遙けきチェリーレッド【10分noteチャレンジ2】

お気に入りのバッグがある。

丈夫で、大容量で、何より色がいい。

きれいな、というよりはかわいい赤。

持つだけで気持ちが上向きになるような色のバッグは、次女が生まれたときにマザーズバッグとして買った。
子供が大きくなったら普通のバッグとして使える、という謳い文句に誘われてホイホイ買った。
もちろん、後悔などしていない。

でも最近、持って歩く機会が減っている。

なんとなく、服装と色が合わない。

いつの間にか、タンスの中がくすみカラーだらけになっていたのだ。

おのれ流行ファッション。
おのれ流されやすい自分。

愛しきチェリーレッドへの道は遠い。

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