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「マウステピップリ」フィンランドに行ったら買って帰ってきたいもの
フィンランドの食べ物といったら、どんなものを知っているだろうか。
シナモンロールの次ぐらいに思い浮かべる人が多いかもしれない、定番の料理「Lohikeitto(ろひけいっと)」、サーモンスープはやっぱり美味しい。
去年、ヘルシンキで暮らしているフランス人の友達がディナーにお手製のサーモンスープを振る舞ってくれた。
そのとき彼に「フィンランドから何かを買って帰るとしたら、僕は『Maustepippuri』をオススメしているよ」と言われて、ハッとした。
フィンランドのサーモンスープに浮かんでいる黒い粒はただの黒胡椒ではなかったことに、恥ずかしながらそのときはじめて気づいたのだ。
Maustepippuri(まうすてぴっぷり)は日本でいうところの、ホールスパイスらしい。いい香りがするスパイスであるが、胡椒とはまったくの別物である。
これがないとサーモンスープははじまらないのだ。
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ということで、私もちゃんと買って帰ってきたmaustepippuriを使って、サーモンスープを作った。
やっと冬らしくなった最近の寒さを、ほっと和らげてくれるやさしい味。
日本のホールスパイスでも、フィンランドのmaustepippuriでも、どちらでもいいけれど、この温かさがうれしい季節にぜひ試してみてほしい。
# フィンランド語でドラゴンをlohikäärme (鮭+蛇)という。鮭の頭がついた蛇を想像してしまってどうにもツボな単語である。