屈だった高校生活が恋しくなってしまった。嫌でも教室という箱にいなければならないあの窮屈さ。今、思えば、何も出来ないけど何もやらなくても許される期間だったなと思う。通ってさえいれば大丈夫な期間。バイトを辞める時の寄せ書きに、ダル絡みを生業としている社員から「中2の価値観で社会人デビューするなよ」というありがたいお言葉をいただいた。中2の価値観は超えたつもりでいるけれど、暗い高校生活を描いた映画が好きすぎるので高2の価値観は引きずってるんだろうなーと思う。なんなら、大2の価値観も引きずってる気がする。厄介な状態で社会人デビューしてしまう自分は果たしてやっていけるのか。今後が楽しみだ。たまに漢字の送りがなが分からなくなる。「引きずる」も「ひきづる」かと思って「づる」で文章を書いていたが、何か気持ち悪くて調べたら「ずる」だった。これは小2の価値観も引きずってるわ。

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