一員であることを誇りに思う組織にする。
課長になりたての頃、「一員であることを誇りに思う課にする」というスローガンを立てたことがある。
全国各地に支店があって、千人ぐらいの社員がいる会社。
私は、その会社の中で、まず、有名な組織にしようと考えた。そうすることで、みんなが自分の所属に誇りを持ち、モチベーションが上がると思ったから。うちのメンバーが、全国どこか出張に行ったときに、「お!あの課の方ですか」「なさじさんのとこのメンバーなんですね」って、鼻が高い組織にしたいと思った。
そんなスローガンを掲げ、出来るだけ目立とうと、我々は、「業務改善」に力を入れて、全国に20以上ある課の中で「年間一位」に表彰されたり、「社長賞」というプレゼン大会では、私自らが舞台に立って、最優秀賞を取ったりした。
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あれから10年が経ち、私は48歳になった。今年度の組織目標を考えながら、あのときのスローガンを思い出した。
「一員であることを誇りに思う課にする」
少し照れくさい。
でも、当時は、それを本気で実現しようとしていたし、賛同してくれる人もたくさんいた。
でも、今、思うと、前向きな人、ポジティブな人には響くスローガンだったかもしれないなと思う。組織には、そんな人ばかりではないことを今は知っている。
あのときは、あれで良かった。勝ち取るプロセスも楽しかったし、勝ち取った賞金で、みんなでパーッと飲み食いしたのも楽しかった。
あれを経て、今はもう少し視野が広がったような実感がある。
課長職10年を経て、肩に力の入っていない、フラットな状態で、新年度、次のフェーズに進む。
さて、どんな組織にしたい、ってみんなに言おうかな。
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