5/1雑記 ~リズと青い鳥2回目鑑賞~
機能していないブログの代わりを模索してはいて、移設なんかも目論んではいるのだけれど、どうにも面倒で手をつけられていない。
とはいえ、書き記すことを習慣づけたいという意思はあるので、
・内容の長短や濃淡に関わらず、とにかく毎日書く
・時間をあまりかけすぎないことで続ける
を、目標に、雑文をひとまずnoteにて展開しようと思う。
あわよくば、有料設定を導入するなどして、何らかの何かになればいいな、と思っているけれど、それはまぁ、追々。
今日は、いつもより気軽に映画を観に行ける日ということで、かねてよりタイミングを計っていた『リズと青い鳥』を再び鑑賞してきた。
入場特典も無事に一枚の絵になった。
冒頭のシーンで、希美が下駄箱に触れた同じ箇所を、なぞるようにして触れるみぞれ。途中で水を飲むけれど、みぞれは別に喉は渇いてなかったんじゃないのかな、とか。
みぞれは、孵化直後の刷り込みみたいに、純粋に、子どものように希美の跡を辿っていく。
みぞれの気持ちを理解する、という点において、ラジオ内で触れ損ねていた、「髪を触る癖」。
嫌なことがあったとき、図星を突かれたときなんかに、心を落ち着けようとして、前髪の房をひと撫でする仕草から、多少なりみぞれの本音を推し量ることができる。
そういう意味では、剣崎後輩との交流の場面でただの一度もその癖が発動していない、という事実にどこか安堵を覚えたりもする。
あそこに嘘はないんだろうな、みたいな。
「希美の決めたことが、私の決めたこと」と言うみぞれは、希美の県祭の誘いを受けながら、前髪に触れる。
優子が、そこを見据えながら、みぞれに掛ける言葉が「大丈夫?」であるところに、深い理解が感じられる。
はてさて、希美が吹奏楽に懸ける思いというものには、どれほどの深さがあったのだろうか。
そこは、シリーズを通してあまり実感が得られなかった部分でもある。
後輩にソロパート奏者になると目されて、浮かべる笑みと、それを飛び越えていくみぞれの才能。
希美はみぞれを「ずるい」と言うけれど、それは、どこに掛かる言葉なのだろうか。
オーボエを、希美と一緒にいるための手段と言い切ってしまえるその、捻じれた想いの発露に対してだろうか。
「同等になれると思って」と発せられた音大受験の言葉は、結果として歪な関係値をフラットにしようとする。
鳥籠から放つのも愛の形で、そこから飛び立つのもまた愛で。
だから、やっぱり、「鳥籠の開け方」はもう既にあそこから始まっていたのだ、と思った。
いや、まぁ、もしかしたら、それは青い羽を拾って渡したところから始まっていたのかもしれなくて、どのような意思によるものであれ、「ありがとう?」なのだ。
改めて聞いたため息の音は、一度目よりも明るく聞こえた。
心を整えるような、何かに見切りをつけたような、そんな少しだけ前向きの。
希美の一挙手一投足に対するみぞれのリアクションは、「大好きのハグ」で放出された「好き」が詰まっていて、いじらしく、愛らしい。
少し困ったように、驚いたように、見開かれる目。
心からの喜びと安堵が詰まった笑顔。(それは、光を向けられたときと、校門で待っている希美を見つけたときくらいにしか見られない)
なんか、その辺をひっくるめて、「ハッピーアイスクリーム」を繰り出したあとの、振り返る希美に驚くみぞれの顔で幕が閉じるところに、
途方もない濃度の青春が感じられて、今度はエンドロールで静かに泣けてきた。(初回は光のシーン)
まあ、しかし。
演出の装置然として、何食わぬ顔で居座っていらっしゃいますけれども。
「大好きのハグ」て。