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夜空の向こうの両親へ:SMAP〜夜空ノムコウ〜
クラシックギターの話。
亡き義父形見のギター
僕のクラシックギターは、数年前に亡くなった妻の父(義父)愛用のものだ。
義父もギターを弾く人だったらしい。実際に弾いているところは、見られずじまいだったけど。
義父が亡くなったときに、他に弾く人がいないということ、それより何より、僕は現役でギターを弾いているので、僕なら使い続けてくれるだろうといくことで、妻の兄弟や妻から引き継いでくれないかと言われ、二つ返事で引き取った。
ところが。
引き取ったはいいものの、僕はエレキとフォークしか弾いたことがない。クラシックギターなんて弾いたことなかった。
でもせっかくもらったので、とりあえず行きつけの楽器屋に持ち込んで、できるだけのメンテナンスとリペアをしてもらった。
弾ける状態にはなったものの、さてどうするか?と途方に暮れていると、ちょっとした知り合いから「クラシックギターの合奏団があるんだけど、入らないか?」とのお誘いが。
おお!これもなにかのご縁かもと思って、即決して入団。
しかし合奏団は、ギター経験者が合奏をするところだった。我流でなんとか音を出せるように、間違っても目立たないようにしながら練習についていって、なんとか初めての定期演奏会を終えた。
全然ちゃんと弾けなかったけど、やっぱり人と演奏するのは楽しいなと改めて思った。
定期演奏会が終わったあと、どうせやるならちゃんと弾けるようになりたいなと思って、再び行きつけの楽器屋さんへ行って、クラシックギターを教えてくれる先生がいないか聞いてみたら、教室やってますよ!と。
そうして、先生のもとで学ぶこと2ヶ月。
なんとか通せるようになってきた。
「夜空ノムコウ」を選んだ理由
妻と交際しだしたのは20歳になったころ。25年以上前のはなし。
まだ学生で、当然結婚するかどうかなんて考えてもなかったころ。そんなころから、義父や義母はまるで僕を息子のようにかわいがってくれた。
結婚してからも当然。子どもが一人増えたかのように、いつも気遣ってくれた。
僕も実の両親のように慕っていたし、尊敬もしていた。
僕が、仕事の多忙も手伝って持病の起立性調節障害を悪くし、休職したときも、僕にはなにも言わなかったけど、心配して妻にはいろいろ言葉をかけてくれていたらしい。僕が、本当に大丈夫か?食えているか?お金は大丈夫か?
その後おかげで僕は順調に回復し、職場復帰。マネージャにまで昇格した。
その後義母が亡くなり、あとを追うように翌年義父が亡くなった。
ろくに恩返しや親孝行もできないまま、あっという間だった。
空の向こう人になってしまった。
そして、このギターが僕の手の中にやってきた。
もう、遅いかもしれないけれど、こうして僕や妻、子どもたちが元気にやれているのは、両親のおかげだと思う。そういう感謝の気持ちを形にしたいなと思う。
まだまだ拙い演奏だけど、せめてもの感謝の気持ちが、遠い夜空の向こうにいる両親に届いたら嬉しい。
そんな思いで演奏している。
本番は2/18。この日も、僕の気持ちを両親へ届けるために演奏したい。