現実に愛が欲しい。

私の彼に言わせれば現実はどうやら無いらしい。
この世界は全て偽物で過去も未来もない、悟りの境地にたどり着いた人だけが抜け出すことのできる偽りの世界らしい。
だから、私も本当は存在しないらしい。

彼がそんなことを言うせいで現実を二人で生きていけると思っていた私は、この世界で誰からも愛されなくなってしまった。

あなたの世界にいる私が偽りなら、あなたと一緒にいる私はいったいなんなんだろうね。

寂しく小さな世界で一人狂っていくのは、とても悲しい。