サルウィンは杉下右京のお手洗い判定という事でよろしいか？（相棒Season21-2 感想）
はじめに
Season21-2「ペルソナ・ノン・グラータ〜二重の陰謀」の感想になります。
前回の続きであり、後編になります。
さてさて。
前回の記事でも述べたように「アイシャの自殺は防げたのではないか」と思わずにはいられなかった展開を受け、杉下さんには禁足令が出されました。
食事と排泄の時以外は特命係の部屋から出るな、と命じられたものの、当然右京さんがそれを守る筈もなく。
・「（事件の関係者でもあった）外務省の人間から警察へ圧をかけるよう動こうとした亀山君の暴走を止める」といった名目で外務省へ出掛ける。
・事件の関係者が1人行方不明になったので、「脅迫事件と行方不明は別だから首を突っ込む」と美和子たちの元へ聞き込みへ。
→「禁足でしょ？」と突っ込まれるも「ここ（美和子たちが宿泊していたホテル）へお手洗いを借りに来たということで」と。
・その後、行方不明となっていた親善使節団メンバー・クリスが死体となって発見されるも、お手洗いの名目で何度も捜査へ。
最終的に、手掛かりを求めてサルウィンまで向かっています。
サルウィンは右京さんにとってのお手洗いということでよろしいか？
そして。
捜査の甲斐あって、真相はあっという間に判明。しかし、動機を裏付ける最後の1ピースたる「証拠」が足りない。その証拠の見つけ方も分かっているけれど、それには令状が必要……。
手をこまねいている亀山君に対して、思わぬ一言が。
ですよね。そりゃこんな反応になりますよね。
亀山君はビックリする筈です。彼がサルウィンで活動していた14年間、特命係周辺では色々な事がありました。
尺の都合で描写されなかった箇所も幾つかありますが、彼が把握していた変化としては
・捜一トリオのメンツが1人（三浦さん→出雲）変わった
・米沢さんが鑑識の人間ではなくなった
・料亭の場所や女将が変わった
・特命係に責任者のような人（甲斐峯秋）がついた
→官房長が喪に服した事をここ経由で把握したかも？
等、色々ありました。
しかし、彼はこの時までまだ知らなかったのです。
内村部長が後頭部を殴られて以降、生まれ変わったかの如く性格が180度変わっていたことを……。
ある意味視聴者が望んでいたかのようなシーンを挟みつつ、亀山君も証拠を手にして犯人が渡航したサルウィンへ。
犯人は外務省の人間であり、アイシャ絡みでの脅迫を受けたうちの1人だとされていた厩谷。真相は、有り体に言ってしまえば「保身」、この2文字に尽きます。相棒世界の政治家の犯人は大体保身です、多分。
母子家庭で育ったアイシャ。その父親の正体こそ厩谷であり、当時アイシャの母を凌辱した張本人。アイシャは、その時に身籠ってしまった子供なのでした。
「1年前に亡くなったアイシャ母の墓前に、自分が父親だと報告して欲しい」。アイシャの要求はそれだけでしたが、厩谷は彼女を消す事を決意。
脅迫メールを駆使して、彼女を自殺に追い込んだのでした。
その一方で、アイシャの父親という秘密を知る人間がもう1人。それが、殺害されたクリスでした。
彼はその秘密を手に、厩谷に対してサルウィンへの政府開発援助の口利きを要求。これがキッカケで、クリスは厩谷に殺害されたのでした。
厩谷を日本に連れ帰り、彼を日本の司法で裁こうとする特命係。
しかし、親善使節団メンバーであったミウがそうはさせまいと妨害する。
厩谷に対して「サルウィンに留まる方が後悔する」と忠告するも、彼はそれを聞き入れず。
特命係たちが去った後、厩谷の元に銃を持った兵士たちが。
ミウは、彼女のやり方で厩谷に復讐を目論んでいたのだ。
殺害されたのか、捉えられただけなのか、捉えられて拷問を受けているのか。彼のその後は不明である。
本来であれば特命係が止めに来る筈だが、ミウは亀山夫妻を「ペルソナ・ノン・グラータ（好ましからざる人物）」とし、国外へ退去するよう要請していた。
「兵を動かしての復讐」という、亀山君が教えた正義に反する行為を止められないようにするためか。
或いは、厩谷襲撃の嫌疑が亀山君に向かないように（＝巻き込まないように）するためか。
ミウの心中が描写されていないため、厩谷のその後と同様どちらの考えだったのかは視聴者の裁量に委ねられる事となりました。
サルウィンに居られなくなった事で、日本に戻って来た亀山君。
そんな彼に対して、伊丹刑事は「警視庁に戻ってこないか？」と提案。
その場では14年来の小競り合いを繰り広げていましたが、
その裏では甲斐さんに土下座をしてでも、亀山君を特命係に引き入れるよう働きかけていた伊丹刑事。ツンデレの極みじゃん……。
晴れて、亀山君は特命係に出戻り。
次回からも右京さんの相棒として活動することとなったのでした。
なんか早速冤罪ふっかけられてますけど？
最後に
美和子スペシャルは本当にまずい。
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