この日まで　いつもと変わらない　自然な空気をまとう　あなたへ

　こんなにも　感情に響くとは思わなかった

　こんなにも　心がゆれるとは思わなかった

　いつものあいさつから　今日この日だと
　認識しつつも　いつも通りに流れていく

　その感じが　心地よく　愛おしく　永遠と思う

　いつも通りのこの感じが　かえって情緒を刺激する

　最後の刻　その声も　その姿も　その力も

　すべて　すべて　泡沫の　夢へと

　揺れ　覚め　消え　溶け

　て

　それに気づいたとき　それは最後のあいさつのとき
　この感じがたまらなく　居心地のよいものだと

　それはあまりに自然だった

　それはあまりに無垢だった

　何も着飾らない　最後とも思えない

　あまりに　変わらない　空気感だった

　そのときーー

　感じた　感情の動き　自然に胸に湧く　透明な想い

　久しぶりに　ゆれてうごく　心への　ともしび

　ありがとう　ございます

　私は　あなたを忘れない

　この雫が　結晶となり　あなたの姿を　映すでしょう

　お互いに交わした約束を
　いつまでも　胸に抱いて

　ふいに　風が吹いて　あなたを　思い出すでしょう

　その自然な　空気感を　愛おしい　その時間を

　胸に　抱いてーー