塩タンに人生救われた話
今からするのは焼肉の話ではありません。
就活の振り返りと、お笑いライブの素晴らしさについてお話しします。
高校2年生の冬、私はなんとなしにテレビを見ていました。
そこに映っていたのは当時まだ歯が欠けていて「積極的に麻痺していこうぜ!」などと叫んでいた三四郎の小宮さん。
私は彼を見て、わけもわからず急激に惹き込まれてしまい、お笑いというジャンルに身を投げたのでした。
それから約5年。
私の大学生活はお笑いに捧げたと言ってもいいほど、コンスタントに大阪の劇場に通い続けました。
喜ばしいことに私の応援する人たちはどんどん人気者になっていき、チケットは取れなくなり、自分の状況と重ねても
「もうそろそろ落ち着いてもいいか」
そう思えてくるような状況でした。
4月までは。
なにわスワンキーズというトリオがいます。
今まで正統派(三四郎は除く)漫才師ばかり好きになっていた私は「まさかトリオのコント師を好きになるなんて。」と、そこに堕ちてしまうことを見抜けませんでした。
彼らはネタも、人も、それはそれは面白くて、それでいて発展途上で、応援せざるを得ない、恐ろしいトリオでした。
彼らの面白さについては、おそらく今から1年ほど未来の自分が書くと思うので割愛します。
また別の話をします。
今年の3月からこの世のしきたり通り、就活が始まりました。
私は大学時代の自分の実績に満足していたと同時に、就活を舐めてかかっていました。
落ちて落ちて、落ちまくったのです。
結論から言えば、自分の納得する企業で働くことを決めましたがそれが本当に「自分のしたいこと」なのかと言われると、現段階では違うと思います。
就活の鬱のピークは4月末。
それまでにあったプライドや自信は底をつき、失敗の少ない人生を送ってきたがゆえのプレッシャーを感じ、目の前が真っ暗なような気がしました。
「しにたい」とか、そんな大層なことは思わないけれども「なんとなく一旦人生お休みしたい」と思うようになったのも事実です。
そんなときにチラッと見かけた「塩タン」というライブ。
なにわスワンキーズ仲西さんとさや香石井さん、ダブルヒガシ東さんのトークライブ。
当日の告知を見て、時間があったので何も考えずふらっと行ってみることにした。
始まってみると、まず前回がポケッツだったこともありハウスでの開催に少し緊張している3人。
話すことは「ボクらの時代に呼ばれたら嫌やんな」「100億当たったらどうする?」「蒸気でホットアイマスクってなんであんなにすぐ寝れるんやろうな」とかそんな話。
薄い。
あんなに薄いトークライブは初めてでした。
でも3人の着眼点と感覚はものすごく共感できて、たまらなく面白くて、心地良くて、心の底から笑って、私はこのライブに来て本当に良かったなあと思ったのです。
「明日からも頑張ろうかなあ」と思えたのです。
私が言いたいのはこのライブの魅力以上に「お笑いライブはいつでもやってる」ということです。
なんかしんどい、なんか辛い、そんなときにふらっと行けてしまう。
それがこういう風に、示し合わせたようにそのときの自分にぴったりのライブだったということもある。
自分の趣味のひとつに「お笑いライブを見に行く」が入っていて良かったし、毎日何かのライブが行われているって改めてすごいことだなと感じた一件でした。
ちなみに翌月からは無事ポケッツに戻りましたし、食べる方の塩タンも毎日食べたいくらい美味しいと思います。
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