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【BPLS3 セカンドステージ 第5試合】チームプレーで築き上げる勝利への道、これぞBPLの醍醐味
BEMANI PRO LEAGUE Season 3 beatmania IIDX セカンドステージ第5試合、共に勝ち点9同士の上位対決は、SILK HATとROUND1の対戦。ファーストステージでは大将戦でVELVET選手がU*TAKA選手を寸前まで追い詰めるも逃げられてしまい、チームの勝利を逃してしまいましたが、セカンドステージではU*TAKA選手が先鋒戦に。対してSILK HATは無敗記録継続中のLICHT、SEIRYU選手がそれぞれ中堅戦、大将戦に登場。どちらもここで勝利しリーグ1位通過に王手をかけたい重要な試合です。
先鋒戦:CHORD KIDO. VS U*TAKA
KIDO.選手:Crank It
U*TAKA選手:SCORE
先鋒戦は今季MIKAMO選手から自選を勝ち取る等、大好調のKIDO.選手に対し、S2から無敗を誇るU*TAKA選手の対戦。KIDO.選手が再びジャイアントキリングを成し遂げるのか、U*TAKA選手が圧倒的実力で2タテを達成するのか。注目の一戦です。
KIDO.選手の選曲はCrank It。レベル9でありながらノーツ数は1000越えとレベルの低さに対してノーツ数が多めですが、その殆どは8分の同時押しが主体。同時押しの練習には最適な一曲です。
U*TAKA選手の選曲はSCORE。10th Styleに収録されるも1年後に稼働したHAPPY SKYで削除された短命の曲でしたが、17年後にCastHourで復活を遂げた曲です。配置のパターンは一定のため、リズムを一手に保てるかが重要ですが、時々やってくる高速トリルが非常に押し辛いため、そこで失点しないことが大事になります。
1曲目のCrank Itは序盤KIDO.選手が4点リード。しかし、過去の対戦から見るにU*TAKA選手相手に4点リードしていても、軽く逆転される可能性は全然あるため極力黄グレは出したくないところです。中盤両選手とも高い精度をキープするもここでU*TAKA選手が徐々にその点差を詰めていき、1点差に持ち込みます。そして終盤にさしかかる所で遂に同点に。途中U*TAKA選手が逆転するもすぐにKIDO.選手が再逆転します。ラストでKIDO.選手が黄グレを出し同点になるも、U*TAKA選手が黄グレを出してしまい、KIDO.選手が1点リードで勝利!S2から続くU*TAKA選手の連続勝利記録を止めました。
2曲目のSCOREは序盤からU*TAKA選手がリード。押し辛い配置もしっかりと光らせKIDO.選手との差を広げていきます。難所と呼ばれる高速トリルも難無くクリアし、中盤地点で30点以上のリードを作ります。終盤の長い縦連が続く地帯は一度崩れてしまうとミスを連発してしまう恐ろしい地帯ですが、U*TAKA選手はここもまた精度をキープし38点リードでU*TAKA選手が勝利しました。
その圧倒的強さで王者とも言わしめたU*TAKA選手から自選を勝ち取ったKIDO.選手は、正に伝説を作ったといっても過言ではないでしょう。S2から数多の選手達がU*TAKA選手に挑みましたが、その背中に喰らいつくだけでも精いっぱいという状況が多くありました。しかしKIDO.選手は序盤からリードをキープし多少崩れることがあってもそれをリカバー出来る程に大きく成長したのを実感しました。U*TAKA選手は先鋒戦を終えた後一人険しい表情を見せていましたが、それだけ一戦一戦を誰よりも真剣に挑んでいることの現れでしょう。今回2タテを逃しレギュラーシーズン全勝とはなりませんでしたが、決勝トーナメントで更に強くなったU*TAKA選手を見るのが楽しみです。
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中堅戦:PEAK LICHT VS NAGACH
LICHT選手:Eine Hanbe ~聖地の果てにあるもの~ → Farewell to Marrakech
NAGACH選手:AFRO KNUCKLE
中堅戦、未だ無敗のLICHT選手に対し、低難易度で安定した精度を魅せるNAGACH選手との対戦。ROUND1はここでストラテジーカードを切り、LICHT選手の選曲をFarewell to Marrakechに変更。これが吉と出るか凶と出るか。両選手ともに流れを作り大将戦へと繋げたい一戦です。
LICHT選手の選曲はFarewell to Marrakech。レベル11にしては密度は低めですがリズムのズレが多くスコアが取り辛い一曲です。因みにこの曲はS2でDINASO選手(レジャーランド所属)が歴代スコアを記録したことで有名な曲ですが、その歴代スコアが反映されることなく幻の歴代となってしまいました。
NAGACH選手の選曲はAFRO KNUCKLE。スクラッチ+同時押しが多めの譜面で、慣れれば特に問題ないですが逆に慣れていないとあっという間に失点してしまいます。HYPER、ANOTHER譜面共にスクラッチ+同時押しの練習に最適な曲です。
