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子宮の病気のこと②
検査結果を聞いた日、その場であっさりと、これは全摘以外ないですね、と言われた。
そして、これまたあっさりと「癌の疑いがあるから、再検査しますね」と言われた。
婦人科が終わったら、そのまま内科にも行くように言われた。
え、今、癌て言った?
細胞採って再検査するので、隣の内診室に行くように言われた。
「え、今ですか?生理で出血すごいんですけど」って言ってみた。
だって、私の出血は半端ないから。
「出血してても細胞は採れますから大丈夫。癌かもしれないんだよ。一日も早く検査しないと。」
頭の中、いろいろパニックなまま、内診台に乗った。
女性ならわかると思うけど、内診台に乗るのは本当に嫌だ。
身体ががちがちに緊張する。
妊娠中なら赤ちゃんがいるからって、思えるけど。
ただでさえ、内診台に乗るのは嫌なのに、想定外の検査結果を聞いた直後、しかも出血してるまま、内診台に乗った。
診察が終わるまで目を閉じて深呼吸を繰り返した。
涙が出そうになったけど我慢した。
細胞採るのは、ちょっと痛かった。
筋腫が邪魔して採りにくかったけど、4か所の細胞を採ったそうだ。
結果は二週間後と聞いて、診察室をでた。
次は内科に行かなきゃ。
でも、さっき聞いた ”癌” というワードで、頭の中がいっぱいになってしまった。
この後、内科で検査したんだけど、何をしたか覚えていない。
結果を聞くまでの2週間は、鉄の点滴を数回。鉄剤も処方された。
万が一のことを考えると、毎晩眠れなかった。
子どもの顔を直視出来なかった。
結果を聞く日は、夫が付いてきた。
わざわざ半休とって付いてきたのに、診察室には入らず、廊下で待っていた。
「よかったですね、癌じゃなかったですよ。」
”悪性所見は認められません”と書いてある検査報告書を渡された。
癌て言われる覚悟してたから、拍子抜けした。
違うの?!
さっきまでどん底だった気持ちが一気に晴れた。
そしてやはり全摘を勧められ、どんな手術になるかを聞き、次の診察までにどうするか考えておくように言われて診察室をでた。
不安げに待っていた夫に「癌じゃなかった!」と言ったら、ほっとしていた。
私は癌ではなかったけど、このことではじめて、癌を告知される怖さが少しだけわかった。
癌になった身内や友達がどれだけ怖くて、どれだけいろいろなことを考えたか、わかってるつもりでいたけど、わかってなかった。
本当に癌になった怖さには全く及ばないと思うけど、少しだけ想像できるようになった。
~続く~