1曲目のFarewell to Marrakechは序盤からズレたリズムが続きますが、最初はNAGACH選手がリード、その後すぐにLICHT選手がリードします。後半に入る地点でLICHT選手が17点リードし、その後一瞬密度が高くなる地帯を綺麗に光らせ23点リードに広げます。しかし、終盤の同時押し→トリルでLICHT選手がGOODを連発。NAGACH選手が一気に14点リードに逆転します。LICHT選手が立て直し一時6点差に縮むもラストの発狂地帯を綺麗に光らせたNAGACH選手が10点リードで勝利しました。
2曲目のAFRO KNUCKLEは序盤からLICHT選手がリード。しかしすぐにNAGACH選手リードに変わります。中盤の16分が絡む地帯ではLICHT選手が抜群の安定感を魅せ再度逆転し、4点リードとします。しかし、中盤のスクラッチ+同時押し連打でNAGACH選手が再度逆転します。その後NAGACH選手が徐々に差を広げていき、ラストの同時押し連打も崩れることなくNAGACH選手が2タテを達成しました。
ここまで無敗のLICHT選手に2タテを果たしたNAGACH選手。ストラテジーカードで選曲が変わった時はLICHT選手に流れが行くかと思われましたが、NAGACH選手が終始安定感を見せて2タテを成し遂げました。やはり"勝負師"を名乗っているだけあって本番力の高さを発揮してきました。LICHT選手も惜しいところまでいってましたが、難所のミスが大きく響き初黒星を許してしまう形となりました。
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大将戦:CHORD SEIRYU VS KUREI
SEIRYU選手:Override[L]
KUREI選手:Sound Of Summer → Beat Radiance[L]
大将戦、SEIRYU選手は勝利のためには2タテが必要、逆にKUREI選手は1タテすれば勝利となります。ROUND1が優勢とは言え相手は無敗のSEIRYU選手。ここでストラテジーカードを切り選曲を変え確実に2タテを狙う準備は整いました。この圧力をKUREI選手は跳ね返すことが出来るか。
SEIRYU選手の選曲はOverride。ノーツ数は2204と非常に多く、ラストは32分が絡む高密度譜面となるので曲の終わりまでに体力が尽きないようにすることが重要になります。
KUREI選手の選曲はBeat Radiance。終始8分の同時押しが続くのでリズムは取りやすいですが、時々16分も混ざるのでそこで判定を崩さずに光らせられるかが重要になります。
1曲目のOverrideは開幕密度低めの同時押しからの一気に同時押しラッシュが続きます。この地点でSEIRYU選手が5点リードしますが、KUREI選手が細かい部分をしっかりと光らせ中盤開始地点で1点差までに詰めます。その後KUREI選手が逆転し2点リードとします。しかしSEIRYU選手も自選曲なだけあって仕上がりは高く、サビの入りで再度逆転し7点リードします…がSEIRYU選手が少し崩れまたまたKUREI選手が逆転しました。ラストの高密度地帯互いに大きく崩れることなくKUREI選手が逃げ切り勝利しました。
2曲目のBeat Radianceは序盤から両選手高い精度をキープし、1点差が入れ替わるシーソーゲームが続きます。1回目のサビの始まりでSEIRYU選手が7点リードしますが16分の階段で同点に引き戻され、KUREI選手が4点リードで逆転し、2度目のサビで9点リードに広げます。ラストまでKUREI選手が崩れることなく2タテを達成しました。
SEIRYU選手相手に自選を通すのみならず、ストラテジーも跳ね返しダメ押しの2タテを決めたKUREI選手。ファーストステージでは中々調子が上がらない時もありましたが、セカンドステージで遂に覚醒しました。SEIRYU選手は序盤リードを作ることは出来たものの後半でKUREI選手の勢いに圧され勝利を逃す形となってしまいました。
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対戦結果
最終獲得ポイントは1-11で、ROUND1が勝利となりました。
X(旧Twitter)では数多くのBPLファンがSILK HATが勝つであろうと予想した本試合。しかし、その予想は数多くのドラマチックな展開と共に大きく裏切られる形になりました。
ROUND1の勝利パターンのほとんどは先鋒中堅戦で1pt以上獲得し大将戦U*TAKA選手で2タテを決め勝利するというのが定石でしたが、今回はその逆のパターンとなりました。先鋒戦U*TAKA選手がまさかの1タテで終わり、絶望的状況になったかと思えば、NAGACH選手やKUREI選手が強敵相手に2タテを決め大勝することが出来ました。長らくの不安点であった2巡目以降の総合力も、本試合で払拭することができ、2連覇を狙える可能性が上がりました。
SILK HATはKIDO.選手の1タテで大きな流れを作るも、その流れを上手くつなげることが出来ず2タテを許し大敗してしまい、リーグ首位から2位に転落しました。しかし、まだ首位通過の目が途絶えた訳ではなく、ROUND1が次のGAME PANIC戦で敗北かつSILK HATがレジャーランド戦で勝利すれば、pt勝負にはなりますがまだチャンスはあります。今回の敗戦をバネに、次の試合は勝利を決め、SF進出を狙ってほしい所です。